HEAD to HEAD to HEAD
怪獣界・とある滅びし惑星・・・
デスギー「・・・はっ!こ、ここは何処だ!?おれ、確かについさっきまでシンとイシュタルをぶちのめす策を考えようと、あえて宇宙を漂流していた筈なのに・・・?」
???「貴様、デスギドラか?」
デスギー「ぜ、『零(ゼロ)』!?」
アパシー(ウノ)「久しぶりだな。調子はどうだ?
(ドゥエ)『「悪しき怪獣達」とやらの勧誘は、上手く行ってねぇようだがなぁ?』」
デスギー「ほ、ほっとけ!」
アパシー(トレ)「『まぁまぁ、パシリくんガンバガンバ!』」
デスギー「相変わらず、一人三役な忙しいヤツだな・・・しかし、何故お前らまでこんな所に?ザーゲを必ずタイタン共の『王』の座から引き摺り降ろす、と言う宿願はどうしたんだよ?」
アパシー(ウノ)「その宿願なら、つい先程果たそうとしておったわ。
(ドゥエ)『だが野郎のトコに向かってた最中によぉ、突然ブラックホールが現れやがって・・・!』
(トレ)『吸い込まれてここに来ちゃった、ってわけ!!』」
デスギー「つまり、おれと一緒ってわけか。こんな形で久々に会うとは思ってなかったが、じゃあ話は早い。今度こそおれと・・・」
???「・・・久しいな、『破壊神』の子達よ。」
アパシー(ウノ)「ラクスか?」
デスギー「『黄金の終焉』まで!?こっちは本当に久しぶりだ・・・」
ラクス「それにしても、そなた達も変わらず美味しそうだな・・・」
アパシー(ウノ)「お前、誰にも構わずその台詞を吐くな。共食いでもする気か?」
ラクス「興味はある。」
アパシー(ウノ)「なに?」
デスギー「やっぱり、いつ会ってもヤバいヤツだ・・・それで、お前もいつの間にかここに来たって感じなのか?」
ラクス「よくぞ分かったな、そなた。本来なら、今度こそデアを喰らわんとしていたのだが・・・時空の穴を開いた所、私がその穴に喰われ・・・」
アパシー(ウノ)「ここに来た、と言うわけだな?
(トレ)『ミイラ取りがミイラになっちった、ってこと?』」
デスギー「ま、まぁいい機会だ。ラクス、お前もおれと一緒に・・・」
???「何だ・・・デスもラクスもアパシーも、元気そうじゃないか?」
デスギー「『女王龍』!?姉御まで!?」
ラクス「姉御?」
アパシー(ドゥエ)「『ラスールの姉御!』
(ウノ)『姉御か。』
(トレ)『あ~ねご~!!』」
ラスール「久しいねぇトレ。ほら、飴をやろう。」
アパシー(トレ)「『わぁーい!サンキューあねご!』
(ウノ)『おい、勝手に交代するなトレ。姉御も、トレを甘やかすな。』」
ラスール「・・・『も』?」
アパシー(ウノ)「・・・む、べ、別にいいだろう!」
ラスール「ふふふ。そうだねぇ。」
ラクス「・・・私にも、飴をくれないか?」
ラスール「あんたも相変わらず、食いしん坊だねぇ?ほら、ラクスも受け取りな。」
ラクス「感謝・・・」
ラスール「そういやあんたら、もしやいきなりここに呼ばれたのかい?あたしもさ。」
アパシー(ウノ)「姉御もか?
(トレ)『あねごってぼくら以外の全ての怪獣共をしもべにするって言う、ユニバーサルな野望があったよね?』
(ドゥエ)『最近、この世界のシン・ゴジラに邪魔されたって聞いたが、大丈夫なのか?』」
ラスール「まぁ、あたしとした事が三途の川が見えかけたけど、この通り今は大丈夫だよ。あのゴジラのボウヤへの落とし前も、この用件が終わったら着けてやるさ。」
デスギー「・・・んっ?これって、おれを除けば『悪しき怪獣達』に参加していないギドラ一族だけが、この星に集められてる・・・?」
ーー・・・。
一同「「「『!!』」」」
デスギー「・・・『頭を垂れて、蹲(つくば)え、平伏せよ』・・・と、『破壊神』が言ってる。」
アパシー(ウノ)「何だと?
