ゴジラ7・7‐怪獣軍団、都会へ行く!‐







日東新聞本社の方では、志真が約半年前に起こったキングギドラ事件の事を話しており、ファイルを机に置きながら僧バランも話に参加している。



志真「それで、バランとモスラと人間達が戦って、全滅させてる間に月に行ったゴジラがキングギドラを倒して、チャイルドと一緒に月から帰って来ましたとさ・・・おしまい。」
僧バラン「なるほど、実に大団円な結末だ。密かに人間を助けに来るとは、同志も粋な事をする。」
ラドン「す、凄いですね・・・ほ、本当に月に行ったんですか?チャイルドパパさん。」
「‐」ゴジラ『あぁ。おれはチャイルドを助けるためなら、どんな事でもやるつもりだったからな。』
チャイルド『ぼくもちょっとだけだけど、たたかったよ!』
ラドン「えっ!?チャイルドが、キングギドラと!?」
志真「おいおい、それは俺も初耳だぞ?」
チャイルド『とうちゃんがまけそうだったから、つい・・・ぼろぼろになっちゃって、とうちゃんがこわいすがたにかわったりしたけど・・・でも、ぼくがとうちゃんをちゃんともとどおりにして、きんぐぎどらをたおしたんだよ!」
僧バラン「こわいすがた、とは先程聞いた同志の話の際に出て来た、豹変したチャイルドパパの事だな?」
「‐」ゴジラ『おれ、頭に血がのぼるくらい怒ったら、ほんとのばけものになっちまうんだ。そのせいで、モスラとたたかったこともあるし。』
志真「あれは誤解もあったんだし、気にすんな。それにお前が化け物になっても、チャイルドや俺がそれを止める。お前は化け物なんかじゃない。」
ラドン「そうですよ!チャイルドパパさんは強くて優しい、素晴らしい怪獣です!きっといつか、人間の誰だってそれを認めます!」
僧バラン「思っていた以上に波乱万丈で前途多難な人生だが、お主はそれを乗り越えて来たんだ。誰の心の中にも鬼は住んでいるもの・・・だがお主が鬼と化す事は無いと、拙僧は思うぞ。」
チャイルド『ぼくやしまにいちゃん、それにみんながいるから、ぜったいだいじょぶだよ!とうちゃん!』
志真「こんな立派な息子がいるんだ、お前は誰にも負けない。だろ?」
「‐」ゴジラ『・・・そうだな。おれ、チャイルドやみんながいるかぎり、どんなかいじゅうにもじぶんにも、ぜったいまけない!おれはへいわと、にんげんのためにたたかう!』



「真・ゴジラ」と言う、理性無きもう一つの自分の姿を思い出し、少々自信を失っていた「‐」ゴジラだったが、志真やチャイルド達の言葉に自分を取り戻し、不安はすっかり消え失せていた。



志真「俺もずっとお前を見てるから、これからも頼むぜ。ゴジラ。」
「‐」ゴジラ『ああ!』
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好釦