HEAD to HEAD to HEAD








アンティヴァース、「外野」の場・・・



アパシー(トレ)「『わあぁ~っ!!ここが「アンチバース」なんだ~!!』
(ドゥエ)『「アンティヴァース」だ、トレ。』」
ラスール「何だか、湿っぽい場所だねぇ?海の中にいるようさね。」
アパシー(ウノ)「だが、確かに強大な気配を多数感じる・・・」
ラクス「・・・喰い応えがありそうだ。」
デスギー「本当に喰わないでくれよ、ホント・・・さて、まずは誰が出迎えに来るのか・・・」






ガイガン「死魏怒羅か・・・んっ?何だ、その連中は!オレ達の許可無く、勝手にここに呼ぶな!」
デスギー「ちっ、のっけからガイガンかよ!」
龍聖「待て、ガイガン。死魏怒羅がいると言う事は、『破壊神』とやらの采配なのだろう・・・私に任せよ。」
ガイガン「は、はい。では、頼みました。」
ラスール「あんた、女のギドラ族かい?あたし以外にいたとはねぇ。」
龍聖「厳密には違うが、説明すると長くなる故に後に回す。余は『悪しき怪獣達』を統率する者の一人、キングギドラだ。貴様達、新たなる参加者だな?まずは名乗れ。」
アパシー(ドゥエ)「『名乗れだと?「破壊神」と同じ名を名乗る何処のギドラの骨か分からない野郎が、偉そうに!!』
(ウノ)『冷静になれ、ドゥエ。我らが「破壊神」の命令で来ている事を忘れるな・・・失礼した、我らは「アパシー」。二つ名は「零」。三つの人格を一つの体に宿すギドラ族だ。私は長兄のウノ、先程無礼を働いたのは次男のドゥエ、そして末男のトレだ。』
(トレ)『ヨロシクね~、ギドラのおねーさん!』」
龍聖「・・・」
ガイガン「だから、ギドラを女扱いするな!体が女になったと言うだけで・・・」
龍聖「もう良い、ガイガン。それより、三位一体のギドラ族・・・つまり、あの三兄弟やルケティウスの『平行同位体』と言う事だな。それで、貴様は?」
ラクス「私は『黄金の終焉』・・・ラクス。そなた、美味そうだな?」
龍聖「『黄金の終焉』・・・つまり貴様は、こちらで言えばエクシフと言う連中が崇める存在と同一と言う事か。道理で共食いも平然とするわけだな・・・それから、貴様は?」
ラスール「あたしはラスール。全ての怪獣を下僕にする、ユニバーサルなギドラの姉御さ・・・それにしても、さっきからあんたのその物言い、気に入らないねぇ?あたしらはあくまで、あんたらに『協力』してやろうとしている立場なんだよ?」
アパシー(ドゥエ)「『別に、お前らに手を出すなとも言われてねぇからなぁ!!』」
龍聖「不参加も実力公使も結構。だが、それは大小あれど『破壊神』に逆らう事にならないのか?それでも構わないと言うなら今すぐ余に攻撃するか、元の世界に帰れ。」
アパシー(ウノ)「ドゥエも姉御も、それ以上は止めておけ・・・その屈辱は十二分に理解するが、奴の言葉は的を得てもいる。このまま帰った所で、『破壊神』に消されるだけだぞ?
(トレ)『ぼく、消されるなんてイヤだよ~!!』
(ドゥエ)『・・・けっ!!わあったよ!!兄貴、トレ・・・!』」
ラスール「中々言ってくれるじゃないか、あんた・・・でも、まぁその胆力自体は嫌いじゃないねぇ?」
龍聖「そうか。では、勘違いしないように断言しておく。余は、貴様達を『服従』させるつもりは無い。そのラスールと言う女の言う通り、『協力』を申し出るだけだ。」
アパシー(ウノ)「本当だろうな?」
龍聖「本当だ。それと、もう一つ断言する・・・確かに、貴様達は強大な存在なのかもしれない。だが、どれだけ強大であろうと、統制無き力は敗北を招くだけ。そんな力は最初から無い方がいい・・・つまり、貴様達のある程度の行動の自由は保証するが、それは即ち貴様達など我らにとっては烏合の衆・・・勝手に倒されようといなくなろうと構わない程度の存在でしか無い、と言う事も自覚しておけ。」
アパシー(ドゥエ)「『ずいぶんナメた扱いをしてくれるなぁ、オイ・・・!!』
(トレ)『でも、ここで好きにしていいんでしょ?じゃあぼく、友達100人作っていい?』」
龍聖「好きにしろ。計画の内容によっては招集を掛ける場合があるが、それ以外は此処や自分の世界で好きに行動して構わない。信頼関係を築く事は、組織で必要な事でもあるからな。」
アパシー(トレ)「『ホント!?やったぁ!!じゃあぼく、友達作りに行こ~っと!!』
(ドゥエ)『・・・トレと兄貴に免じて、許してやるよ。チクショウが・・・!!』
(ウノ)『協調はしてやる。だが、あまり貴様らが我らを侮るならば・・・実力行使と言う形で、我らの力を示す可能性がある事もまた、覚えておけ。』」
ラスール「あたしらにそこまで大口を叩いたからには・・・いざと言う時、あたしらが一目置くくらいの力を見せてくれるんだろうねぇ?」
龍聖「当然だ。それに、実力を示す場合のある点についてはお互い様だぞ?貴様達があまりにここで身勝手を働くならば、我々が実力を行使する場合もあり得る・・・忘れない事だ。」
ラクス「何でも良い・・・ここにいれば、異界の怪獣達を喰えるのだろう?それに、私達に牙を向けるならば私がそなた達を喰う・・・それだけだ。」
龍聖「貴様達が身勝手な言動ばかりしない限り、貴様に喰われるような事態にならないだろう・・・しかし、貴様はよく分からないように見えて、物分かりが良いな?いや、目的や思想はハッキリしているからか・・・では、死魏怒羅よ。この者達を『悪しき怪獣達』に迎え入れる。問題は無いな?」
デスギー「お、おう!感謝するぞ、キングギドラ!はっはっはっ!」
龍聖「ガイガンも、異論は無いな?」
ガイガン「はい。ギドラがそう言うのなら、オレも異論はありません。こいつらが『悪しき怪獣達』にとって良き力となる事を、オレも期待しています。」
龍聖「・・・そうだな。」


