閉ざされた世界








ティフォン「全く、チハヤもいい加減純然たる態度で我が熾烈なる愛を許容すれば良いものを・・・『穴』さえ手中に出来れば、直々にこの我が堂々と「招待」とやらに闖入(ちんにゅう)してやるのだがな。」
パラミナ(ムートー♀)「許せないわ、あのサムライ被れのレジェンドめ!アタシとダーリンを差し置いて、三回も異世界に行くなんて!アタシもダーリンと異世界旅行に行きたいのに~!」
ウィルトス(ムートー♂)「そうだそうだ!いっそアイツを今消して、ボクとレディが異世界に行くぞ!」
アサナ「二対一で精一杯なんだからやめといたら?墓が二つ増えるだけだよ?」
パラミナ、ウィルトス「「なにぃ!」」
ティフォン「我を焦燥させるとは、何たる無礼・・・早急に我を「招待」せよ。そして、我が悠久の星霜過ぎし悲願たる、ネバーランド建国を・・・!」
アサナ「ロリショタペドランドの間違いじゃない?それ?はぁ~、な~んかボク、異世界の怪獣をいじめたくなって来たなぁ~。最近のチハヤちゃんは変にパワーも自意識も強くなってつまんないし・・・んっ?」



空から悪役怪獣達の元に降って来たのは、黒い封筒であった。






数日後、封筒に指定された場所にレジェンド、チハヤ、シン・ゴジラが立っていた。
ちなみにあの後シン・ゴジラはレジェンドと行動を共にし、すっかり彼に懐いて「ぽぽさま(父様)」と呼んでいる。



チハヤ「そう言えば、僕も一度だけ『穴』に吸い込まれて異世界に行った事があるんだ。そこでセラフィって言う僕と似たモスラと出会って、ブラウニーって言うその世界のデスギドラと戦って封印したんだ。」
レジェンド「・・・異世界の仲間か。」
シン・ゴジラ「あ(な)かま。うれしい。しんとぽぽさま、みあ(た)い。」



チハヤやティフォンの言う「穴」とは、GNウォールに稀に起こる時空の裂け目の事であり、「穴」が空いている時のみUWは別世界と繋がるとされ、怪獣が何度か異世界に行ったと言う噂が流れている。



チハヤ「ほんと、デスギドラってのはどの世界でも面倒臭くて、セラフィも・・・スタイルは別として、根っこは一緒に感じた。それを思い出したら、あんたがこいつを連れて行きたい気持ちも分かったんだ。」
レジェンド「・・・世界は違えど、人の姿をした怪獣なのは同じだ。」
チハヤ「だからかな、今回あんたと僕が選ばれたのは。もしかしたら、今回の結果次第で「招待」の今後が決まるのかな?」
レジェンド「・・・己はただ同族と仲間に会い、絆を育むだけだ。」
チハヤ「だよね・・・それじゃあ、行こうか。」
シン・ゴジラ「・・・じかいに、うう゛(つづ)く。」



やがて、天空から伸びる光の柱が三人を包み込み、彼らを異世界へと誘うのだった・・・









愛美華「・・・と、言うわけで次回はいよいよ満を持して私と兄様が「招待」される事に決定したわ!私と兄様の時空を股にかけた愛の逃避行を、お楽しみにね♪」
英恒(アヤヒサ)「平気な顔で嘘言うな、姉貴・・・
って!だから『アヤヒサ』じゃなくて『エコウ』っつってんだろうがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・」







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好釦