Pray












フレア「そう言うわけだから、とりあえずここで待ってて!僕は元の世界に戻って仕事に戻らないといけないから、ここで失礼するよ!あと、突然本当にごめんなさい!それじゃあ~!」
アンバー『は、はい。ごきげんよう、フレア様・・・』



「‐」世界・愛媛県。
久万高原町・岩屋寺、奥の院。
レジェンド達がUWを出る少し前、アンバーは唐突にかつ慌ただしくやって来たフレアから突然「招待」状を渡された。
余程元の世界で多忙だったのか、慌ただしい様子のまま踵を返して獣人界へ帰って行くフレアを見送りながら、アンバーはこのいきなりでかつ同じ世界の参加者が自分一人だけの「招待」への疑問点を、普通の観光客にはかなり厳しい道程故にまず観光客は来ないこの「奥の院」にて、一人で冷静に脳裏で整理して行く。
ちなみに初之兄妹も今は互いに仕事へ行っている為、彼らも来る事は無い。



アンバーーー・・・少し前、しばらく「招待」には参加出来ないとお知らせが来た、レジェンド様達によるわたくしだけの「招待」・・・
参加者はレジェンド様と愛美華様、それからレジェンド様のお仲間が二人来られるとの事ですが・・・目的がまるで読めません。
普通に「招待」を行うなら、この世界の方の皆様や他の世界の方々も確実に呼ぶ筈ですし、シン・ゴジラ様の誕生日を祝った時のように、何かの記念の集まりとは考えにくいです。
恐らくレジェンド様が、わたくしに個人的な用事があるのだと思いますが・・・それなら一体、何なのでしょうか・・・?



今までレジェンドと一緒になった「招待」での出来事を極力細部まで回顧しながら、今回の「招待」に繋がる点は無かったかを頭の中で洗い出すアンバー。
優先してピックアップしているのは、自分がレジェンドに対して不快な事をしなかったのか?と言う点だ。



アンバーーー・・・やはり、ゴジラタワーで無理をして皆様を庇ったのが良くなかったのでしょうか?
レジェンド様の奥の手を、使わせてしまったのは事実ですから・・・
もしくは・・・イシュタル様と一緒に、シン様とシン・ゴジラ様はいなかったと嘘を付いたからでしょうか?



アンバーが更に深く考えている間に、レジェンド一行が光の柱と共に奥の院に到着した。
が、余程深刻に考え込んでいるからか、レジェンド一行の来訪にアンバーは気付かない。



アンバーーー・・・そういえば、あの時の「招待」の途中からレジェンド様からの目線を感じるようになったような・・・?


レジェンド「・・・」


アンバーーーゴジラタワーの件の時は、キングコング様の方に目線を向けていた事が多かった感じですが・・・それでも、目線は何度も感じました。
バランやカント様とも口論になられていたようですし・・・これは、もしや・・・レジェンド様が、わたくしに好意を?
何だか、本当にレジェンド様の目線まで感じるような・・・


レジェンド「・・・アンバー、来たぞ。」
アンバー『・・・はっ!レ、レジェンド様!?も、申し訳ありません!わたくし、色々と考え事をしてしまいまして、つい・・・』
愛美華「あんなに慌てたアンバーさん、始めて見るわね?これが世の男子が好む、ギャップ萌えね♪」
カロル「また雪の女王か?」


ルンフイーー彼女が、王とキコが言っていたバラン族の怪獣・・・
この異世界を守る四体の聖獣・四神の一体である、白虎のアンバー。
バラン族は珍しい種族だったから、あまり会った事は無いけれど、確かに私と似たようなサムシングはあると思うし、話に聞く徳の良さと美しさは非常に伝わって来る・・・


レジェンド「・・・」
アンバー『・・・あの、レジェンド様?わたくしが何か・・・』
レジェンド「・・・やはり、気のせいでは無いか。」
アンバー『気の、せい?』


ルンフイーー・・・でも、王。
確かにアンバーは美人だと思うけれど・・・見過ぎよ?
少しは視線を外して欲しいわ・・・



各々が違う思惑を抱きながら、小規模な・・・王(レジェンド)の、王による、王の為の「招待」が始まった。



アンバー『あっ、紹介遅れて申し訳ありません。わたくしは四神・西方守護を司る白虎のアンバーです。よしなに。』
カロル「オレはタイタンズの『炎の悪魔』、ラドンのカロルだ。よろしく。」
ルンフイ「私はタイタンズの『女王』、モスラ族のルンフイよ。宜しくね、アンバー。」
アンバー『カロル様、ルンフイ様、宜しくお願い致します。新しいラドン族とモスラ族のお二人様・・・カント様や怪獣界のラドン様に、モスラ姉妹の皆様がいらっしゃったら絶対に喜ばれていましたね。それから、レジェンド様に愛美華様。お久しぶりです。』
愛美華「お久しぶりね、アンバーさん。私はあくまで付き添いだから、気にしないでね?」
アンバー『付き添い、ですか?』
カロル「オレも似たような感じだな。あくまで今回は王の用件で、オレは王と女王の側近だからいるだけだし。」
アンバー『「女王」はルンフイ様の事ですよね?では、「王」とはレジェンド様の事でしょうか?』
レジェンド「・・・そうだ。理由は後で話す。それより、お前への用件を済ませる。」
アンバー『は、はい。心得ました・・・』
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