ガイガンーー・・・しかし、ギドラも思い切った交渉をするな・・・
本当はゴジラ共と比べて、ギドラの首一本も借りたいくらいの人員数の差があるんだが・・・オレもあの時、カントにこれくらい思い切った交渉をしていれば、奴らが寝返る事も無かったのか?






ブラウニー「オイ、さっきから騒がしいが何事だ・・・って、なっ!?こ、こいつらもしやギドラ族か!?」
デスギー「そうだブラウニー、彼らは前に話したおれの世界のギドラ族で・・・って!?」
デスギー、ブラウニー「「はっ!?」」
ブラウニー「お、お前ホントに、前に言ってた自分の世界のギドラ族、連れて来たってのか!?」
デスギー「はっはっはっ!!どうだ、ブラウニー!お前、以前おれに『勧誘じゃ役立たず』とか言ってくれたよな?だが見ろ!首一本どころか九本出させてやったぞ!!」
ブラウニー「ケー!何だか凄くムカつくぜぇ!!」
デスギー「そうか!だったらあの時の無礼を、詫びろ詫びろ詫びろ詫びろ、詫びろぉ~!!ブラウニィ~ッ!!」
アパシー(ドゥエ)「『・・・あいつ、何阿呆みたいにイキってんだ?』
(トレ)『パシリくん、ホントにバカみたいでオモロー!だね!』
(ウノ)『放っておけ。関われば我らも同類になる。』」
ラスール「デスったら、そんなにあのギドラに落とし前を付けたいみたいだねぇ?」
ガイガン「余計な一言を言うからだろ・・・全く、本来ならもっと恐ろしい存在の筈なのに、いつまでも色ボケが抜けないばかりか爪が甘いヤツだ。」
龍聖「全くその通りだな・・・はぁ。」
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