暴龍乃決意‐三魔獣怪獣島襲撃‐
テレケ『・・・それから、もう一つ。どうか、オレの代わりにアンギラスを旦那の弟子にしてやって下せぇ。』
アンギラス『えっ!?いや、何言ってんだよお前・・・』
テレケ『アンギラス、おめぇはゴジラの旦那を超えたいって言う思いなら、誰にも負けねぇ。なら、おめぇは旦那の事を・・・旦那が言うおめぇの強さを知る必要があるんだ。それならいっそ、旦那の弟子になるべきだってオレは思うなぁ。それにどんな理由であれ、おめぇはゴジラの旦那を守ろうと思った・・・違うか?』
アンギラス『・・・分かったような事、言うなよ・・・!』
ラーバ『でも、ちがうって言わないってことはまちがってないってことだよね?』
ミニラ『僕、アンギラスさんが父さんの弟子になったらうれしい!だってアンギラスさん、僕がこまってたらこっそりたすけてくれるんだよ!』
アンギラス『ば、バカ!お前、それは言うなって・・・』
クモンガ『なぁるほど?そう言うやり方があったなんて、勉強になるねぇ。』
エオリパ『誠に、素直になれば良いものを・・・』
カント『これが女性なら、ギャップで惚れるくらいなのだけれど。』
フレア『本当は優しい怪獣だったんだね、キミは。』
ルシカ『・・・アイツ、そんな所があったんだ・・・』
テレケ『旦那、そう言うわけでどうか、オレの舎弟としての最後の頼みを聞いて下せぇ!コイツぁ不器用で荒っぽいけど、心に優しさを・・・誰かを守れる力を持ってるんです!たとえそれが、憎い相手だって・・・一緒に戦ってみて、オレ分かりました!だから・・・』
ゴジラ・レッド『・・・テレケ。オレがそれを分からねぇまま、コイツを怪獣島に置いとくわけねぇだろ?それに、お前の最後の願いだ・・・聞いてやる。』
テレケ『あ、ありがとうごじます!!流石はゴジラの旦那だ・・・!』
ゴジラ・レッド『ただ、決めるのはコイツだ。どうする?父の仇のオレの弟子になって、強くなるか?それとも、これからも一人でオレの首を狙い続けるか?オレは別に、どっちでもいいぜ?』
アンギラス『・・・』
ミニラ『アンギラスさん、父さんと僕といっしょにがんばろ?』
アンギラス『・・・正直、オイラはまだアンタが・・・ゴジラが許せない。』
ミニラ『えっ・・・?』
アンギラス『・・・でも、一緒にアンタと戦って痛感した。やっぱり、アンタは強いよ。そりゃ、怪獣王って言われるんだって思ったよ・・・!それに、負けそうになってるアンタを見て・・・オイラは嫌になった。あんな悪い奴らになんか、やられて欲しくないって思った・・・
だから、オイラはアンタの弟子になる。アンタを守って、アンタと強くなって・・・いつか、アンタを越えてやる!!』
ミニラ『アンギラスさん・・・!やった~!!』
テレケ『よしっ!じゃあ・・・これから旦那を頼んだぞ?アンギラス。』
アンギラス『あぁ。アンタの代わりに・・・いや、オイラはアンタが出来なかったアイツ越えを果たしてやるよ!』
テレケ『おー、言うねぇ!こりゃ、楽しみだぁ!』
ルシカ『へぇ、面白いヤツじゃないか・・・アイツ。』
ゴジラ・レッド『・・・へっ、やれるモンならやってみろ。それくらいの気概がねぇと、オレの弟子は務まらねぇしな。けどな、オレの弟子になるってなら・・・まず礼儀から直してやる必要があるか?』
アンギラス『・・・いえ。これから、宜しくお願いします!ゴジラの兄貴!!』
キングシーサー『ゴ、ゴジラさんっ!』
ゴジラ・レッド『ちっ・・・!』
ガイガン『ふっ、そこの役立たずを庇いさえしなければ、お前ともあろう者がそこまで傷付く事も無かっただろうに!』
ゴジラ・レッド『はっ、言ってろ・・・テメェらの相手なんか、この傷があるくらいでちょうどいいんだよ!』
龍聖『随分と舐められたものだな?既に満身創痍の貴様が役立たずの雑魚共を引き連れた所で、余とガイガンに勝てるとでも思っているのか?片腹痛いわ!』