(ドゥエ)『お前、何言ってやがんだ?』」
デスギー「えっ?だから『破壊神』が・・・」
ラスール「デス、あたしらにも『破壊神』の言葉は聞こえとるが?」
デスギー「へっ!?」
ラクス「我らは『破壊神』の子・・・当然、そのお言葉は等しく伝わるに決まっているだろう?」
デスギー「そ、そうだったのか・・・おれ、ずっと『悪しき怪獣達』にとっては『破壊神』の伝言役だったからなぁ・・・」
アパシー(ウノ)「悪いが、伝言役は我らでも務まると言う事だ。
(トレ)『パシリくんはもう、メッセンジャーボーイじゃないって事!ザンネンでした~!!』
(ドゥエ)『「破壊神」からの言葉だけあって、お前に言われると妙に腹立つなぁ?』」
デスギー「何だよ、それ!!おれからの誘いを断っておきながら・・・」
ーー・・・。
アパシー(ウノ)「・・・我らも?」
ラクス「『悪しき怪獣達』に・・・」
ラスール「参加しろ?」
デスギー「だって・・・
え?うえええええぇっ!?」
アパシー(ドゥエ)「『まさか、お前からの頼みが「破壊神」からの頼みになるなんてなぁ?』
(トレ)『え~っ!!なんかめんどくさいよ~!!』
(ウノ)『我が儘を言うな、トレ。これは、「破壊神」からの命令・・・』」
ラスール「これに逆らう、って事は・・・」
ラクス「真なる『死』・・・存在そのものを、喰われると言う事。」
ラスール「・・・まぁ、あたしは『破壊神』の命令とか抜きに、参加は良いと思うねぇ?その集い、悪くて強い奴らがわんさかいるんだろう?そいつらを下僕に出来れば、ボウヤへの落とし前なんて赤子の手を捻るようじゃないか・・・!あんたらも、そう思わないかい?」
アパシー(ウノ)「そもそも『破壊神』からの命令だ、逆らう理由は無い。
(ドゥエ)『デスギドラの思い通りになったのは気にくわねぇが、ザーゲのクソ野郎を今度こそ地獄に落とせるってなら、俺も問題ねぇ・・・だからトレ、わがまま言わずに参加すっぞ?』
(トレ)『んも~、しょ~がないなぁ・・・ぼくも兄ちゃん達と離ればなれになるのはイヤだし、参加するよ。』」
ラクス「『破壊神』の意思は、我ら『破壊神』の子達の意志・・・私も参加しよう。そして私は、デアを喰らう・・・」
デスギーーーま、まずい・・・!
もし、このまま本当にあいつらも「悪しき怪獣達」に参加したら、メッセンジャーとしてのおれの立場が・・・
アパシー(ウノ)、ラクス、ラスール「「「何が、まずい?言ってみろ。」」」
デスギー「!!?」
アパシー(ウノ)「今ここは、『破壊神』との中継場だ。つまり、我らが内心で思っている事も共有される。忘れたのか?
(ドゥエ)『相変わらず阿呆だなぁ?お前はよぉ?』
(トレ)『ザンネンでした~!!ねぇねぇ、じゃあぼくの思ってる事も分かる?』」
ラクス「・・・パシリくんってほんと、バカだよね~。」
デスギー「ちっくしょう!!ここじゃほんとにみんなアパシーみたいに、脳内会話が聞こえちまうのかよぉ!!」
ラスール「まぁまぁ、そう皆でデスを馬鹿にしちゃいけないよ。さぁ、それじゃあ『悪しき怪獣達』がいる所に向かおうじゃないか。デス、案内頼んだよ?」
デスギー「わ、分かったよ姉御・・・しばらくしたら黒い光の柱が来るから、その中に入ってくれ・・・」
アパシー(トレ)「『あ~、何だかぼくだんだん楽しみになって来た!!どんなのがいるんだろ!ぼく、友達100人出来るかなぁ?』
(ドゥエ)『トレなら大丈夫だろ。なぁ、兄貴?』
(ウノ)『そうだな。』」
ラスール「あたしは最低、1000くらいは下僕が欲しいねぇ?」
ラクス「逆らうなら、私が全て喰らおう。異世界の怪獣の味も、興味がある・・・」
デスギーーー・・・唯一のメッセンジャーでなくなった、おれの明日はどっちだ・・・!?
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