ゴジラ7・7‐怪獣軍団、都会へ行く!‐







瞬「瞬隊!」
自衛隊員「「「瞬隊!」」」
瞬「我らは!」
自衛隊員「「「瞬隊!」」」



一方、つくば市の自衛隊本部。
広大な訓練用のグラウンドでは、瞬と彼の部隊の三時間にも渡る走り込みが行われていた。



ラゴス・ゴジラ「す、すっげぇ・・・あの人間達、さっきからずっと走りっぱなしなのに全然バテてねぇじゃん・・・」
「‐」バラン『成る程、シュンに呼び掛けても反応が無かったのは、此が理由なのか。』



そしてラゴス・ゴジラと「‐」バランは飛翔能力で付近に建つ五階程のビルの屋上に移動し、フェンス越しから瞬達の訓練を見学していた。
瞬達の物言わぬ迫力に圧倒されるラゴス・ゴジラと、かつて自分の手で葬って来た自衛隊員を神妙な面持ちで観察する「‐」バラン。
様子は違えど、二人は極限までに心と体を鍛え上げた人間達の熱気を感じていた。



「‐」バラン『屈強な肉体と精神・・・シュンも、後ろのニンゲン達も、日々の鍛錬の賜物として其れを持ち合わせて居るので在ろう。然し、其れでも尚我ら怪獣達に太刀打ち出来無い事が多いとは、報われんな。』
ラゴス・ゴジラ「こう、もっと大砲がドーン!!とか、ゴツい乗り物がドドドドドッ!って動いてるのを想像してたから、ちょっと地味だけど・・・けど、なんかかっこいいよな!」
「‐」バラン『擬音ばかりで話すな。尤(もっと)的確な言葉は無いのか。』
ラゴス・ゴジラ「仕方ないじゃん、バランみたいに小難しいの分かんないし・・・まっ、でもさ。バランもあの人間達を見て、オレと同じ思いを感じてんのは確かだろ?」
「‐」バラン『・・・そうだな。』



瞬「これより、基礎トレーニングに入る!」



ラゴス・ゴジラ「おっ、なんか人がバラバラに広がってるぜ!次はなにすんだろうな~。」



次に二人がグラウンドに目をやると、瞬の指示の下に隊員達が筋力トレーニングを始めている所だった。
三時間の走り込みから間が無く、瞬の厳しい激が飛ぶ中、隊員達は誰1人嫌な顔も疲れも見せず、機敏に体を動かして行く。



瞬「そうだ!この地道なトレーニングが、明日の力への糧となる!それを忘れるな!」
隊員達「「「はい!」」」
瞬「次は腕立て伏せ500回!気を抜くな!」
隊員達「「「はい!」」」



ラゴス・ゴジラ「・・・瞬って人間、さっきから怒鳴ってるけど、怒ってたり当たり散らしたいから怒鳴ってるんじゃなくて、あそこにいる人間の1人1人がもっと強くなるようにと思って、怒鳴ってるんだな・・・」
「‐」バラン『シュンは何事にも全力で取り組み、知力を尽くす者だ。其れは毎日続くこの訓練に於いても変わらず、彼のニンゲン達に自身の決意を言動に拠って伝え、ニンゲン達にも伝わって要るので在ろう。』
ラゴス・ゴジラ「あぁ。瞬ってなんか、親父みたいな感じ。見てるだけで憧れる、無条件でかっこいい、みたいな。オレの星の怪獣って、人間なんて愚かって言うのも結構いるけど・・・これを見たらそんなの違うのが分かるって。やっぱ、親父は正しかったんだ!」
「‐」バラン『私としては、ニンゲンの全てがシュンの様なニンゲンなら良いのだがな・・・ニンゲンは多種多様過ぎる。』
ラゴス・ゴジラ「・・・はぁ、アニキも瞬に会ってくれれば、人間に対する考えも変わると思うんだけどなぁ・・・アニキ、今何してんだろ。」
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好釦