ゴジラ7・7‐怪獣軍団、都会へ行く!‐




志真の許可を得た僧バランは、自社の新聞記事がスクラップされたファイルが並ぶ本棚に向かい、ファイルを開いて読書に耽る。
一方、志真は次にラドンとの話を始める。



志真「それから、君が別世界のラドンだったっけか。実はこの世界にも、ラドンがいたんだ。」
ラドン「えっ!僕の同族が!?」
志真「そいつは2年前に突然桜島って言う山から現れて、人には危害を加えない兄弟の怪獣だったんだ。近隣の人間達もあいつと共存してて、俺も会った事があるけど、本当におとなしい怪獣だった。だから俺はあいつを保護しよう、そっとしてあげようって何度もみんなに訴えてたんだ。」
ラドン「そうですか・・・あ、あの、まだそのラドンはいるんですか?」
志真「それはな・・・そう、あいつらはある日空の彼方に飛んで行って、それ以来誰も行方は知らないんだ。」
「‐」ゴジラ『えっ?まてよ、しま。あいつらなら・・・』



「‐」ゴジラがそう言いかける前に、志真はこっそりと指輪を掴み、彼の頭に直接語りかけた。



志真――お前の言いたい事は分かるけど、それは今は言わなくていい。
こっちの同族は死んでるなんて、あの子にはきつい真実だと思うし・・・嘘も時には必要なんだよ。
それに、あいつらが空の彼方に飛んで行ったのは、嘘なんかじゃない。
そうだろ?


「‐」ゴジラ――・・・分かった。おれ、ラドンをかなしませるとこだったな。
ありがとう、しま。



ラドン「あの、突然固まってどうかしましたか?」
志真「いや、ちょっと結晶を使ってあいつらを探してたんだけど・・・やっぱ見つからなかった。ごめんな。」
ラドン「い、いえ。この世界の何処かにいるんですよね?」
「‐」ゴジラ『あぁ。きょうもげんきに、とおい空をなかよくとんでるぜ。』
ラドン「そうなんですね・・・違う世界にも、こうして同じ一族がいる。それって、こんなに嬉しい事なんですね。」
チャイルド『よかったね、らどんにいちゃん!にいちゃんのすっごくたのしそうなきもち、かんじるよ!』
ラドン「ありがとう、チャイルド。」
志真「じゃあ、次はどんな話をしよっかな・・・あっ、ならホットなこの話題にするか。ゴジラ達と東西南北を守る『四神』って言う怪獣が力を合わせて・・・」



これを機に、志真の話はゴジラ達の「GREATEST」な武勇伝に切り替わったのだった。
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好釦