イッツ・ア・スモールワールド




・グループ3
ゴジラ・レッド、「‐」バラン、アンバー、バラゴン、ゴジラザウルス、初代ゴジラ、レジェンド、シン・ゴジラ(品川くん)、キングコング、レガシィコング






一方、「‐」バラン達真相解明組はバラゴン達とゴジラ・レッドと合流、ゴジラタワーまで目と鼻の先の所にいた。



レジェンド「・・・」
コング「・・・」
ゴジラ・レッド「・・・おい、なんで顔を会わせるなりずっと見つめ合ってんだ?こいつら。」
初代ゴジラ「知らん。」
バラゴン『少なくとも、レジェンドさんがこんなに初対面の人に興味を示すって、珍しいですね~?』
レガシィ「まっ、フライング気味な運命の出会い、かなぁ?レジェっちとの対面は、ボーちゃんが今回来た理由の一つだからねぇ。」
シン・ゴジラ(品川くん)「ぽぽさま、ぼーさま、きいあう(きになる)ー?」
「‐」バラン『兎に角、もう直ぐ塔に到着だ!・・・他に敵も居るやも知れん、気を引き締めろ!』
バラゴン『はい!』
レガシィ「オッケーで~す♪」
ゴジラ・レッド「近くで見ると、ダサさに拍車が掛かるな!全部終わったら跡形もなくブッ壊してやる!」
レザーバック「おっと、そういうわけにはいかねぇな!!オレ達KAIJUの日曜大工で造ったコイツを、簡単に壊されてたまるかよ!」



しかし、一行の前にレザーバック・オオタチ(+コタチ)、ヒジュラスが立ち塞がる。



ゴジラ・レッド「KAIJU共か・・・それなりに強いようだが、あの無様なタワーを見る限り造形力はからっきしみたいだな!」
レザーバック「んだとぉ!!オレ達KAIJUの努力の結晶を笑うなぁ!!」
レジェンド「・・・あの包丁頭の同類か。」
初代ゴジラ「見てからに悪党と分かる奴らだな。」
アンバー『ヒジュラス!?何故、貴方がここに!?』
ヒジュラス『おお、我が愛しき姫!会いたかったですぞ!何故我が此処にいるのか・・・それは、この連中が我の駒になったからですよ!姫!』
レザーバック「あァん?オレ達はてめぇのコマになんてなってねェよ!バカな事を勝手にほざくな!」
「‐」バラン『何れにせよ、収まる所に収まったと言う事か。愚者同士、御似合いだな。』
ヒジュラス『バラン、貴様と言う奴は本当に・・・!まぁいい、そんな大口を叩けるのも、今日で最後!ここが貴様の墓場となるのだ!』
オオタチ「まぁ、あんなのと一緒にして欲しくないのは私も同じだけど・・・早く家族サービスに戻りたいから、さっさとやられちゃって頂戴?」
コタチ「・・・!(やられろ、やられろー!)」
ザウルス「敵は三人・・・俺や品川くんみたいに非戦闘員はいるけど、レジェンドやゴジラさんがいるし、いざとなったら俺も・・・!」
ゴジラ・レッド「御託はいい!お前ら全員まとめてぶっとばせばいいだけだからな!」
オオタチ「待ちなさい?あんたの相手は、こいつよ。」
えんば組『『『ぎょいさー!!』』』



と、そこへえんば組を引き連れて現れたのは、ゴジラ・レッドのよく知る相手・・・カントだった。
飄々とした感じであった先程と打って変わり、真剣な表情のカントはアンバー以上にゴジラ・レッドを睨むかのように直視している。



カント「ごきげんよう?また会いましたね、アンバーさん。そして、ゴジラ・レッド。」
アンバー『カント様!?』
「‐」バラン『御前、彼の時のスケコマシか!』
ゴジラ・レッド「カント!お前、なんでこいつらと一緒にいるんだ!」
カント「・・・私も怪獣王の座を狙っている、と言ったら?」
ゴジラ・レッド「丸分かりの嘘はやめろ!お前、何のつもりだ!」
カント「なんのつもりも・・・君と勝負しに来た、それだけさ!!」



カントはシルクハットを取り、穴からウラニウム熱線を発射してゴジラ・レッドに向かわせる。
ゴジラ・レッドは跳躍して熱線を回避するも、すかさずカントは飛翔して一気にゴジラ・レッドとの距離を詰め、右翼でゴジラ・レッドにラリアットを浴びせてゴジラ・レッドを弾き飛ばした。



ゴジラ・レッド「うぐっ!」
カント「スピードでなら、私は貴方より強い事をお忘れかな?
・・・そうだ、そこの高級炭火焼鳥さん。貴方にも頼みがあります。」
ヒジュラス『高級炭火焼鳥・・・貴様、我をそう呼ぶのかぁ!!』
カント「もちろん。貴方以外に誰がいるんですか?それより実は私、貴方が狙うあのバランに少々怨みがありましてね・・・このえんば組をお貸ししますから、手痛い目に遭わせておいて下さい。あっ、まさかとは思いますがアンバーさんには一切傷を付けずにね。」
ヒジュラス『当たり前だ!姫はこの我だけの花嫁!バランにも貴様にも、絶対に渡さん!今はこの虫共を借りてやる、バランを倒したら次は貴様だ!』
カント「一応、覚えておきましょう・・・今はあの王様からのアプローチをどうにかしなければいけないのでね!」
ゴジラ・レッド「カントォォォォォォ!!」



