LAST TRAIN ―新しい朝―




――私の願いは叶った・・・もうこの世界に未練は無い。
あるとすれば・・・「悪しき怪獣達」に気を付ける事だ。
「招待」の隙を付き、己の欲望と悪意を満たす為に動こうとしている怪獣達がいる。
奴らは一つの世界に集まり、それを叶えようとしている・・・


ゴジラ・レッド「クリスやあの包丁野郎みたいな奴らの事か?他にも思い当たる連中は多いが・・・向かって来るなら、全部叩き潰す。それだけだ。」
チハヤ「そうそう。何の為の絶対無敵最強可憐モスラ姉妹だと思ってるんだよ。」
シン・ゴジラ(品川くん)「しんも、ああ(たた)かう!」


――・・・私の杞憂だったようだな。
私と他の招待主達が選んだ者達だ。きっと大丈夫だろう。
どうか、この縁が永遠である事を私は願っている。
そして縁が途絶えぬ限り、二人のゴジラが迷う事は無いだろう。


「VS」ゴジラ「・・・お前は俺を全うなゴジラにしようと思って行動したみたいだが、残念ながら俺は今までもこれからも、核への憎しみと報復を止める気はない。」
Jr.「父さん・・・」
「VS」ゴジラ「だが・・・俺に『歌』を授けてくれた事には感謝している。」
機龍「・・・そう言うと思ったよ。」
ラゴス・ゴジラ「それにそう言いながら、すっごい穏やかなんだよな。Jr.パパの心の中。」
呉爾羅「素直じゃないとこが、Jr.パパみたいなもんだからな。まっ、その分俺は素直だけど?」
最珠羅「威張る事でもないだろう。」
呉爾羅「・・・だから、サンキューベリマッチョだぜ~!!ガジャ・ナンダ~!!」
Jr.「ベリーマッチ!だから!」
最珠羅「それに『ガジャ・ナーガ』だ!神の名前を間違えるな!」


――・・・ふっ、それでいい。
二度と無い今日をどう生きるのも、お前達の自由だ。
そんな後悔の無い人生を途切れないように、消えないようにどう過ごして行くのかも、お前達次第だ。
私は行こう、次の何処かの世界に・・・
さらばだ、選ばれし怪獣達よ。
お前達が新しい朝を迎え続ける事を、私は願っている・・・



ガジャ・ナーガはそう言い残し、天へと消えて行った。
それと同時に、止まっていた時間が再び動き出す。



最珠羅「・・・彼はきっと、お前と呉爾羅をかつての自分とカルナに重ねていたのだろうな。」
婆羅護吽「そして、悲しみを繰り返さない為に私達を「招待」して、救おうとした・・・」
護国バラン「自分は神ではないと言っていたが、その時空を超えたお節介は紛れも無く「神」の所業だ。」
「‐」ゴジラ『すげぇよな。ガジャ・ナーガって・・・おれもいつか、あんなやつになりたい。』
レジェンド「・・・なりたい思いがあり続ければ、きっといつか叶う。己はそう思う。」
「VS」ゴジラ「・・・ガジャ・ナーガ、お前はやはり『神』なんかじゃない。神は、そんな固執なんてしない。ただ、過ぎた事を覚えているだけだ。
・・・だが、それでも・・・昔の俺にとって、お前は『神』だった。」
ラゴス・ゴジラ「とにかく!オレ達が出会うって事はもう決まってて、仲良くなったからOK!それでいいだろ?」
ゴジラ・レッド「まどろっこしい答えなんていらない。そんなのいくらあってもバカバカしいだけだ。オレ達は同じゴジラの仲間、それだけでいい。」
機龍「そう。何事もシンプル・イズ・ベスト、って事。」
最珠羅「それは私も同感だ。だが、まず・・・」



呉爾羅「よし、まず御本殿裏のうさちゃんに会いに行くか!」
魏怒羅「うさぎぴょこぴょこ、みぴょこぴょこ!」



最珠羅・護国バラン「「・・・手水舎で手を清めろぉぉぉぉぉぉっ!!」」
呉爾羅・魏怒羅「「どわっ!?」」



最珠羅・護国バランの強烈なドロップキックに、呉爾羅・魏怒羅の体は軽々と鳥居を飛び越え、ちょうど手水舎の近くに墜落したのだった。



ラゴス・ゴジラ「おぉ~!すげえ飛んだなぁ~!」
機龍「しかも上手く目的地に飛んだねぇ。」
「VS」ゴジラ「・・・はぁ。」
婆羅護吽「これが、デジャブ?」
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好釦