ゴジラ7・7‐怪獣軍団、都会へ行く!‐
遥「そうなんだ・・・それで、私の所に行く事になったのね。」
妃羽菜家の方では、遥の部屋に入ったモスラ一族が、これまでの経緯を遥に話していた。
シン達の素性、別世界である怪獣界と「人間界」の存在、この家に来るまでの今日の出来事・・・
そのどれも聞くだけでは信じがたい、フィクションのような話であったが、遥は彼女達の話を驚きながらも疑う事無く、真剣に聞いていた。
シン「そうなのよ~!だから、今日はあたし達に色んな事を教えてね☆」
イシュタル「わたしも気になる事、いっぱいあるの!」
遥「いいよ。私に話してみて。」
シン「じゃあモスラといつもどんな事話してるか教えてー!!」
イシュタル「遥って、好きな人はいる?」
フェアリー『イツモナニシテルノ~?』
遥「え、えっと・・・」
「‐」モスラ『もう、皆さん。そんなに一気に話しかけたら遥が困りますわよ。とりあえず、シンの質問から順番に答えて下さいませ。』
遥「うん。じゃあ、モスラといつも何を話してるかだけど・・・近況とか、島から出られなくて退屈とか、私の所に行きたいとか・・・」
イシュタル「愚痴が多いね・・・?」
「‐」モスラ『もう、遥!そういう事は言わなくて良くってよ!』
遥「あっ、本当にいつも話してる事を言っちゃった・・・ごめんね。でも、今日はこんな事があったとか、私達の所でこんな事が流行ってるとか、普通の雑談も多いよ。」
シン「そうなんだ?じゃあ、あたし達と話してる事と変わらないじゃない!」
イシュタル「守護神としてのモスラお姉ちゃんって、いつもほんとに大変そうだなって思ってたし、グチの一つも言いたくなるのも分かるかも。」
「‐」モスラ『だからこそ、こういった息抜きは不可欠なのですわ。とにかく、次の話に移りましょう!』
遥「ふふっ、そうね。次はイシュタルの好きな人がいるのか、だったよね。」
シン「それ、あたしも気になる~!!」
イシュタル「遥もわたしと同じくらいだから、やっぱり好きな人がいるのかなって思って。」
遥「恋する年頃だからね。でも、今は特にいないかなぁ。」
シン「え~っ!そっかぁ・・・」
イシュタル「なんで、母さんの方ががっかりしてるの。」
フェアリー『シンハ万年カタオモイ中ダシネ~。』
遥「片思い?シンには好きな怪獣(ひと)がいるの?」
シン「そうなのよーー!!あたしは別に長生きだから大丈夫だし、あいつが気付いてくれるまで待つつもりだけど・・・それにしても鈍感過ぎっ!冗談抜きで万年待たないといけないってくらいなの!!」
遥「そう・・・やっぱり、出来れば男の人の方から言ってきて欲しいよね。私も分かるな。」
「‐」モスラ『恋愛については、シンの方が大変ですわね。しかし、たとえ遥に相手が見つかったとしても、礼儀の無い上っ面だけの男ならお断りですわ。』
シン「うんうん!いくら顔が良くっても、まずちゃんとあたし達を愛してくれないとダメよね!」
イシュタル「わ、わたしの質問だったのに、母さんやモスラ姉さんの方が白熱してる・・・」
遥「そ、そうだね・・・じゃあ、イシュタルは好きな人はいるの?」
イシュタル「えっと・・・好きかどうかは分からないけど、一緒にいたいなって思う相手はいるよ。でも一緒にいる時に限って上手く話せなくて・・・どうしてだろう?」
遥「そうなの・・・でも、きっと相手も同じ気持ちだから、イシュタルと一緒にいてくれるんじゃないかな。その気持ちは言葉にしなくても相手に通じているはずだから、大事にしてね。」
イシュタル「分かったわ。わたし、帰ったらまた彼に会ってみる。ありがとう、遥。」
遥「どういたしまして。」
「‐」モスラ――遥も分かった上で答えたと思いますが、その気持ちがもう「恋」なのですわ・・・
シン――これじゃ、ダガーラも万年待ち人かぁ・・・
けど恋は急ぐな、って言うし・・・
遥の意見も否定したくないし・・・
もう、とにかく頑張れっ!ダガーラ!