LAST TRAIN ―新しい朝―
日本・島根ではそれからも一行の出雲の様々な観光スポット回りは続き、夕方になった今は稲佐の浜に来ていた。
日本神話における「国譲り神話」の舞台にもなったと伝えられるこの浜の水平線に溶けるように沈んで行く夕日はとても美しく、多くの者は辺りを橙に染める日本海からの光を眺めながら、談笑に耽っている。
婆羅護吽「ここの夕日、いつ見ても綺麗だね~。」
バラゴン『そうですね~。』
魏怒羅「ばっちり見ろー!」
アンバー『心が洗われるようです・・・』
「‐」バラン『有の儘(まま)の自然が偉大なのは、他の世界の同様なのだな・・・』
護国バラン「その通り。我等もまた、その自然の一部でしかないのを思い知らされる。」
婆羅護吽「ちなみに、出雲大社の方から上がってくる朝もお勧めよ。海岸線が綺麗に青色と桃色に光って、すごいんだ・・・」
バラゴン『おぉ~、それは見てみたいですね~!』
キングシーサー「想像しただけで、素晴らしそうな景色です・・・貴方と一緒に見てみたいです、ゴジラさん。」
ゴジラ・レッド「そうだな・・・帰ったら、また見に行こう。」
キングシーサー「はい!」
最珠羅「そうだ呉爾羅、お前の中の人はどう・・・」
呉爾羅「・・・お母さん、お父さん。俺、帰って来たよ・・・!」
不意に呉爾羅が呟いた、とても穏やかだが感情の籠った一言。
それは叶わないと思っていた帰郷を喜ぶ、呉爾羅の中の出雲の兵隊達の言葉であった。
最珠羅――悲しんでいるわけでもないのに、自然と中の魂の言葉が出ている・・・
「招待」直後は初代ゴジラの怨嗟の言葉を聞いただけで魂達を抑えられなかったのに・・・
やはり、今日なら・・・!
シン「よ~しっ!じゃあ、モスラ姉妹の順番を整理するわよ!!」
イシュタル「えっと、まずグランマじゃない方のアイレナお母様が最初で・・・」
セラフィ「グランマ?」
チハヤ「じゃない方のアイレナお母様って、どう言う事?」
レオ「それはシン姉さんのお母さん、つまりイシュタルのおばあちゃんと同じ名前のモスラがこの世界にいるからなの。」
セラフィ「あっ、グランドマザー(祖母)だからグランマってわけね。」
イシュタル「そうなの。ちなみにアイレナお母様には姉のアジゴと弟のアジマって言う双子の子供がいるんだけど、チハヤの所にもいるんだよね?」
チハヤ「うん。僕の所の双子持ちモスラも、多分ほぼ一緒だったかな・・・?」
レオ「それから、次女が私の母モスラの通称『レオママ』。三女はシン姉さん。」
シン「はいは~い!」
「‐」モスラ『四女はわたくしですわ。』
イシュタル「五女はレオで、六女はわたし。そしてアジゴが七女の順番なんだ。」
レオ「それからお父さん、シン姉さんのお兄さんのアンシャル、アジマ君、一応最珠羅を入れてのメンズ組もいるけど、今はとりあえずセラフィとチハヤの順番ね。」
シン「う~ん、あたしとしてはモスラより上は無さそうかな?セラフィもチハヤも、新モスラなんでしょ?」
チハヤ「じゃあ、僕らはレオとイシュタルの間に入る感じかな?ちなみに僕は16歳、セラフィは15歳だけど。」
フェアリー『ソレジャ、イシュタルヨリ上ダネ!』
セラフィ「あたしとしては、チハヤよりは下かな・・・?」
チハヤ「僕は・・・ちょっと悔しいけど、レオの上は無いと思う。」
レオ「えっ、悔しい?まぁ、チハヤがいいならそれで。」
「‐」モスラ『セラフィはイシュタルよりは上ですから、チハヤとイシュタルの間ですわね。』
シン「うんうん!じゃあ、それでけってーーいっ!!
新しいモスラ姉妹の順番は・・・
長女、アイレナお母様!
次女、レオママ!
三女はあたし!
四女、モスラ!
五女、レオ!
六女、チハヤ!
七女、セラフィ!
八女はイシュ!
九女、アジゴ!
これでいいわね?」
モスラ姉妹「「『はい!』」」