イッツ・ア・スモールワールド
ジンの指示の元、えんば組が気絶し山積みとなった仲間を回収しに来たこちらでは、DG連合とダガーラ4の激闘が続いていた。
だが、シン・ゴジラ(鎌倉さん)第三形態とえんば組を片付けたバトラ・ヒタムが参戦し、戦況は明らかにDG連合側の劣勢に傾いていた。
バトラ「前々から思ってたんだよな・・・お前、よくもレオの大事な誕生会をめちゃくちゃにしてくれやがったなぁ!俺からの鉄拳制裁をくらいやがれ!」
カナエ「ぐおっ!」
イードゥ「おっと、お前の着地地点には大量にベーレムを置いておいたぞ。」
カナエ「てめぇ、よくも・・・って、あっちぃ~!!」
イードゥ「これが、知略家のやり方。ヤンキー風情のお前には、出来るわけがないやり方だな。」
バトラ「いや、お前も知略家って言うにはやり方シュール過ぎるぞ?」
デスギー「子供のくせに、ナメんじゃねぇ!!!」
シン・ゴジラ(鎌倉さん)「・・・!」
ダガーラ「無理はするな、お前がまだ子供なのは事実だ・・・だから、俺とタイミングを合わせて攻撃してくれ。力を一つにすれば、必ずあいつに勝てる・・・!」
シン・ゴジラ(鎌倉さん)「・・・。」
ヒタム「チハヤに手を出すなど、絶対に許さない・・・外道(ゲス)が!!」
ティフォン「ぬう・・・こんな事が、あってはならない・・・ギドラ王たるこの我が、電撃で敗北を喫するなど・・・汝にも、異世界補正強化の作用が働いていると言うのか・・・!」
アサナ「親子面談とか、ボク聞いてないんだけど!」
ニルヤ「お前がさっきから人の話を聞かないからだ!」
「‐」モスラ『自業自得、ですわ!』
アサナ「ちっ、どいつもこいつもメンドいなぁ!」
ヒタム「そこのモスラ、お前はあっちのデスギドラに恨みがあるんだろう?ここは大丈夫だ、行け。」
「‐」モスラ『そうですの?では、お言葉に甘えまして・・・行きますわよ、ブラウニー!』
ブラウニー「あぁん?オレを呼んだか・・・って、ぐはっ!」
シゾット「・・・?」
ベーレム「アレ?モシカシテ、ベーレムトシゾットヲ助ケテクレルノ?」
「‐」モスラ『ええ。お陰様でわたくし、またまたお役御免になったもので・・・晴れてこの下劣龍に引導を渡せますわ!』
ブラウニー「ケーッ!!またお前か、ふざけんな!」
シゾット「・・・邪魔はするなよ。」
「‐」モスラ『こう見えて、協調性なら元の世界でNo.1ですのよ?さぁ、覚悟なさい!』
また、シン達もまた「VS」モスラの指示で彼女の元に集まっていた。
ラーバ「はい!イム、つれてきました!」
イム『・・・?』
「VS」モスラ「ありがとう、セラフィ・・・じゃなかった、ラーバちゃん。」
レオ「それで、おかあさんのさくせんって?」
「VS」モスラ「うん。私の作戦はね、私とアロナちゃんの力をイムちゃんに渡して、強くなったイムちゃんの力でモスラちゃんに最強の形態『エターナル』体になって貰おうって言う作戦なの。」
ラーバ「えっ!!モスラおねえさんを『エターナル』に!?」
アロナ「『エターナル』?」
チハヤ「ぼく、きいたことある!モスラねえさんにはレオみたいにいろいろ『フォーム』があって、そのなかでさいきょうなのがその『エターナル』なんだ!」
「VS」モスラ「そう、しかも『エターナル』体には万物を元に戻す『エターナル・シャワーズ』と言う技があるわ。それを浴びれば、みんな元に戻れるはずよ。」
シン「でも『エターナル』ってパートナーの遥がぱわーをおくらないとなれないって、いってなかったっけ?」
イシュタル「ここじゃ、はるかにこえもとどかないよ・・・」
