Who will know‐誰が知っているだろう‐




クリス「ふん!ちょっと有利になったからって、調子に乗らないで!!」



迫る業火と斬撃に、クリスは持てる宇宙エネルギーの全てをロッドに集め、鏡面のような結界で自身を覆った。
大量の宇宙エネルギーで作られた結界は業火と斬撃を受け止め、拮抗する。



クリス「ふふっ、残念だけど最大量のエネルギーで作られたこの結界にはかなわない!たとえ出来損ないの一撃が来ようと・・・」



「‐」ゴジラ『まだ、おれの分があるぜ!!』
チャイルド『いけ~!とうちゃ~ん!』




クリスは侮っていた。先程まで捕らえていた獲物に、もう抵抗する力などないと。
だが、その浅はかな過信はその獲物・・・「‐」ゴジラからの熱線によって、結界ごと破られる事となった。



クリス「くっ、ここは退くしかないようね・・・!
だけど覚えていなさい、必ず貴方達に報復して・・・チャイルド親子を私のモノにしてみせるわ!!」



三大ゴジラの猛攻が直撃する寸前、クリスは自分の体にエネルギーを集中させて自らを結晶で覆い、反重力を操り自らを弾丸のようにして空へと脱出した。
行き場を失った三つの力は衝突、爆発して辺りを土煙で覆う。



「‐」ゴジラ『うわっと!』
チャイルド『わあ~っ!!』
レジェンド「・・・」



しばらくして煙が晴れ、そこにもうクリスの姿はなかった。



ゴジラ・レッド「・・・アイツ、逃げやがったか・・・!」
ジラ『牛みたいな○○○のクセに、逃げ足は早いんだねぇ。』
ゴジラ・レッド「おい、アンタそれ放送禁止用語だろ?あの親子の前で絶対に言うなよ?」
ジラ『大丈夫さ。だってこれでも腸(はらわた)が煮えくりかえって、へそでティーが湧かせるくらい怒ってるのを、なんとか抑えれてるんだよ?』
ゴジラ・レッド「いや、オレの知る限りじゃそんな状態のへそで茶は湧かせないと思うが・・・?」
ジラ『まっ、細かい事はいいじゃないか!僕達の勝利なんだからさ!お~い、チャイルドにパパ~!大丈夫か~い?』
「‐」ゴジラ『お~うっ!だいじょうぶだぜ~っ!ありがとな、ジラ!レッド!それに・・・』
チャイルド『れじぇんどおじさんだよ!とうちゃん!あっ!じらさんもれっどさんも、おじさんもありがとう~!』
ゴジラ・レッド「あぁ。アンタら親子が無事で良かったよ。」
レジェンド「・・・己(おれ)もだ。」
ジラ『おやおや、口数の割りには嬉しそうじゃないか。見かけによらず、レジェンドはチャイルドが大好きなんだねぇ。』
レジェンド「・・・」
チャイルド『ぼく、おじさんだいすきだよ!おじさんってあたまをやさしくなでてくれて、すっごくやさしいんだ!』
ゴジラ・レッド「人間と違って、オレ達ゴジラ一族は嘘を付かない。アンタら二人とは今会ったばかりだが、そこが違うからすぐ仲間になれたんだ。まぁ、あの変態痴女は除いてだがな。」
ジラ『それはありがたいけど・・・あんた、昔のJr.パパを知らないんだね。昔のあいつときたらもう、ツンデレなんて可愛いもんじゃなかったんだよ?』
「‐」ゴジラ『それと、にんげんにひどいこと言うなって前に言っただろ!レッド!』
ゴジラ・レッド「分かってるって。アンタら親子にうるさく言われるのは避けたいから、もう言わない。」
「‐」ゴジラ『なら、よしっ!』
チャイルド『よしっ!』
ジラ『うちのゴジラと言い、レッドと言い、ほんと人間嫌いのゴジラにはチャイルドパパが効くねぇ・・・さっ、じゃあそろそろ集合場所に向かうよ!』
レジェンド「・・・ふっ。」



熾烈な寄り道を終え、一行はようやく集合場所へと歩き始めるのだった。
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