THE BIRTH OF LEGACY KONG
キコ『おめでとうございます!ワヒ姉さん!プロさん!どうか、末永く幸せになって下さいっ!!』
ワヒネ『ありがとう、キコちゃん。でもこれからも変わらずに、姉弟みたいに仲良くしましょうね。あなたもよ?プロメテ。』
プロメテ『そうだな。お前はコング族の「宝」、これからも宜しく頼むぞ。キコよ。』
それからワヒ姉さんは、「プロメテ」って言うコング族のリーダーと結ばれた。
プロさんはキン肉モン揃いのコング族でも随一の筋肉モリモリマッチョマンなコングでね、燃える火のような真っ赤な体毛から「火の巨神」って呼ばれてたんだ。
ひっ、じょ~にキビシ~!ヒトだったけど、それでいてかつインテリで・・・何より、強い!絶対に強いッ!
髑髏島って実は元々ゴジラ族の縄張りだったんだけど、コング族が唯一ゴジラ族から奪い取った場所でね、その時に先陣に立って戦ったのがプロさんだったんだ。
それが認められて、コング族の「宮殿」の玉座に座る事と、ゴジラ族の背鰭で作ったホローアースの力を集める「王の斧」を持つ事が許されたんだ。
もし、ボーちゃん以外のコング族で「王」になるなら、プロさんしかいないって今でも思うね、ボクちゃん。
キコ『HEEEEYYYY!!
あァァァんまりだァァアァ!!
AHYYY AHYYY AHY WHOOOOOOOHHHHHHHH!!
ぼぼぼぼぼボクゥゥゥゥゥのォォォォォ!!
ワヒねェェェェサァァァンがァァァァァ~~~~!!』
それに対して、キコちゃんはみんなの前じゃこのプロワヒを受け入れて祝いつつ、裏で未練タラタラにしっぽり泣いて・・・二人に迷惑を掛けないのと、ワヒ姉さんへの未練タラタラを忘れようとして、キコちゃんは恋のハンターになったってわけ。
キコ『ヘイ、そこのレディ?ボクとスキーしない?』
ヒオニ『残念ながら、お断りしますわ。』
キコ『ヤッホー!そこの人魚さん、ボクと海水浴しない?』
マルギル『イヤ。』
キコ『あのあの~、そこの海蛇様~!ボクと海底神殿巡りでも・・・』
ティアマト『ぶっ飛ばすわよ?』
キコ『ダンナ~!ボク、いつもより多く毛繕いするから知り合いの女子を紹介し・・・』
ベヒモス『駄目だ。』
・・・まぁ、結果はこの通りフラれマンなんだけどね。
あっ、そうそう。実はルンルン様も一度口説いた事があったんだけど、その時からもう若王子なレジェっちがいてね・・・当然、粉砕!玉砕!大喝采さ!
レジェンド『・・・いこ。』
ルンフイ『ええ、行きましょう。私の王(キング)。』
ほらね?
なぁ~んだ、結局はおねショタかぁ、ってこの時は思ったねぇ~?
でも後で知ったんだけどね、ルンルン様ってボクちゃんが産まれてすぐの頃から子供になるまでの間、何度か会いに来てたんだって!
おはようからおやすみまで、ボクちゃんを見つめるどっかの会社みたいな事してたんなら、どーりでボクちゃんへの扱いに慣れてて・・・あの後、あんな事をしてくれたのかなぁ?
キコ『フン!フン!フン!』
フラれマンをやりながら、トレーニングも欠かさずやってたんだけど、いくらやっても筋肉も体力も当社比0.5倍だし、親戚の子供のコングにまでバカにされる始末でさぁ。
そりゃ、コンプレックスにならない方がおかしいよね。
それでも、トレーニングをやめなかったのは・・・あのヒトと、再会したからなんだ。
???『悪鬼、滅殺!』
クローラーズ『『『ひでぶっ!!』』』
キコ『・・・す、すごい。髑髏の亡者の群れを、一撃で・・・じゃあやっぱり、ボクが見たあの時の命の恩人って・・・!?』
その名は、ダゴン。
キコちゃんの、両親の仇のスカルクローラー共を倒してくれた恩人にして、レジェっちの前の、先代の「王」。
キコちゃん、と言うかコング族の大体がゴジラ族と顔を合わせれば殴り合いからの殺し合いになるのが当たり前だった、ゴジラ族アンチの代表格なんだけど、ダゴンさんだけは格別だったし、ダゴンさんを見てるとやっぱゴジラ族こそが「王」にふさわしいのかな?って思えたりしたよ。
でも、ゴジラ族より同じくらい偉大な種族である筈のコング族が「王」になれないのもおかしくない?ってど~しても思ったりもしちゃったりしてねぇ・・・1/3の純情な感情だねぇ。
キコ『やっぱり、「王の一族」のゴジラ族は違うなぁ・・・それに比べてボクはコング族の中の落ちこぼれ・・・はぁ、貴方のようになりたいな・・・』
ダゴン『・・・そうして、いつまで嘆き続けるつもりだ?そんな暇(いとま)があるなら、強く在れ。お主は・・・気高きコングの一族の「宝」なのだからな。』
キコ『は、はいっ!!』
こう言う所が、「王」たる理由なんだろうね?
でも残念無念、この後のキコちゃんには結論を出す暇(いとま)すら無かったのさ。
アックスヘッド『ここを、新天地とする!』
そう、まさかの「KAIJU」襲来。
この時は「お試し」な所はあったみたいだけど、ほんとにお試しかっ!ってくらいに世界中を好き放題に荒らしまくった。
キコちゃんは逃げる事だけは得意だったから、プロさんの助けもあってどうにか生き延びてたんだけど・・・代わりに大事な場所を、パラダイスを失った。
ワヒネ『そんな・・・キコちゃんの大事な、花畑が・・・!』
プロメテ『なんたる横暴!!亡者共め、キコの楽園まで奪いよって・・・!!』
キコ『・・・大丈夫、ボクは気にしてないよ?命あっての物種だし、ここを守る為に死んじゃう方がバカらしいよ、ははっ!花なんて、また植えれば生えてくるんだからね!』
ワヒネ『キコちゃん・・・』
キコーー・・・ボク、こんな世界に生きてる意味があるのかな?
こんなに辛い思いをして、させて・・・やっぱり、ボクなんていない方が・・・
・・・そしてある日、その願いは叶う事になったのさ。
まだボクちゃん達が存在すら知らなかった「宇宙」から来た、「偽りの王」達によってね・・・