イッツ・ア・スモールワールド
メガロ「エネルギー充填、72・・・73%。」
ガイガン「もうじきだな。」
メガロ「うん。僕とガイガンのデートの、カウントダウンだね。」
ガイガン「そうじゃな・・・いや、そう言う事にしておいてやるか・・・」
ゴジラタワー最上階の管制室では、ガイガンとメガロが「テイル・リバース」のエネルギー充填の様子を見守っていた。
シン・ゴジラ(蒲田くん)「ねぇねぇ、いつになったらおともだち、つれてくるの?かま、はやくあそびたいよ~。」
ガイガン「待てと言っている。どうしても退屈しのぎがしたいなら、そこの部屋のドゴラとでも喋ってろ。」
メガロ「そーだ、そーだ。」
シン・ゴジラ(蒲田くん)「ぶ~!!おにいちゃんもおねぇちゃんも、ひどぉい!!いいもん!じゃあかま、あっち行ってくるもん!ぷ~んだ!!」
ガイガンとメガロに冷たくあしらわれたシン・ゴジラ(蒲田くん)は管制室を出て行き、隣の応接室に入る。
そこには何故か鎖で机に繋がれたドゴラがおり、シン・ゴジラ(蒲田くん)が入ってくるや一瞬怯えるものの、彼の姿を見て安堵した。
ドゴラ「っ!?あなたは・・・?」
シン・ゴジラ(蒲田くん)「かま、ゴジラだよ!しかもゴジラのなかのゴジラの『シン・ゴジラ』!」
ドゴラ「そう・・・でもあなた、なんでこんなところにいるの?わるいゴジラなの?」
シン・ゴジラ(蒲田くん)「えぅ、ちがうよ!かまはみんながかまのおともだちをつれてきてくれるから、ここにいるんだ~。」
ドゴラ「・・・あなた、だまされてる。ここにいるのは、こうして私をとじこめてカントさんやジン兄さんにわるいことをさせてる、もっとわるい怪獣しかいないのよ?それもきっと、うそ・・・」
シン・ゴジラ(蒲田くん)「んん~!!ちがうよ!!だって、ブルトンはいじわるしてかまのおともだちをつれてこないのに、ここのみんなはかまにいってくれたもん!!いい子にしてたら、おともだちをつれてくるって!!」
ドゴラ「・・・あなた、昔のあたしといっしょ・・・くらくて、ひろすぎる宇宙を一人ぼっちでずっとさまよいつづけて・・・地球に来てもだれもあたしとあそんでくれなくて・・・さびしくって、たまらなくて・・・!
でも、カントさんはそんなあたしに手をさしのべてくれたの・・・」
『やぁ、そこのミステリアスなお嬢さん。ごきげんよう。貴女が私の旅館で噂になっている「青い肌の座敷童子」の正体ですね?
私の名はカント。またの名を、ラドンです。お一人で寂しそうなので、つい声を掛けてしまいましたよ・・・その気持ちは、痛い程分かりますから。
・・・そうだ、貴女にはこのまま本当に我が旅館の座敷童子になって頂きましょう。座敷童子は幸せをもたらす存在・・・貴女がここに来てそう呼ばれ、私と出会ったのもきっと運命の女神のお恵みです。
そう言うわけで、可愛い可愛い青い座敷童子さん?どうか私に、貴女の恵みを垂れさせたまえ・・・』
ドゴラ「・・・だから、今のあなたはぜったいちがう。カントさんは、あたしをただうけ入れてくれた・・・けど、あの人たちは・・・」
すると、その時。
管制室の方から鈍い破壊音が聞こえて来た。
シン・ゴジラ(蒲田くん)「かまっ!?な、なに?」
ドゴラ「あぶない、行っちゃダメ!」
シン・ゴジラ(蒲田くん)は管制室に行こうとするも、それをドゴラが静止。
仕方なくシン・ゴジラ(蒲田くん)は聞き耳を立ててみると、管制室ではガイガン・メガロとブルトンの扉を通って現れたゴジラ・レッド達との会話が聞こえた。
ガイガン「怪獣王の癖に、ノックもせずに人の家に突っ込んでくるとは失敬な奴め・・・まぁいい、このゴジラタワーで会ったのも何かの因果。オレと戦え!ゴジラ!」
ゴジラ・レッド「因果って言うなら、ここにお前の大好きなキングギドラ様を連れて来てから言いやがれ!オレもアンギラスとジェットジャガーを連れて来てやるからよ!」
メガロ「かかってこんかーい。」
ガイガン「その手のドリルをかち合わせて相手を挑発する癖を止めろ、メガロ。見苦しい。」
メガロ「はぁい・・・でも、あいつもきっと僕らの事馬鹿にしてるよ?」
レジェンド「・・・?」
シン・ゴジラ(品川くん)「ぽぽしゃま、ぽぽしゃま。ぐぅぐぅ~。」
初代ゴジラ「それはお前の仲間もだろ。」
ガイガン「・・・何故、どいつもこいつもわざわざ子供を戦場に連れて来るんだ・・・!」
「‐」バラン『御託は良い。兎に角、其の下ら無い装置を破壊する!』
コング「壊すだけか、楽過ぎる。オレが出る幕も無いか?」
更にいきなり応接室の扉が開き、ゴジラザウルス・バラゴン・アンバーが部屋に入って来た。
シン・ゴジラ(蒲田くん)「ぴゃあっ!!」
ドゴラ「だ、だれ!?」
ザウルス「鎖で繋がれてる・・・君がドゴラだね?」
ドゴラ「う、うん・・・」
アンバー『わたくし達はブルトン様に頼まれ、貴女を助けに参りました。カント様もお待ちですよ。』
ドゴラ「カントさんが!?ほんと!?」
バラゴン『ほんとっす・・・よっと!』
バラゴンは手から威力を抑えた熱核光線を出し、ドゴラを縛る鎖を熱で焼き切った。
バラゴン『はいっ、これで大丈夫っす!』
ドゴラ「ありがとう・・・!」
ザウルス「ううん。礼には及ばないよ。」
アンバー『カント様はドゴラ様を人質に取られ、やむ無くあのような事を・・・ですが、これであとはカント様の所に戻るだけですね。』
ザウルス「・・・あれ?でもこの部屋にもう一人、誰かいたような・・・?」