土煙を裂き、絶叫と共にゴジラ・レッドが発射した熱線をカントは急上昇して回避し、それを合図に各々の戦いの火蓋が切って落とされた。



ヒジュラス『あの男の配下なのは癪だが・・・さぁ行け、水蠆(ヤゴ)に蜻蛉(トンボ)共!この我が偽神バランを討ち取る為の礎となれ!』
えんば組『『『せいやーッ!!』』』
「‐」バラン『先ずは雑兵共を差向けるか。不純に塗(まみ)れた貴様等らしい戦法だ・・・直ぐに始末してやる!』
アンバー『・・・カント様の真意は気になりますが、わたくしも行きます!四神・西方守護の白虎、アンバー!参ります!』



数十匹のえんば組を「‐」バランに向かわせたヒジュラスに対し、「‐」バランはアンバーと一緒に風でえんば組を吹き飛ばして行く。
「‐」バランの凄まじい勢いの強風と、アンバーの「風」と「水」の元素を掛け合わせた吹雪に、えんば組もタジタジだ。



えんば組『『『ひゃあ~!!』』』
ヒジュラス『姫!やはりバランの味方をするのですか!』
アンバー『当然です!わたくしとバランは心の絆で繋がった「同志」!どんな事があっても、わたくしはバランの味方です!』
「‐」バラン『御前等(など)、只の場違いと言う事だ・・・分かった為ら、消え失せろ!』
ヒジュラス『ええい!やはりバランを倒さない限り、姫は間違いを犯してしまう・・・!一刻も早く貴様が消えろ!バラン!!』



ヒジュラスは全身に熱気を放出し、マントを翻してやけにもったいぶりながら天高く飛び上がると、足に炎を纏わせて両足飛び蹴りを「‐」バランに浴びせようとする。
しかし、アンバーの起こした風の壁がヒジュラスのキックの威力を半減させ、「‐」バランの竜巻がヒジュラスを撃墜した。



ヒジュラス『ぐううっ!バランの風は相変わらず不愉快だが・・・姫の風は相変わらずの涼しさ・・・だ・・・』





レザーバック「さぁ!オレの相手はどいつだぁ?」
レジェンド「・・・己が行く。離れろ、シン・ゴジラ。刀を使う。」
シン・ゴジラ(品川くん)「やー。やー。」
レジェンド「・・・離れろ。」
シン・ゴジラ(品川くん)「いー、やー、あ゛(だ)ー。」
レジェンド「・・・頼む、離れてくれ。」
シン・ゴジラ(品川くん)「あ゛(だ)ーめー。しんお(と)、いえ(いて)ー。」
レザーバック「オイオイ、ファミリーコントなら他所でやれって。それとも、このオレを馬鹿にしてんのかぁ!!」



シン・ゴジラ(品川くん)が頭と肩から離れてくれないせいで戦闘もままならないレジェンドだが、それを見て業を煮やしたレザーバックは、屈強な全身の筋肉に電気を走らせ、パンプアップした右腕の拳を振り上げながらレジェンドへ殴りかかる。



レザーバック「くたばりやがれェェッ!!」
レジェンド「・・・くっ。」
コング「・・・!」



・・・が、レジェンドに向けられたレザーバックの拳を片手で受け止めたのは、キングコングだった。
顔の布が衝撃で取れ、キングコングの素顔が露わになる。



レザーバック「なにぃ!?」
コング「お前はまだ、死なせない・・・下がれ。」
レジェンド「・・・任せた。」
シン・ゴジラ(品川くん)「ぼーさま、すごぉい。」
レザーバック「コイツ、このオレの拳を軽々と受け止めやがって・・・!!なんて怪力だ!!」


コング――・・・若返った体にまだ慣れていないか、受け止めるのがやっと・・・
半分の力といったところか・・・だが!


コング「ぬうううううううううんッ!!」



キングコングはレザーバックの拳を受け止めている左手にありったけのパワーを込め、拳ごとレザーバックを持ち上げたかと思うと、まるでスイングバイのようにレザーバックを振り回し、そのまま放り投げた。
レザーバックは地面にぶつかる直前に受け身の体勢を取ってダメージを最小限に抑え、しゃがみ状態のまま反撃に移る。



レザーバック「目ぇ回んだろーが!!ンのヤロォ!!」
コング「フンッ!フンッ!!うおおおおおぉぉぉぉぉッ!!」



レザーバックは再び帯電させながらの拳を振り上げ、更に威力を増したパンチでキングコングへ殴りかかる。
キングコングもまた大胸筋を激しく平手で叩く「ドラミング」を行い、先程以上に力を込めたパンチで応戦。
二人の拳圧がレンガの敷き詰められた足元を割る、まさに純粋な力と力のぶつかり合いだ。



レザーバック「中々手応えあるじゃねぇか!!まだまだ行くぞォ!!」
コング「オレを阻むモノ全て・・・粉砕(クラッシュ)する!!」





レジェンド「・・・お前は戦わないのか。」
レガシィ「だって、ボクちゃんのモットーは『非暴力、非服従』だもん!ああ言うのはそう言うのが得意なのに任せとけばい~のっ!戦争、反対!」
レジェンド「・・・」
シン・ゴジラ(品川くん)「ぽぽしゃまー。まー、まー。」
バラゴン『と、とりあえずこっちに飛び火したら、俺っちが皆さんをガードしますね。』
レジェンド「・・・頼んだ。」
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好釦