イッツ・ア・スモールワールド




レガシィ「ん~?それにしても、この辺りにいるはずだ、け、ど?」
コング「・・・穴?」



怪獣ランドの入り口に着くも、何かを探して中々園内に入らない二人。
そんな中でキングコングが妙な穴を見つけた、その時。
二人の足元からバラゴンが飛び出して来た。



バラゴン『よ~し、もう大丈夫っすね・・・あっ!?コ、コングさん!来てくれたんですね・・・!しかもレガシィさんまで!お久しぶりです!』
レガシィ「バラゴン君、チョリ~ッス!お久で~す☆」
コング「・・・久しいな、バラナス・ドラゴン。」
バラゴン『いやぁ、驚かせてすみません。変な光線が突然飛んで来たもんですから、地面に逃げてまして・・・あれ?コングさんって今日は「今」のコングさんが来るって言ってませんでした?』
レガシィ「それがねぇ、ボーちゃんも多分その光線をモロ浴びしちゃってさぁ~。その結果がこれってわけ。」
バラゴン『ええっ!?じゃあ・・・もしや、ゴジラさん達も!?早く中に入りましょう!』
レガシィ「えっ、若返りって仕様じゃないの?まぁ、ボクちゃんも変わってないけど。」
コング「お前に年齢の概念があるわけが無いだろう。」



バラゴンに連れられながら二人は怪獣ランドに入園するが、奇妙なまでに静まり返った園内は異様な雰囲気に包まれていた。



バラゴン『静か過ぎますね・・・プレ・オープンイベントだから人は少ないけど、それでもどのアトラクションも動いていないなんて・・・』
レガシィ「誰もいない遊園地って怖いよねぇ・・・ブルブル。」
コング「・・・あそこから気配がする、複数だ。」
バラゴン『行きましょう!』



キングコングが感じた気配を頼りに、三人は広場に辿り着く。
そこで三人が見たのは、幼児(退行)化現象に各々の反応を見せる怪獣達だった。



ザウルス「ラゴス、ごめん!バトラ、ごめん!俺、君達にあんな酷い事言って・・・」
ラゴス・ゴジラ「えっ、ええっ!!?」
Jr.「これが、むかしのとうさん・・・!?」
バトラ「・・・こりゃ明日、天変地異が起こるな。」



チハヤ「おとうさ~んっ!だ~いすき~!」
ヒタム「・・・!」
チハヤ「おかあさんも、だ~いすきっ♪」
アロナ「あらあら♪私もよ、チハヤ~♪ヒタムさんも、幸せそうですね~。」
ヒタム「・・・アロナ、助けてくれ・・・色んな意味で・・・!」
チハヤ「るんる~ん♪おとうさんのぼり~!おとうさんのあったまっ!たかいたか~いっ!」



幸「おとーしゃん、だっこ~。」
紘平「おいおい、ほんとにベビーの頃に戻っちまったのか?まっ、いっか・・・っと。」
愛美華「まぁ、幸ちゃんったらなんて可愛いのかしら・・・♪何だか本当の夫婦になったみたいね、兄様。」
紘平「いや、それは違う。」
幸「えへへ~。おとーしゃん、だいすき~!」
紘平「俺もだぞ~、幸~。」
幸「ぼくもすきすき!おとーしゃん!むぎゅ~!」
愛美華「あぁ、これはもはや犯罪級の可愛さだわ。幸ちゃん・・・ほら、私にもぎゅ~ってして?」
幸「えぇ~っ、いまおとーしゃんにむぎゅ~ってしてるから、だめ~。」
愛美華「そ、そんなの・・・ひどいわ・・・!」
紘平「へへっ、残念無念。」



シン・ゴジラ(品川くん)「あー、あー、ぽぽしゃま、ぽぽしゃま。」
レジェンド「・・・。」
シン・ゴジラ(品川くん)「ぽぽしゃまー。しゅきしゅきー。ぽぽしゃま、ぽぽしゃまー。」
レジェンド「・・・なにがしたいんだ。」