「VS」モスラ「だから、イムちゃんに力を与えるの。チハヤちゃんとセラフィちゃんが初めて会った時の話を聞く限り、イムちゃんには時空を超えて力を送れる能力があるみたいだから、イムちゃんの力なら遥ちゃんにも・・・」
チハヤ「あっ!そうだよ!あのとき、イムからこのせかいのモスラたちのちからをもらって、ぼくは『鎧』になれたんだ!」
ラーバ「うんうんっ!イムならできる!」
アロナ「その方法なら、争わずに済みますか・・・?」
「VS」モスラ「もちろんよ。これはアロナちゃんの気持ちに応えた作戦ですもの。」
アロナ「ありがとうございます、レオママさん・・・私も、協力させて頂きます!」
シン「よーしっ!!みんなのちからをあわせて、もとにもどるわよ~!!!」
イシュタル「やろ~っ!!」
ラーバ「イム、おねがい。あたしたちにちからをかして!」
イム『~♪~♪』
ラーバ「やってくれるの!ありがと、イム!」
イム『・・・!』
ラーバ達の願いを受け、イムは天高く飛び上がって行った。
「VS」モスラとアロナは空に両手を掲げ、イムに力を送る。
アロナ「ヒタムさん、勝手に力を使ってごめんなさい・・・ですが、全ては私とチハヤを受け入れて下さった、モスラ姉妹の為なんです・・・不束者ですがこの力、使わせて頂きます・・・!」
「VS」モスラ「私も・・・この力、素敵なモスラ姉妹と平和の為に!」
「VS」モスラ、アロナ「「どうかこの声、特別顧問に・・・届いて!」」
シン「も~すら~!!!いまからあたしたちのちからをおくるから、『エターナル』になってあたしたちをもとにもどして~!!!」
「‐」モスラ『シン?それに他の姉妹達まで・・・どうなるか分かりませんが、承知致しましたわ!』
ブラウニー「おっと待てぇ!!オレの予知脳が告げてるぜ!これは絶対止めないといけねぇってなぁ!!」
シゾット「お前の相手は俺だ!」
ブラウニー「ケー!!邪魔すんなあああぁ!!」
ベーレム『ヤッチャエー!モスラノミンナー!!』
シン「それに、いまのあたしたちだってたたかえるのよ!!」
イシュタル「たとえようちゅうでも、みんなでならできる!!」
チハヤ「あのへんたいに、いっぱつかましてやるよ!」
ラーバ「うけなさい、ブラウニー!あたしたちの、きずなのいちげき!」
レオ「みんな、いくよ!せーのっ!!」
イシュタル、チハヤ、ラーバ、レオ「「「「プチ・レールガン!!」」」」
シン「エクセル・ストリングスッ!!!」
幼虫新モスラの小さな光線達と、シンの光の糸が合わさり・・・巨大な弾丸となったそれは、シゾットを飛び越え「‐」モスラに攻撃しようとしたブラウニーに直撃、撃墜した。
ブラウニー「ケ、ケェッ!?」
「‐」モスラ『わたくし達モスラ姉妹は、幼虫でも強いんですのよ?さぁ、イム。お願い致します!』
イム『・・・!!』
その間に力を受けた影響か、サイズはそのままに朱色の服を着た桃色の髪の少女の姿になったイムが「‐」モスラの元に到着。
「VS」モスラとアロナの力を受け取りながら「‐」モスラの周囲を旋回し、七色の糸で彼女を包んで行く。
虹色の繭の中、「‐」モスラは静寂の彼方にある「あの声」を待ち続けていた。
「‐」モスラーー・・・願うのです、遥の事を・・・
たとえ声が届かなくても、思いは届く・・・
そして思いは、声となる・・・!
遥ーー・・・モスラ。聞こえたわ。
貴女の・・・いえ、貴女達姉妹の思いの声が。
私の「愛」を、どうか受け取って。
みんなを、モスラ姉妹を救って・・・!
「‐」モスラーー・・・ありがとう、遥。
貴女の思いの声が、貴女の愛の力が、わたくしに届きましたわ!
愛の力・・・お借りします!!