ゴジラ7・7‐怪獣軍団、都会へ行く!‐
同じ頃、遥は自宅の前で「‐」モスラの事を待っていた。
遥「モスラ、もうこっちに着いたって言ってたけど・・・あっ、来た!」
と、空から小さな妖精のモスラが遥に向かって来た。
これまでと同じ訪問方法であり、遥は顔を綻ばせる。
遥「久しぶりね、モスラ。それじゃあ家に・・・あれ?なんだか感じが違う・・・?」
フェアリー『コンニチハ、ニンゲンサン!』
遥「えっ、ええっ!?」
目の前のモスラに若干の違和感を感じていた遥が、驚きの声を上げる。
聞こえたのは全く違う声・・・そう、ここにいるのは「‐」モスラでは無く、フェアリーだ。
シン「あっ!いた!見つけたわよ、フェアリー!!」
イシュタル「勝手にいなくなっちゃったと思ったら、駄目じゃない!人間に迷惑かけちゃ!」
フェアリー『ゴメン、ドウシテモ会イタクナッテ・・・』
「‐」モスラ『もう遅かったようですわね・・・突然ですが、遥。わたくしが誰か分かりますか?』
遥「えっ・・・?えっと、まさか・・・モスラ?」
確かな自信は無かったが、現実離れの容貌をしたその女性の事を、声と初夢の記憶だけを頼りにし、人間の姿をした「‐」モスラであると探り当てる遥。
彼女の見事な推理に、後ろのシンとイシュタルは深く感心していた。
シン「すごーい!言い出す前からモスラなのが分かっちゃったの!?」
イシュタル「モスラ姉ちゃんとあの人が強い絆で結ばれてるって、本当なんだね!」
フェアリー『スゴーイ!スゴーイ!』
「‐」モスラ『正解ですわ。この姿はわたくしが人間として振る舞う時の姿です。よく分かりましたわね、遥。』
遥「なんとなくだけど、声とか言い方が同じだから、きっとモスラかなって。それで、この子と後ろの人は誰?」
「‐」モスラ『別世界から来た、わたくしと同じ「モスラ」。遥へのサプライズですわ。』
遥「べ、別世界!?」
シン「そうなの♪あたし、シン!モスラから話聞いてずーーっと会いたいって思ってたから、会いにきちゃった☆」
イシュタル「わたしはイシュタル。えっと、遥。よろしくね。」
フェアリー『フェアリーダヨ!アラタメテ、ヨロシク!』
遥「う、うん。よろしくね。とりあえず、家の前で話すのもあれだから、家に入って。」
ひとまずモスラ一族を玄関に入れ、遥は台所にいる祖母・佳奈他に向かって用件を叫ぶ。
遥「おばあちゃーんっ!突然ごめんーっ!学校のクラスの子が友達を連れて私の部屋に行きたいって言ってるんだけど、入れてもいいーっ?」
佳奈他「いいですよ。上がって貰いなさい。」
遥「ありがとう~っ!」
「‐」モスラ『それでは、お邪魔致しますわ。』
シン・イシュタル「「お邪魔しま~す!」」
佳奈他から許可を貰い、安堵の表情をしながら遥はモスラ一族を二階の自分の部屋に連れて行く。
一方で佳奈他は鼻歌を口ずさみ、朗らかな表情をしながら昼食に使用した皿を洗っていた。
佳奈他「・・・ふふっ。今日は妖精さんがいっぱい来たのねぇ。」