ゴジラ7・7‐怪獣軍団、都会へ行く!‐







バラゴン『遂に、遂に!我々バラゴン探検隊は、目指していた新天地へと到着した~!!』
フェアリー『ヤッタ~!』
ラドン「ここが黄金の国、ジパングです!」
チャイルド『じゃぱ~ん!』



そして一行は、最初に合流した砂浜に戻って来た。
最後まで探検隊気分のままで案内を続けたバラゴン達と、それを微笑ましく見守る他の面々(「‐」バラン除く)。



チャイルド『あ~っ、たのしかった~!』
ラドン「僕も楽しかったよ、チャイルド♪バラゴンさんもありがとうございます!」
フェアリー『フェアリモ!バラゴン、アリガトウ!』
バラゴン『いやいや~。ざっとこんな感じですけど、どうでしたか~?』
シン「チャイルド親子がこっそり住んでるってだけあって、あたし達向けな感じの場所ね♪」
ラゴス・ゴジラ「林とか湖とかあったし、怪獣島みたいなとこだったな!」
イシュタル「地球の空気って基本的に悪いけど、ここはありのままの自然が残ってるから、わたしは好き。」
「‐」ゴジラ『たのしんでくれて、よかったよ。なっ、チャイルド。』
チャイルド『うん!』
バラゴン『あれ?イシュタル、地球の事を前から知ってるみたいな言い方してるね~?』
イシュタル「わたしの世界にも人間の星、地球があるんだ。そこにわたしや母さんと同じ『守護神』の一族がいて、時々会いに行ってるの。」
ラドン「僕達の星を作った『創造神』は人間達を大変嫌い、怪獣達に悪影響を与えたくないと言う事で、最初人間との関わりは絶っていたんです。」
ラゴス・ゴジラ「そこで親父が『人間達と交流すれば、必ず良い事だって得られるはずだ!』って言って、地球との『道』を作ったんだ。」
シン「その『道』を使って地球に渡った怪獣達は家を建てる技術だったり、お酒やタバコなんかの作り方を怪獣界に持ち込んで、怪獣界は豊かになったの。」
イシュタル「一応、悪影響を受け過ぎて地球で迷惑をかけたりしたら出入り禁止、もっと酷いと怪獣界を追放される掟はあるけど、ビオ曰わくは追放者はまだいないって言ってたよ。」
僧バラン「そもそも、そんな輩がいたら神より先にこの拙僧が懲らしめてやるがな。」
ラドン「それにさっきもちょっと言いましたが、人間達を『同族同士で争って、自然を破壊し自滅する愚かな種族』だと思っている怪獣も少なくないですし、最近は『産業革命』なる急激な発展で汚染された地球の空気が合わないので、掟以前に地球に行く怪獣が少ないです。最近はシンにイシュタル、それとバランぐらいしか地球に行ってないと思います。」
「‐」ゴジラ『そうなのか・・・』
「‐」バラン『賢明な判断だな。カイジュウとニンゲンは、所詮交われぬ種族だ。』
バラゴン『なるほど、そうなんだ・・・俺っち、いつも地底から世界中を回ってるけど、確かにかわいそうな暮らしをしてる人達はいたよ。でも、そんな人達だって精一杯自分らしく暮らしてるし、俺っちに笑い掛けてくれた人だっていたんだ。人間は楽しい生き物だって、俺っちは思うなぁ。』
ラドン「すみません、みなさん・・・」
「‐」モスラ『いえ、ラドンが気にする事はありませんわ。人間は様々な欲望を持つ生き物ですから、汚い一面があるのは事実です。ですが、一方で欲望になんて負けない綺麗な一面だってあるんです。自然を愛し、過ちを悔いて、手を取り合おうとする思いが。』
「‐」ゴジラ『おれは、にんげんがすきだ。なんどもひどい目にあって、おれたちかいじゅうはいらないって、いう人もいるみたいだけど・・・それでもおれはにんげんがすきなんだ。』
チャイルド『とうちゃん・・・』
ラドン「僕は地球に行った事はありませんが、チャイルドが前に言ってた『憧れの人間さん』みたいに、いい人間はいると僕は思います。」
シン「いいとこも、悪いとこも入れて出来てるんだから仕方ないでしょ!あたしも人間は嫌いじゃないわよ。技術の事とかはほんとに凄いって思う所も多いし、それに他人って気がしないって感じもするからかな~。」
イシュタル「怒ったり、笑ったり、泣いたり、誰かに優しく出来るのって人間も怪獣も変わらないよ。思いは同じ。だからわたしも、人間は嫌いになれないな。」
「‐」バラン『・・・』
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好釦