LAST TRAIN ―新しい朝―
それから一行は手を清め、御本殿に参拝した。
二拝、四拍手、一拝。
これがここでの参拝方法だ。
呉爾羅「・・・」
最珠羅「・・・」
護国バラン「・・・」
魏怒羅「・・・zzz」
婆羅護吽「・・・!」
コン!
魏怒羅「・・・」
呉爾羅「・・・っふ!」
呉爾羅と共にここで参拝をする・・・
ささやかな悲願を叶えた護国聖獣達を、他の怪獣達は温かく見守っていた。
次に一行は奉納山に戻り、異世界の怪獣達と別れを告げた。
外はもう、夕日が沈みかけていた。
シン「モスラ姉妹のみんなーー!!次こそ絶対正真正銘の全員集合だからねーーっ!!それにシンゴジ~!あのプレゼント、大事にするから~!また会おうね~っ!!」
シン・ゴジラ(鎌倉さん)「・・・サヨナラ。」
イシュタル「みんな~!さようなら~!それとセラフィとチハヤ!次はもっともっと、仲良くなろうね~!!」
フェアリー『イム~!離レテテモ、フェアリトイムハ友達ダヨ~!!』
セラフィ「うん!イムもそう言ってる!お別れは寂しいけど・・・あたし、もっと強くなるから!絶対また会おうね!みんな!チハヤー!」
チハヤ「僕もこんなにいい姉や妹が出来て、嬉しかった!
それと、セラフィ!世界が離れてたって、僕達モスラ姉妹の思いはいつも一つなんだ!だから、次もまた必ず会えるよ!
だから、みんなと、僕と、君の・・・!」
セラフィ・チハヤ「「約束!!」」
「‐」モスラ『いつ、どこにいてもわたくし達は一つですわ!それと最珠羅!もう淑女にあんな事を言ってはいけませんことよ?それでは、ごきげんよう!』
最珠羅「わ、分かっている!」
レオ「さよなら~!また、私達の世界に来てね~!私も、他の世界にも行くから~!」
バラゴン『バラバラ姉弟、しばらくのお別れですね・・・寂しいですけど、また次のバラゴン見聞録に期待って事で!』
婆羅護吽「もちろん!だからまた、お姉さんに会いに来て!」
「‐」バラン『同志との離別、何時でも寂しい物だ・・・然し、再会を信じて今は耐えよう・・・』
アンバー『異世界探訪、新たなる同種との出会い、なんと有意義なものでしょう・・・!キングシーサー様とチハヤ様より聞いた、お二方と同じ世界のバランも気になりますし・・・法師様も交えて、同志の会を開きたいです!』
護国バラン「私はまだその法師バランと会えていないし、他世界のバランにも是非会いたいものだな。それまで・・・さらばだ!」
ジュニア「チャイルド!絶対、また会おう!」
チャイルド『うん!ぜったいだよ!じゅにあ!』
チャイルド・ジュニア『「ぎどらさんも、しんごじさんも、じゃあね~!!」』
魏怒羅「さよなら・・・さよなら、さよなら。もうすぐ外は白い冬・・・」
シン・ゴジラ(品川くん)「じゃあね、あいうお、うにあ・・・」
「‐」ゴジラ『もうお別れか・・・さみしいな。でも、とにかくよかったな!呉爾羅!』
ラゴス・ゴジラ「ラゴス島で呉爾羅の中の人の声を聞いた時、この人達と仲良くなれたらいいのにって思ってたから・・・ほんと嬉しいぜ!!」
スペース「オレも、こんなに重大な問題が解決する日が来るとは思っていなかった・・・ガジャ・ナーガの良い采配だな。」
Jr.「呉爾羅の人格が消えたりせずに、中の人達と苦しまずに共存出来た・・・まさにキセキ!」
キングシーサー「様々な世界に、平和を愛するゴジラがいて・・・それは呉爾羅さんも一緒だったからだと、私は思います。だから私も、日々是精進の精神で頑張ります!」
ゴジラ・レッド「心配するな。お前にはオレがいる・・・それに、呉爾羅にもな。オレが保障する、お前も立派なゴジラだ!だから強く生きろ!」
レジェンド「・・・防人(さきもり)の思いは、何時でも同じだ。それを忘れないでくれ。」
シン・ゴジラ(鎌倉さん)「・・・。」
シン・ゴジラ(品川くん)「・・・あ゛いじょうぶ。」
呉爾羅「こ、こんなに心配して貰えるなんて・・・俺、いよいよエンディングか?」
魏怒羅「目が・・・潤うど?」
機龍「もしかしたら、こっちのゴジラも目が潤ってるんじゃないかな?彼も今日でずいぶん憑き物が取れたと思うし。」
「VS」ゴジラ「おい、機龍さん!余計な事を言うな!」
ラゴス・ゴジラ、「‐」ゴジラ「『おめでとう!』」
呉爾羅「泣きたいなら、俺の胸に飛び込んで来いよ?」
「VS」ゴジラ「お断りだ。」
異世界の怪獣達は元の世界に帰還し、人間界組も護国聖獣と「VS」ゴジラ組で別れる事となった。
Jr.「今度、呉爾羅の御神体にお参りに行くから、楽しみにしてて!」
レオ「中の人達と、いつまでも仲良くね~!」
シン・ゴジラ「・・・。」
機龍「あの日、ラゴス島に行って、呉爾羅達に出会えて本当に良かったよ。こういう運命なら、悪くはない・・・機械になって生まれ変わった自分を呪った時もあったけど、今は逆に良かったって思える。だから、この『機会』に・・・ありがとう。」
「VS」ゴジラ「・・・お前は止まらないように、絶えないように、自分に問いかけ続けた。これからもそうして生きていけばいい。俺も、そうして生きていく。
それから・・・
――・・・俺も、声が出せない者達の代弁者だ。
それは機龍さんも、ガジャ・ナーガも、呉爾羅も同じ。
でも、俺は信じようとしなかった。俺の思いを受け入れて欲しい相手を、人間達を。どうせ聞かないだろうと、諦めていた。
・・・だが、あいつらは人間を信じた。
だから受け入れられたんだ、自分の思いも、存在そのものも・・・
だったら、俺も・・・
なぁ、新堂さん。
今の俺なら、信じられる気がする。あんたと俺が望んだ、平和な世界って言うのを。
だから、もし天国があるのなら見ていてくれ。
この世界の、俺達の行く先を・・・
「・・・おめでとう。」
「・・・どう致しまして。」