ロダン温泉湯煙事件 前編・後編







更に数十分後、各々は大広間から出て施設内を自由に回っていた。



「「「『ゴクッ、ゴクッ・・・
ぷはーーーっ!!』」」」



食堂前、ややレトロさを感じる透明な冷蔵庫の前で一斉にコーヒー牛乳を飲んでいるのは「‐」ゴジラ、チャイルド、ジュニア、リトル、シン・ゴジラ(蒲田くん)、ラドン、ドゴラ、アジマだ。
ちなみに手の無いシン・ゴジラ(蒲田くん)には、ドゴラが触手を使って飲ませている。



「‐」ゴジラ『く~っ!やっぱしまの言う通りだったな!ふろ上がりには、コーヒーぎゅうにゅうをのんどけ、って!』
チャイルド『しまおにいちゃんは、ほんとになんでもしってるよね~!』
ラドン「流石は志真さんだね。こんなに風呂上がりに合う飲み物があるなんて・・・みんなはどう?」
ジュニア、リトル「「お~いし~いっ!!」」
シン・ゴジラ(蒲田くん)「ドゴラ、ありがと!かま、もっとごくごくのめちゃうな~!」
ドゴラ「そう?よかった!じゃあ、もう一本もってくるね。」
アジマ「コーヒー牛乳もラムネもいいけど・・・ライダーも飲んでる、オロナミンCもいいよ。」
「‐」ゴジラ『ほんとか!じゃあ、次はそれのもうぜ!』






ラゴス・ゴジラ「おかわりっ!!」
メガニューラ『お、お客さん、まだ食べるんです?』
ラゴス・ゴジラ「あったり前だろ?この『あか牛丼』ってメシ、超うめぇな!!だから、早くおかわりっ!!」



「‐」ゴジラ達の隣の食堂内では、ラゴス・ゴジラがひたすらに阿蘇名物「あか牛丼」を食べていた。
彼の両隣には軽く20個はどんぶりが積まれており、従業員のメガニューラは驚愕と唖然の表情で新しい牛丼を作り始める。





一方、卓球場では男と男の戦いが始まろうとしていた。



ゴジラ・レッド「オイ、さっきは何処行ってやがったんだ?オレとの勝負から逃げたのかと思ったぜ?」
シュウ「うるせぇ。ヤボ用だ。いいから始めろ・・・!」



バトラ「見てろよ、モスラ・・・!お前の前で、ゴジラを倒す俺のかっこいい姿を!」
ヒタム「・・・なるべく力加減はしておくか。」
「VS」ゴジラ「さっさと終わらせるぞ、機龍さん。」
機龍「了解。さぁ、俺達を満足させてくれよ?」



ゴジラ・レッドと戻って来たシュウのシングル、バトラ・ヒタムと「VS」ゴジラ・(ようやく故障が直った)機龍のダブルス形式の卓球対 決だ。
ゴジラ・レッドとシュウの試合のジャッジはキングシーサー、バトラ・ヒタムと「VS」ゴジラ・機龍の試合のジャッジは「VS」モスラが行う事になり、今ここに地上最強の卓球対決の火蓋が切って落とされたのだった。



ゴジラ・レッド「おらどうしたぁ!最終戦争の勝者とやらも、こんなもんかぁ!!」
シュウ「んなわけねぇだろうがァ!!くらえこの野郎ォ!!」
ゴジラ・レッド「ぐおっ・・・!いい玉じゃねぇか・・・だが、このオレなら返せるんだよ!!」
シュウ「うおらあァ!!テメェの玉なんか、オレに効くかァ!!」
ゴジラ・レッド「そうだ・・・来いっ!!お前のゼンリョク、オレに見せて見ろぉ!!」
シュウ「んなろおォ!!どうなっても知らねぇ、ぞォ!!」


キングシーサーーーゴジラさんの球も、シュウさんの球も、バウンドする度に台が壊れんばかりの力・・・!
もはやこれは卓球ではなく、ピンポン球を使ったボクシングですね・・・!



機龍「隣の試合、すごい既視感あるなぁ。」
「VS」ゴジラ「それ、あんたが言うのか?」
バトラ「いやいや、お前らこそ言える立場かよ!つうかお前ら、試合に集中しろ!」
ヒタム「・・・」
「VS」モスラ「ゴジラも機龍さんも、また台を壊したら駄目よ?壊したらその時点で、試合終了だから。」
アロナ「ヒタムさ~ん。頑張って下さ~いっ。」
ヒタム「・・・!」
「VS」モスラ「バトラ・ヒタム組、一点!」
アロナ「わぁ~。ヒタムさん、すごいですね。」
ヒタム「ありがとう、アロナ。」
「VS」ゴジラ「ちっ、返せなかった・・・バトラよりあいつの方がよっぽど厄介だな。」



バトラーーこれ、もしかしなくてもゴジラに勝てるんじゃないか!?
ヒタムのお陰で遂に俺が・・・って、ちょっと待て!
このままヒタムばっかり活躍したら、俺のかっこいい姿が全然見せられないじゃんか!?


ヒタム「あのゴジラも機龍も強いな。そろそろ加減を止めるか・・・」
バトラ「いや、お前はまだ加減しといてくれ。ほんとに頼む!」
ヒタム「・・・?分かった。」
機龍「俺はここらで本気を出そうかな?Jr.命名、必殺『機龍ゾーン』を・・・」
「VS」モスラ「それはルール違反よ?使ったら即、反則負けにするから。」
機龍「・・・だったら、このバント式打法で満足するしかねぇ・・・」
「VS」ゴジラ「はぁ、いいから早く終わらせろよ・・・っと。」



まるでテニスを見ているかのような豪快過ぎる球のバウンド音と、意地のぶつかり合いが繰り広げられるゴジラ・レッドVSシュウ戦、それぞれのちぐはぐな思惑が交錯するバトラ・ヒタム組VS「VS」ゴジラ・機龍組の試合。
その更に横では、アイレナのジャッジによるゆいとアジゴのジュニアレディース戦が行われていた。



ゆい「えいっ!」
アジゴ「ええーい!」
ゆい「とーう!」
アジゴ「うわっ、と!」
アイレナ「ゆいに一点。あと一点で、ゆいの勝ちよ。」
ゆい「よ~し!気をぬかずに、このまま勝つぞ~!」
アジゴ「なんの!私がここから逆転勝利してみせるんだから!」
アイレナ「アジゴも頑張って。それじゃあ、始め!」



こちらは至って、普通に進んでいるようだ。
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好釦