Pray
狩れ・・・
ルンフイーー・・・王・・・
どうか、私が本当の「女王」となるまで・・・無事でいて・・・
成体になった暁には・・・必ず、あなたの元に馳せ参じるから・・・!
そんな中・・・ギドラ達復活より少し早く、中国・雲南奥地の卵から生まれ出でていたルンフイは滝の中に繭を張り、繭の中で成体への変態を遂げる最中にギドラ達の「号令」を聞きながら、ギドラ達が「王」となってしまってもなお揺るがない、自らが唯一の「王」と認めた者・レジェンドの身を案じていた。
ルンフイーー・・・私の王(キング)、しばらくぶりね。
覚えている?私の事。
あなたがまだ幼かった頃から・・・あなたが次の「王」となると信じ、支え、「前の」命が尽きるまで仕えた・・・モスラ族のルンフイ。
今のあなたは「偽りの王」達に負け、世界中のタイタンズから追われる堕ちた王・・・
でも、私は信じているわ。あなたこそが、真の「王」であると。
たとえ、「偽りの王」達に心臓を掴まれようと・・・心を蹂躙され尽くされても・・・この身が何度引き裂かれても・・・あの日、あなたに誓った忠義は・・・絶対に破らない。
だから、どうかもう一度立ち上がって・・・
私の王・・・!
レジェンドーー・・・忘れるわけが、無い。
また、会えたな・・・ルンフイ。
あの日の約束を、果たす・・・だから、共に行こう・・・
それから成体となったルンフイは、かつて人類が王の一族・・・ゴジラ族を崇拝していた証である海底遺跡で傷を癒していたレジェンドの元に即座に駆け付け、レジェンドへの意思を伝える為に光輝くルンフイの姿を見たモナークは、レジェンドの生存を確信。
人類の過ちを象徴する存在にして、「ゴジラ」と言う存在にとって切っても切れない存在であるモノ・・・核兵器をレジェンドを再起させる為に使用する事を決断し、モナークの構成員達はレジェンドが潜む海底遺跡に向かった。
セリザワ『・・・Good by... old friends.(さらば・・・友よ。)』
レジェンド『・・・さらばだ。セリザワ・イシロウ。』
そして、モナークの幹部にしてレジェンドの動向を数十年前から見守り続けていた男・芹沢猪四郎の犠牲を持って核兵器は起動し、レジェンドに抑えきれない程の「力」が与えられ・・・
レジェンド『・・・人類よ、タイタンズよ、ルンフイよ・・・そして、ギドラ達よ。確(しか)と見ろ。
己の・・・「王」の、復活を!』
蘇った「王」・・・レジェンドは復活の狼煙である青き熱線を、天高く上げた。
マーク『今回は・・・俺達(人類)も参加する。』
チェン『・・・セリザワの為に・・・!』
シューニャ『来たな?ゴジラ。まさか、また我等に挑みに来たなどと宣(のたま)う気じゃないだろうな?』
ドゥッカ『やっぱり生きてやがったな、テメェ!!墜ちた王の癖に、いい加減しつこいんだよッ!』
アニトヤ『あっは!おれを一回コロしてくれた、あん時はどーも♪ドゥ兄の言う通り、おまえほんとしぶといなぁ!今度こそ、絶対コロしてあげるよ!』
レジェンド『・・・今の己は、一人では無い。己は、人類とルンフイと共に戦う。死ぬのはお前達だ、「偽りの王」。』
ドゥッカ『その虫酸が走る呼び名で、オレらを呼ぶなァ!!今はオレらが真の「王」なんだよ!次言いやがったら、今すぐぶち殺す!!』
アニトヤ『ギイィ~!!あ~ッ、ムカムカする~っ!おまえなんか死ね!シネシネシネシネ、死ねぇ~っ!!』
シューニャ『俺も腸が煮えくり返りそうだな・・・!今度こそ、地獄の底に叩き落としてやる!覚悟はいいか、ゴジラ!!』
レジェンド『・・・お前達だけには、絶対負けない!』
ボストンを舞台に、核によって爆発寸前の体になりながらモナークと共にギドラ達に戦(いくさ)を挑むレジェンドと、何度も自分達の覇道の障害になり続けるレジェンドへの怒りに燃えるギドラ達による、この地球に生きる命全ての覇権を賭けた王座決定戦が幕を開け、それぞれに従うルンフイとカロルもまた、熾烈な空中戦を繰り広げる。
ルンフイ『誇り高きラドン族の末裔のあなたが、何故「偽りの王」達に従うの?何故、王と私と共に「偽りの王」達と戦わないの?』
カロル『「偽り」?何言ってんのか分かんねェな!オレ達に勝ったあの方々こそが、真の「王」なんだァ!つまりお前らは「反逆者」、王に逆らう罪人なんだよ!オレは王の名のもとに、お前らを排除するぜ!!』
ルンフイ『・・・あなた、相当「命令」されたようね。彼らの側に付くのは、生きる為に仕方のない行いとはいえ・・・彼を「反逆者」呼ばわりする事は、絶対に許さない。私は、「王」を違えたりはしない。』
カロル『はっ?間違えてんのはお前らだろうが!罪人の反論なんか、聞く気ねぇっての!!』
ルンフイ『いえ、これだけははっきり言える・・・間違えているのは、あなた。間違えさせたのは、「偽りの王」達。
私は絶対に、王を裏切らない・・・たとえ味方が一人もいなくても、私と王以外の全員が敵になっても、私は側にいる・・・!私の王(キング)の、ゴジラ・レジェンドの元に。
それでも、邪魔をすると言うのなら・・・カロル、私は「女王」としてあなたに「罰」を与える!』
カロル『ハッ、やってみろよ!オレは「炎の悪魔」にして、ギドラ様達の片腕!そのひ弱な体ごと、全部焼き尽くしてやんよッ!いつまでオレの熱に耐えられるか、見物だなァ!』