Pray
レジェンド「・・・その後、ルンフイはすぐに成体となり、タイタンズの女王に戻った。」
ルンフイ「そして、王が望んだ今日の『招待』の為に、王と私はカロル達タイタンズにも協力させながら、行方不明になったキコを探して・・・ようやく見付けて、『招待』して貰ったの。」
レジェンド「・・・以上だ。」
愛美華「いいわぁ・・・♪こう言う、『貴方に巡り会う為に生まれ変わりました』系・・・!一万年と二千年前から愛していて、八千年過ぎた頃からもっと恋しくなったのね!」
カロル「2億年前からだっての。オレも壮大な愛の物語だとは思うッスけど・・・」
ーー女ってほんと、恋バナ?が好きだよなぁ・・・自分がしてるわけでもねぇのによ。
じゃあ、女神もやっぱ・・・?
アンバー『・・・!』
ルンフイの時を越えた叙情譚を聞き終えたアンバーの右目からは、自然と涙が零れていた。
カロル「へっ?な、涙?」
ルンフイ「どうしたの、アンバー?私の話の中に、何か嫌な部分があったのかしら・・・?」
レジェンド「・・・やはり、話すべきでは無かったか?」
愛美華「大丈夫よ。嬉しい時の涙は、右目から流れるの・・・きっと、アンバーさんの中でルンフイさんの境遇への悲しみより、レジェンドさんと添い遂げられた事の嬉しさが勝ったのね。」
アンバー『は、はい・・・愛美華様の、仰る通りです・・・ご心配をおかけして、申し訳ありません・・・本当に、再び巡り会えて、良かったですね・・・!ルンフイ様、レジェンド様・・・!』
ルンフイ「ありがとう、アンバー。その涙、私も嬉しいわ。」
レジェンド「・・・なら良かった。」
カロル「・・・やっぱ、オレが近寄っちゃいけないタイプだ。他人の恋バナで泣けるとか、オレにはとても出来ねぇし・・・」
愛美華「貴方は泣かないの?もう充分、悔し涙を流したから?」
カロル「だから、お前はオレをイジらねぇと気が済まねぇのかよ!」
アンバー『ふふっ・・・あまりカロル様を弄んではいけませんよ、愛美華様。ですが、涙は止まりました。お気遣い、ありがとうございます。 』
カロル「べ、別にこんな女の煽りなんか気にしてねェッスから。」
愛美華「あら、あらあら?こんな女とは、どう言う女なのかしら?30文字以内で答えて下さる?メキシコイキリバードさん?」
カロル「そうやってさりげなく触手出しながら変な呼び方しやがるような女(30文字)、だっての!」
アンバー『もう、お二人共舌戦は喧嘩の元ですからお止め下さい・・・そういえば、ルンフイ様はカロル様とも転生前からご知り合いなのですか?』
ルンフイ「知り合い・・・とは、とても言えないわね。彼がまだ赤子の時に会ったきりで、以降は再会した事はなかったから・・・あっ、その時にご両親の先代のラドンのご夫婦に会った事があるのだけど、カロルはどことなく似ているわ。雰囲気はお父様似で、目元はお母様似・・・」
カロル「女王、ストップッ!いや、親父とお袋の話はもういいッス・・・恥ずかしい・・・」
愛美華「・・・ふーん、そうなの。」
カロル「なんか、一言だけなのもムカつくな・・・!」
愛美華「いや、恥ずかしいって言ってたから触れてあげないようにしただけなんだけど?」
カロル「そこはイジれよ!イジり役の役割だろうが!」
ルンフイ「あまりイライラしたら駄目よ?カロル。あなたの昔からの悪い癖なんだから。」
レジェンド「・・・何だか、すまない。」
アンバー『いえ・・・貴方が率いるタイタンズの皆様も、個性的で素敵な方々だと思いました。また、ルンフイ様やカロル様、他のタイタンズの皆様とも次の「招待」でお会い出来たら・・・と思います。』
レジェンド「・・・そうだな。」