怪獣今昔物語集







出雲「招待」後、夜の怪獣界。
ラゴス・ゴジラ達はアッシリ湖の湖畔で、今日の「招待」で起こったことを振り返っていた。
因みにジュニアとフェアリーは遊び疲れたのか、お互い身を寄せあって眠りについている。
皆が皆で思い出を語り尽くした後、最後に話題となったのはやはり「彼」の事だった。




ラゴス・ゴジラ「それにしても、凄かったよな。ガジャ・ナーガ・・・本人は否定してたけど、オレ達から見ればあいつは間違いなく神だな。」
スペース「あぁ。一応オレ達は神の一族。だからきっとそう言う気配には敏感なのだろう。」
シン「それに、彼は他にも招待主は居るって言ってた・・・だからやっぱり、ううん。きっと『創造神』も『守護神』も招待主の一員だって、あたし思うの。」
イシュタル「あ、それわたしも思ったわ!レオママにモスラ姉さんのお母さんが宿ったって聞いて、あの時絶対に守護神が助け船を出してたって思ったもん!」
スペース「確かに、モスラの一族の聖域にそんな真似が出来るのは守護神しか考えられないな。」
ラゴス・ゴジラ「じゃあ、シンゴジをブラックホールから助けたのって創造神だよな。」
シン「そうなの!?」
ラゴス・ゴジラ「まぁ、何となくだけど。守護神がモスラ贔屓なら、創造神はゴジラ贔屓だって思ってよ。」
イシュタル「じゃあ、シンゴジにとっては創造神も恩人なんだね。」
スペース「・・・いや、真にシンゴジを救ったのはやはりシンだと、オレは思う。」
ラゴス・ゴジラ「そうだって!あの島に飛ばされてもそこでシンに会ってなかったら、きっとシンゴジは今みたいになってなかった!そうだろ?」
シン「・・・うん。そうね!そうだと嬉しいなっ。」
ラゴス・ゴジラ「そう言えばあの時、ガジャ・ナーガが他の招待主の事を話そうとしたら途中で止めたよな?もっと聞きたかったのによ・・・」
スペース「・・・何となくだが、奴は他の招待主に口止め、と言うより脅されてる感じがしたな。」
シン「え、じゃあ招待主の中にはガジャ・ナーガより格上が居るってこと?」
スペース「かもしれない・・・と言う予測だ。」
イシュタル「あのガジャ・ナーガを脅すってどんな招待主なんだろ・・・?」
ラゴス・ゴジラ「きっと高圧的で、口が達者な奴だったりしてな!」
シン「ちょっとゴジラったら、罰当たり!」











ビオランテ「・・・ほれ見たことか。やはり彼等にはバレバレではないか。他の世界の怪獣達なら兎も角、怪獣界の者は『創造神』のお膝元の手前、バレるとあれだけ忠告したと言うのにお人好しな奴め・・・
まあ、私のことを話さずにいたことは誉めてやろうか・・・いや、あの時のアンバーの確信に満ちた表情・・・もしや、バレたかの?まあ、彼女は静かに胸に留めとくタイプじゃな。」


ーー・・・それにしても、彼が抜けた穴は本当に埋まるのかの。
相応しい奴がいると言っていたが、まぁそんじょそこらのやわな怪獣なら、仲間に会わせるまでもなくこの私が追い払ってやろうかのう。
・・・理想郷に旅立つと言ったな。無事見つかればいいのぉ。
見つけたらまた戻って来るがよい。土産話いっぱい持ってな・・・ガジャ・ナーガよーーー。



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好釦