アンギラス『兄貴・・・なんで、オイラなんか庇ったんだよ・・・』
ゴジラ・レッド『お前が・・・この中じゃ一番戦えるからだ。』
アンギラス『何言ってんですか!オイラはあれからろくに勝てもしない、負け犬で噛ませ犬の怪獣なんですよ!なのになんで、オイラなんかを・・・!』
ゴジラ・レッド『・・・お前、まさかずっと自分の事を負け犬だの噛ませ犬だのと思ってやがったのか?なら、いつまでも勝てねぇわけだ・・・最初から自分の力を信じてねぇお前が、自分の力を信じ切ってるヤツに勝てるわけねぇんだよ!!』
アンギラス『っ!?』
ゴジラ・レッド『オレはお前が自分には自信のある奴だって思ってたから、ここを任せたってのに・・・期待外れだったみたいだな。シーサー、こいつを連れてカントの所に行け。』
キングシーサー『い、いえ・・・私は、最後まで戦います・・・ゴジラさんを捨てて逃げるなんて、死ぬよりも嫌です!』
ゴジラ・レッド『・・・だ、そうだぜ。お前はどうするんだ?血まみれになってでも戦うか?それとも今からシッポ巻いて逃げるか?』
ガイガン『立て、ゴジラ!茶番は終わりだ・・・負け犬を庇った事を後悔しながら、死んでいけ!!』
アンギラス『・・・ふざけんな!!オイラは、負け犬なんかじゃない・・・!オイラは「暴龍」、アンギラスだ!オイラは、何かを守る為に・・・戦うんだぁっ!!』
ガイガン『なっ!?こいつ、オレのカッターごと・・・ぐっ!!』
キングシーサー『ア、アンギラスさん!?そんな事をしたら血が・・・!』
アンギラス『あぐうううっ・・・!これが、肉を切らせて骨を断つ、だあああああああっ!!』
ガイガン『があああああああっ!!』
龍聖『ガイガン!小癪な・・・!雑魚めが、身の程を知れ!』
アンギラス『うわああああああ!!』
龍聖『ふん、役立たずの分際で余に歯向かおうなど・・・』
ゴジラ・レッド『それは違うな!こいつは役立たずでも、負け犬でもねぇ・・・このオレが認めた、強い奴だ!!これ以上こいつを馬鹿にするのは、オレが許さねぇぞ!!』
龍聖『なっ、ゴジラ、貴様!離せ!!』
ガイガン『ギドラ!今、助けに・・・』
キングシーサー『そうは、させませんっ!』
ガイガン『うぐっ!』
キングシーサー『今です!アンギラスさん!』
ゴジラ・レッド『やれえぇぇぇぇぇっ!!アンギラスゥゥゥゥゥッ!!』
アンギラス『うおおおおおおおおっ!!
暴龍、怪球、れつだぁぁぁぁぁぁンッ!!』
龍聖『奴め、このまま特攻する気か!?この余が、あの役立たず如きになど・・・!ぐあああああああっ!!』
アンギラス『はぁ・・・はぁ・・・オイラ、あのガイガンとキングギドラを・・・追い払ったんだ・・・』
ゴジラ・レッド『当たり前だ・・・お前は、オレが認めた強い奴なんだからな。』
キングシーサー『素晴らしい戦いでしたよ、アンギラスさん。今の貴方は負け犬でも、役立たずでもありません・・・立派な戦士です。』
カント『急いで駆け付けてみれば、とんだ無駄骨でしたね・・・しかもMVPが、負け続けている事で有名なアルマジロ君とは。』
アンギラス『オイラはアルマジロじゃない!アンギラスだ!それにお前だって、キングシーサーにフラれ続けてるだろ!』
カント『なっ!?い、言うようになったじゃないか・・・アンギラスの癖に生意気な・・・!』
ゴジラ・レッド『はははっ、一本取られたなぁ?カント?だが、これでもうお前は負け犬卒業だな、アンギラス。』
アンギラス『・・・いや、今日は偶然勝てただけです。龍鬼と戦った時も、兄貴達がいたから・・・でも、いつか兄貴に頼らずに勝てたら・・・オイラは・・・』
ゴジラ・レッド『・・・そうか。なら、そんなお前の姿をオレに見せてくれよ?なるべく早くな。』
アンギラス『・・・はい!』