LAST TRAIN ―新しい朝―




これから先の快楽の宴を想像し、顔を赤らめながらクスクスと欲望に染まった笑みを浮かべるクリス。
ナイフヘッドとの待ち合わせ場所である、人の気配のない岩陰に行こうとした・・・その刹那。



クリス「・・・っ!?」



突如クリスの背後から、彼女目掛けて青い斬撃が飛んで来た。
クリスはすんでの所で気付き、ロッドに宇宙エネルギーを集めて張ったバリアで防ぐも、凄まじい威力を持った斬撃を受け止めるのが精一杯であり、バリアが割れると同時に爆発を起こしてクリスへ間接的にダメージを与える。



クリス「くっ・・・!」
ジュニア「び、びっくりした・・・お姉さん、だいじょ・・・」
チャイルド『あ~っ!!このひと、わるいすぺごじだ!!』
ナイフヘッド「し、しまった!!」



更に爆発はチャイルドの気を引いてしまい、駆けつけた先にいた悪女へチャイルドは容赦なく警戒の指と叫びを突きつける。
想定外の出来事にナイフヘッドの頭は着いて行けず、ゆるキャラモードを解いてかつ、動けなくなる有り様だ。



ジュニア「あっ、チャイルド!それ、ほんと?」
チャイルド『うん!まえにとうちゃんとぼくに、ひどいことしようとしたんだよ!』
ジュニア「ゴジ兄とスー兄が言ってた、悪いスペゴジだね!よくも、ボクをだましたな~っ!!」



真実に気付いたジュニアは三節棍を取り出し、勢い良くクリスの足元に叩き付けて煙幕を張り、その隙にチャイルドと合流して斬撃が飛んで来た方向へ向かう。



クリス「この展開、そしてこの斬撃・・・!まさか!」



チャイルド、ジュニア『「おじさ~ん!!」』
レジェンド「・・・無事か?」



そしてクリスの予想通り、斬撃を放った主――以前手痛い目に遭わされた想定外の強敵――であるレジェンドがそこにはいた。



クリス「やっぱり、こうなるわけね・・・っ!」
ナイフヘッド「なんだアイツ!?今まで俺達が戦って来たどのイェーガーよりも強そうだ・・・リム。」
レジェンド「・・・次は当てる。」



レジェンドが再び刀を水平に構えると同時に、爆発音を聞いた他の怪獣達がやって来る。



「‐」ゴジラ『チャイルド!だいじょうぶか!』
チャイルド『とうちゃん!!』
ラゴス・ゴジラ「ジュニア!!」
ジュニア「ゴジ兄~!スー兄~!」
クリス「まぁ、チャイルドパパじゃない♪貴方も久しぶりね?」
「‐」ゴジラ『げっ!お前、クリス!』
「‐」モスラ『直接会うのは初めてですが、本当に悪評通りのふしだらゴジラですわね?ゴジラに忠告しておいて正解でしたわ!』
「‐」バラン『御前の言う通りだったと言う訳か・・・歪んだ性欲と煩悩に塗れた、不埒な奴め・・・!』
アンバー『ゴジラ様だけでなく、チャイルド様やジュニア様にまで手を出すとは、なんと破廉恥な・・・!』
バラゴン『あんたのせいでゴジラさんがおかしくなって、チャイルドもジュニアもグレる所だったじゃないか!神様仏様が許しても、この俺っちが許さないからなっ!』
スペース「お前がゴジラ・レッドの世界のスペースゴジラか・・・チャイルド親子がずいぶんと世話になったようだが、ジュニアにまで手を出したからには、覚悟は出来ているんだろうな!」
クリス「あら、貴方もスペースゴジラなのね?そこの次男君といい、三兄弟揃って私好みだわぁ♪」
シン「はいっ!?ちょっとあんた!ゴジラ兄弟に何勝手な事言ってんのよ!!ふざけんなーー!!」
フェアリー『ソウダソウダ!』
スペース「誘惑か?だが断る。」
ラゴス・ゴジラ「・・・?オレがどうかした?」
イシュタル「いや、分からないなら気にしないでいいよ。」
スペース「・・・個性が違えど、バラン一族のように対立しながらも絆を繋ぐ種族がいると言うのに、お前とは絶対に共感出来ないのが残念だな。」
クリス「私もよ?貴方、私の守備範囲ギリギリの奇跡的な男なのに・・・ねえ?」
ゴジラ・レッド「クリス!テメェって奴はほんと懲りねぇ女だな!二度と仲間に手出し出来ねぇよう、オレがここで引導を渡してやる!」
キングシーサー「貴方はゴジラの・・・いえ、女の風上にも置けない最低な人!その身勝手、許すわけにはいきません!」
セラフィ「あいつはそれ以外にも、様々な悪事を働いてる悪意の塊・・・!生かしておけないわ!」
チハヤ「と言うか、見た目からしていやらしさの塊みたいな女だし・・・色々見せ付けてて、腹立つ。」
シン・ゴジラ(鎌倉さん)「・・・!」
クリス「・・・勢揃いってわけ?私はただつまみ食いがしたかっただけなのに、ね・・・これは流石に逃げるが勝ちかしら?」
ナイフヘッド「いや、ここで逃げたらKAIJU筆頭の名が泣く!アックスヘッドの兄貴やブレードヘッド、それにプリカーサー様に顔向け出来ない・・・!だから俺は戦う!KAIJUの誇りにかけて、地上の怪獣なんかに負けない・・・リム!」
クリス「ちょっと、貴方がやられたら私帰れなくなるのよ?冷静になりなさい。」
ナイフヘッド「島根ではよくある事です、リム。」
クリス「無いわよ。何そこで吉田くんネタ入れてるの?」


「‐」モスラ――・・・あら?
あの変な喋り方、もしやゴジラジオの時に投稿してきた「ギロンじゃないよ、包丁頭だよ!」・・・さん?
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好釦