ニルヤ「何故、俺だけこんな・・・これが、ニライ・カナイを滅亡に追い込んだ罰なのか・・・?」
ダガーラ「本当に定員オーバーだったなら・・・すまない。だが、その姿は罰じゃないと、俺は思う・・・」
イードゥ「俺達ダガーラ族は、間違ってなんかいない。ニライ・カナイ人が迫害さえしなければ、俺達は守護者だった。それも事実だ。」
シゾット「・・・だから、気にするな。」
ベーレム『ミンナ、同ジダガーラ仲間!「困ったら何でも話せ」、ダッテ!』
ニルヤ「お、お前ら・・・!」






コング「・・・ここは子供の遊び場か?」
レガシィ「う~ん、まさに『イッツ・ア・スモールワールド』だねぇ・・・でもでも、あの子供の中にはボーちゃんみたいに子供って言うか、昔の姿に戻っちゃったのもいる感じだよね~?」
バラゴン『間違いないですね・・・シンさんとか、ラゴスさんとか、Jr.とか・・・とりあえず、ゴジラさんと合流しましょうか。』






ラーバ「みんな、いいなぁ。おかあさんや、おとうさんがいて・・・あたし、やっぱり・・・ひとりなんだ・・・!」
イム『・・・!』
ラーバ「イム?・・・うん、あなたがいてくれてるのはわかってるよ。ありがとう・・・えっ?それに・・・?」
「‐」モスラ『わたくし達がいる、そうでしょう?』
レオ「そうだよ!あなたには、わたしたちがいるよ!」
イシュタル「そうそう!セラフィ、じゃなかった、ラーバ!わたしたちと、あそぼ!」
チハヤ「いこっ!ラーバ!ぼくたち、もすらしまいはずっといっしょだよ!」
ラーバ「・・・っ!うんっ!!」



ミニラ「・・・よかったね!ラーバ!」
ゆい「あっ、あなたってあたしと同じミニラだよね?ミニラ同士、仲良くしたいな~。」
ミニラ「そういえばそうだね・・・うん、いいよ。」
ゆい「やったー♪じゃあ、ミニラくん?今はあたしがお姉さんだから、ゆいお姉さんって呼んでほしいな~?」
ミニラ「わ、分かったよ・・・ゆい、お姉さん。」
ゆい「うんうん!ほんとに弟が出来たみたいで、あたしうれしい~!」



幸「おじさん!それのせて!」
レジェンド「・・・刀か?駄目だ。危ない。」
幸「そんなぁ・・・しんごじはずっとあたまにのせてるのに、おじさんひどぃ・・・ふえぇ~ん!!」
シン・ゴジラ(品川くん)「ぽぽしゃま~。あー、うー。」
幸「わぁ~ん!わぁ~ん!ぐっすん、ひっぐ、ひどいよ~!」
紘平「おい、泣くなって幸。ほら、よしよし・・・なぁレジェンド。幸は俺が支えるから、乗せてやってくれ。」
レジェンド「・・・なら、乗っていい。」
幸「ふぇ・・・ほんと!?ありがと、おじさん!ぼく、おじさんやっぱりだ~いすきっ!」
シン・ゴジラ(品川くん)「しんも、ぽぽしゃま、しゅきー。うー。うー。」
幸「うんしょ、うんしょ・・・あ~、しんごじ、のいて!ぼく、おじさんのぼってるの!」
シン・ゴジラ(品川くん)「ん~!やー、やー。」
幸「じゃあ、しんごじにものぼっておじさんのぼるもん!うんしょ、うんしょ・・・」
紘平「幸、シンゴジとケンカしちゃ駄目だぞ~!」
レジェンド「・・・耐えろ、己の理性・・・よ。」
10/49ページ
好釦