イッツ・ア・スモールワールド




「‐」ゴジラ『あれ?そういや、お前だれなんだ?』
ブルトン「僕はブルトン。この世界の怪獣さ。まぁ僕の事は気にしないで、それよりみんな。タワーの方を見て・・・ほら、王の帰還だよ。」



一同はブルトンの言うまま、タワーがあった方角に目を向ける。
そこには、こちらに向かって歩いて来る幾つかの影・・・上半身裸で右肩にボロボロのコート、左肩に第二形態に戻って眠っているシン・ゴジラ(蒲田くん)を引っ掛けるゴジラ・レッド、同じく眠るシン・ゴジラ(鎌倉さん)を背負いながらシン・ゴジラ(品川くん)を引き連れるレジェンドがいた。



サバイヴ「!?」
キングシーサー「ゴ・・・ゴジラさん!!」
リトル「おとうさん!!」
カント、ダガーラ「「ゴジラ・・・!」」
「VS」ゴジラ、スペース、「‐」バラン「「『レッド!』」」
シン「シンゴジ~!!!」
バラゴン『レジェンドさん!』
幸、ゆい、チャイルド「「『おじさ~ん!!』」」
ジュニア「しながわくん!!」



各々が帰還を強く望んでいた者の元へ駆け寄って行き、特にキングシーサーは誰よりも早く、真っ直ぐにゴジラ・レッドに駆け寄り、強く抱擁する。



キングシーサー「よかった・・・本当によかったです、ゴジラさん・・・!」
ゴジラ・レッド「当たり前だ。オレを誰だと思ってやがる?お前らにも約束しただろ、絶対帰って来るって。それとオレが帰るまでの間、サバイヴとリトル達を守ってくれてありがとな・・・シーサー。ダガーラ。」
キングシーサー「・・・はい!」
ダガーラ「いや、礼には及ばない。ゴジラ・レッド・・・やはり、お前はこの世界の王だ・・・!」
サバイヴ「父さん、凄いな・・・俺も絶対、いつか父さんみたいに・・・!」
カント「・・・!」
ドゴラ「カントさん・・・」
ゴジラ・レッド「・・・おう、ドゴラが無事で良かったな。カント。」
カント「ええ、そうですね・・・それと、一度しか言いませんよ?
・・・ドゴラを助けてくれて、本当にありがとう。」
ゴジラ・レッド「・・・そりゃ、どーも。」
ドゴラ「もう・・・カントさん、すなおじゃないんだから。でも、これでいつもどおりにもどれるね・・・!」


カントーー・・・やっぱり、貴方には敵わないな。
「獅子身中の虫」のつもりが、「井の中の蛙」だったか・・・本当に自分自身が惨めに感じるよ。
流石は私達が認めた怪獣王です・・・ゴジラ・レッド。






チャイルド、ジュニア『「おじちゃん、おかえりなさい!しながわくんも、おかえり~!!」』
レジェンド「・・・ただいま。」
シン・ゴジラ(品川くん)「ああ゛(ただ)いま~。」
幸「おじさん、僕からもおかえりなさい!」
ゆい「あれを壊しちゃうなんて、おじさんすご~い!」
シン「シンゴジ、疲れて寝てるだけだよね?レジェ?」
レジェンド「・・・そうだ。」
バラゴン『皆さん、ご無事で何よりです!』
ゴジラ・レッド「あぁ、危ない所をあのレガシィコングとか言う奴が助けてくれたんだよ。流石はレジェンドの世界の怪獣だな。」
アンバー『レジェンド様にレッド様、シン・ゴジラ様方も無事に帰って来て本当に・・・はっ、そういえば一緒に残っていたキングコング様はどちらへ?』
レジェンド「・・・レガシィコングと共にいつの間にか消えていた。行方は分からない。」
「‐」ゴジラ『えぇ~!せっかくお礼が言いたかったのによ~!』
ゴジラ・レッド「アンタらチャイルド親子には『これからも無事を祈る』と伝えとけ、ってよ。」
チャイルド『こんぐさん、れがしぃさん、またあえるかなぁ?』
レジェンド「・・・恐らく、また遠くない内に会う事になるだろう。そんな予感がする。」



シン・ゴジラ(蒲田くん)「すぅ・・・すぅ・・・」



キングシーサー「それから、この子はまさか・・・」
ゴジラ・レッド「そうだ、こいつがオレの世界のシン・ゴジラ。通称『蒲田くん』だ。」










シン・ゴジラ(蒲田くん)「う・・・うぅ~ん・・・よくねた、ふあぁ~・・・」



それからしばらくして、シン・ゴジラ(蒲田くん)が目を覚ました。
彼の周囲は怪獣達で取り囲まれており、傍らにはシンからアクセサリーを返して貰ったシン・ゴジラ(鎌倉さん)とずっと目線を合わせっぱなしのシン・ゴジラ(品川くん)、キングシーサーに新しい服を用意して貰ったゴジラ・レッド、ブルトンがいる。



シン・ゴジラ(品川くん)「あ、ぶぅさまおきあ(た)ぁ。おはよー。」
シン・ゴジラ(鎌倉さん)「・・・」
ゴジラ・レッド「やっと起きたか。安心しろ、オレ達全員無事だ。」
シン・ゴジラ(蒲田くん)「おはよぉ・・・それならよかったぁ・・・あっ!?ブ、ブルトン・・・!」
ブルトン「おはよう、蒲田くん。君のやった事は全て、彼らから聞かせて貰ったよ。」
シン・ゴジラ(蒲田くん)「ご、ごめんなさい・・・かまのせいで、みんなにひどいことしちゃって・・・」
ゴジラ・レッド「お前は騙されてただけだ、気にすんな。ここにいる奴の誰も、お前を責めたりしない。それより、アイツに言いたい事があるんだろ?」
シン・ゴジラ(蒲田くん)「あっ!それと、ブルトン・・・かま、おねがいがあるの。」
ブルトン「なんだい?」
シン・ゴジラ(蒲田くん)「かま・・・やっぱりともだち、ほしい!じぶんでともだちさがして、いっぱいなかよくなりたい!!もう、ひとりぼっちはやー・・・!もう、わるいかいじゅうにうそつかれたくない!わるいこと、したくない!!」
ブルトン「・・・でも、外には危険がいっぱいある。君自身もまた、危険な力を持っているのは事実なんだ。君が望まなくても、何か大切なものを傷つけてしまうかもしれない・・・それでも、友達が欲しいのかい?」
シン・ゴジラ(蒲田くん)「・・・うん。かま、ブルトンがダメっていってもほしい・・・!いっぱい、やーなことがあっても・・・かま、みんなといっしょにいたい!!」
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好釦