ゴジラ7・7‐怪獣軍団、都会へ行く!‐




こうして、怪獣界の怪獣達は元の世界へと戻って行き、残された「‐」怪獣達は例外なく、空を見上げていた。



「‐」ゴジラ『・・・みんな、やくそくだからな。』
チャイルド『だいじょうぶだよ、とうちゃん!ゆびきりしたから、またあえるよ!』
「‐」ゴジラ『あぁ!そうだな。』
バラゴン『俺っちも「招待」されたいっすね~。モスラさんから聞いた、女の子のバラゴンにも会いたいですし~。』
「‐」モスラ『きっとあの子も、同じ「婆羅護吽」に会えば喜ぶと思いますわ。では、わたくし達もそろそろお別れですわね。実りのある1日だったと思いませんか?バラン。』
「‐」バラン『言う迄も無い・・・新しい同志にも、出会えたのだからな。』
「‐」モスラ『また法師様にお会いしたいから、護国聖獣に四神のバランについてお話するなんて、素直じゃありませんわね。』
「‐」バラン『う、五月蝿いと言って居る!御前も相も変わらず、余計な事しか言わぬ女だな!』
「‐」モスラ『あらあら、それは失礼致しました♪』
「‐」ゴジラ『おちつけって、バラン。ほんとはうれしいくせに。』
「‐」バラン『くっ・・・!』
バラゴン『俺っちも今日はバランさんにモスラさん、志真さんに会えて良かったですよ~。お帰りの為の穴、作りましょうか?』
「‐」モスラ『いえ、ご好意は感謝致しますが、わたくしは自分の足で帰ろうと思います。ありがとう、バラゴン。』
「‐」バラン『私もだ。今日の出来事を回想しつつ、在る冪(べき)所へ戻りたいのでな。』
バラゴン『そうですか~。なら、お気を付けて帰って下さいね~。』
チャイルド『もすらさん、ばらんさん、じゃあね~。』
「‐」バラン『うむ。』
モスラ『また近い内に伺いますわね、チャイルド。ゴジラも宜しいですわね?』
「‐」ゴジラ『おう。おれもチャイルドも、いつでもいいぜ。それから、バラン。きょうはあたらしいなまかに会えて、良かったな。お前もいいかげん、にんげんをすきになってくれよ。』
「‐」バラン『其れは私が決める事。御前に指図される事では無い。然し、収穫が有ったのは事実だ。』
「‐」ゴジラ『ったく、むずかしい言い方すんなって。にんげんの事、ちょっとはすきになってくれたんだろ?』
「‐」バラン『・・・御前の想像に任せるとしよう。では、私は帰ると為る。』
「‐」モスラ『わたくしもここで失礼致しますわ。それでは皆さん、また会う日までご機嫌よう!』
「‐」ゴジラ『またな~!』



「‐」バランは振り向き様に目で見つめ、モスラは手を振ってゴジラ親子とバラゴンに別れを告げ、鍵島を飛び去って行った。
外は夕日が沈み、宵闇に包まれていた。



「‐」ゴジラ『じゃあ、おれとチャイルドもそろそろねどこに行かないとな。バラゴンはどうするんだ?』
バラゴン『とりあえず今日はここに泊まって、明日出掛けようと思います~。日本の妙高山って所に、いい温泉があるんですよ~。』
チャイルド『おんせん?』
バラゴン『凄くあったかいお水がある所なんだ~。入ると体がぽっかぽかになって、いい気持ちになるんだぜ~。』
チャイルド『そうなの!ぼくもいってみた~い!』
「‐」ゴジラ『おれたちも連れて行ってくれよ、バラゴン。』
バラゴン『そうですね~。まだどんな所か詳しく分かりませんから、まず俺っちが下見に行ってから、連れて行きますね~。』
チャイルド『わ~い!』
「‐」ゴジラ『ありがとな。じゃあ、ねどこに行くぞ。』
チャイルド『ねぇ、とうちゃん。ぼく、もうちょっとばらごんとはなしたいな・・・』
バラゴン『俺っちからも、お願いします。』
「‐」ゴジラ『うーん、しかたねぇな。ちょっとだけだぞ。よふかしはよくないって、しまも言ってたし。』
チャイルド『やった~!ありがと!とうちゃん!』
バラゴン『すみませんね~。なら、俺っちが前に行ったファロ島って島で出会った「大いなる魔神」について・・・』
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