HEAD to HEAD to HEAD




ルケティウス「・・・そうだ、ちょっとこれを見てくれないか?」
龍聖「んっ?これは、何かの機械怪獣の頭部・・・しかも、メカゴジラタイプの残骸か?まさか、これは・・・」
ルケティウス「そう。先日、人間が生態系の頂点に返り咲く為に作り出し、愚かにもかつてラオが千切ったトリアの頭を使って制御しようとし、二人の『王』によって破壊された、哀れな機械仕掛けの人形さ・・・」
トリア『これ、ボクが見つけたんだよ~!だって、一応ボクの半身だからね♪半身っ♪』
デュオ『たまたま見付けただけの癖に、自慢気にすんな!』
トリア『見付けられもしなかったデュオは、お口チャックしててよ!お口チャック~!』
デュオ『んだと、コラァ!』
ルケティウス「人前でまた喧嘩して・・・止めるんだ、デュオ。トリア。」
龍聖「先日の・・・ラオと言うゴジラ族と、余の世界にも存在したキングコングとの王座を巡る闘争に、新たなメカゴジラが介入した事は知っている・・・だが、この残骸をどうする?」
ルケティウス「これを・・・メカゴジラを、直してくれないか?貴方も『メカ』となれる存在で、半分は機械のガイガンもいる。貴方達の技術なら簡単だろう?」
龍聖「確かにそうだが・・・こいつを復元して、一体何に使うつもりだ?正直、余は貴様の腹の底が未だに読めない・・・我々への謀反を企んでの事では、無いのだな?」
ルケティウス「謀反?心外だなぁ・・・そんな事を企んではいないし、我はラオを倒す手掛かりとなるかもしれない可能性があるのと、忠実な配下を増やしたいだけさ・・・そう、これはラオを確実に殺してあげる為に必要な事なのだよ。」
龍聖「・・・その言葉、信用するぞ?」
ルケティウス「信用してくれて構わない。貴方達の『力』となる事に、間違いはないのだから・・・」


ーー・・・君達を「配下」に、もしくは「削除」する為の「力」としても、ね・・・?


トリア『「メカゴジラの逆襲」、楽しみだなぁ~♪楽しみっ♪』
デュオ『キヒヒッ!俺も楽しみだぜ、「配下」にする日がよぉ!キッヒッヒ!』
龍聖「・・・信用しろと言うならば、もう少し協力的に・・・せめて作戦会議には参加して欲しいのだがな?」
ルケティウス「この世界に最初に来た時、言っただろう?『王である自分が軍人に入り混じって戦地に立つ必要はない』、と。あくまで我は『協力者』であって、貴方達の軍門に下さったわけではない事を、忘れないで欲しい。」
龍聖「承知している。しかし、ここにいる以上は『協力』についてはしっかり頼んだぞ?」
ルケティウス「・・・当然さ。」






龍皇「・・・ギドラの、ギドラによる、ギドラの為の顔合わせは、これで終わったが・・・さて、これからどうなるか・・・」


ーー・・・例えどうなろうと、私達の部下は・・・龍聖は、私が絶対に守る。
奇跡の筈の双子のギドラの誕生、それによって母上が・・・愛する妻が死に、母上の命を引き換えに産まれた弟は平々凡々なギドラ族だった、たったそれだけの理由で父上の・・・龍鬼からの一方的な憎悪の力によって、身体を女にされただけでなく、その身体を死した父上の亡霊に汚され尽くされ、心を砕かれたお前を守れなかったあの日から、私は・・・






『・・・あに、うえ・・・?』
『・・・守ってあげられなくて、すまない。今度こそ、私がお前を守る・・・』
『・・・ほん、と・・・?』
『・・・あぁ。絶対に、だ・・・!』






ーー・・・そう、「約束」した。
それからお前は再起を果たし、こうして今や「悪しき怪獣達」の代表の一人にまでなった。
お前は本当に強くなった・・・それでも、だからこそ私はあの日のお前の姿を、決して忘れはしない。
これは私への戒めと・・・これからのお前の幸せを願っての為だ。
私は願う。我らギドラ族に・・・龍聖に、永遠の栄華と平穏があらん事を・・・
そして・・・私は今、禁をやぶ・・・


龍聖「また困った新入りギドラが入ってストレスがマッハなのは分かるが、その酒は絶対に飲むなよ?兄上?」
龍皇「・・・くっ。」












ーー・・・全てのギドラ達よ、






ーー「我等」の声を聞け、






ーーそして集え・・・「我等」の元へ。






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好釦