ゴジラ7・7‐怪獣軍団、都会へ行く!‐
僧バラン「ま、まぁ!ここは気を取り直して、この島を回ろうではないか!そこのゴジラにチャイルドよ、早く案内してくれ!」
チャイルド『う、うん!それじゃあ・・・』
一行が移動しようとした、その時。
彼らの前で突如、爆発が起こったかのように砂が舞い上がり、砂浜に出来た穴の中から一人の青年が現れた。
ラゴス・ゴジラ「うおっ!な、なんだぁ?」
チャイルド『あっ、ばらごんだ~!』
やや小柄なその青年は、全身茶色いレンジャー服を着用し、小型ライトが付いた黄色いヘルメットを頭に被っており、その姿は探検家を思わせた。
青年はヘルメットを取り、比較的現代風で端正な顔立ちと、ブラウン色のソフトモヒカンを一行に見せながら、見慣れない面々を確認する。
彼の名はバラゴン。
偶然この島にやって来た時にチャイルドの友達になった、地底怪獣だ。
バラゴン『チャイルドにゴジラさん、こんにちわ~。あれ、今日は怪獣が多いね~。』
ラドン「チャイルド、あの人誰なの?」
チャイルド『ばらごんだよ!ぼくのともだちなんだ!』
シン「バラゴン?えっ、でも男の子じゃない。」
「‐」モスラ『以前お話しした、わたくしの世界にいるチャイルドのご友人のバラゴンですわ。わたくしも初めてお会いしますが・・・』
「‐」ゴジラ『バラゴン、みんなは前に話した「べつせかい」のなまかだ。』
バラゴン『ああ、そうですか~。はじめまして~。』
ラゴス・ゴジラ「お前がモスラの言ってたバラゴンか~。よろしくな!」
「‐」モスラ『はじめまして、バラゴン。わたくしの名はモスラ。わたくしはゴジラと、あちらのバランと共に日々平和を守る為に戦っております。』
バラゴン『ゴジラさんから話は聞いてます、よろしく~。あっ、あと出来れば俺っちの隣に立たないでくれると助かります・・・』
イシュタル「えっ、どうしてなの?」
僧バラン「・・・もしや、身長差か?」
バラゴン『・・・恥ずかしながら。』
シン「身長差?確かに、モスラと同じくらいだから背は低いと思うけど、かっこいいんだから別に気にしなくていいのに・・・」
僧バラン「それが大問題だったりするのだ、シン。いつだって男は女(おなご)より背高でいたいものなのだよ。隣に並んだ時に張り合いが無いし、俗に言う『イケメン』なら尚更な。」
フェアリー『オトメゴコロナラヌ、オトコゴコロダネ!』
シン「そっかぁ・・・それならバラゴンも大変なのね。」
「‐」モスラ『殿方には無礼な事ですのね・・・申し訳ありませんわ。』
バラゴン『いえいえ、俺っちも感じ悪い事言ってすみません。それで、皆さんは何用で来たんですか~?』
ラゴス・ゴジラ「オレ達、この島の観光に来たんだ。この世界に来るの、始めてでさ。」
バラゴン『そうですか~。じゃあ、俺っちが案内しますよ~。』
チャイルド『だめだよ、ばらごん!ぼくがあんないするの!』
バラゴン『う~ん、でも折角だから俺っちも参加したいな~。』
ラドン「じゃあチャイルド、バラゴンさんと一緒に案内したらどうかな?」
チャイルド『うん、いいよ~。』
バラゴン『君、良い子だね~。名前はなんて言うの?』
ラドン「ラドンと言います。」
バラゴン『ラドンか~。俺っち、良い子は好きだな~。じゃあ、俺っちとチャイルドとラドンで、探検隊を結成しようぜ!』
ラドン「いいですよ。『バラゴン探検隊』の結成ですね!」
チャイルド『わ~い!じゃっ、はやくいこ~!』
フェアリー『フェアリモマゼテ~!!』
バラゴン『いいよ~。と言うわけで皆さん、着いて来て下さい~。』
その場で結成された「バラゴン探検隊」は、林の脇を抜けて何処かへと向かって行った。
彼らに引っ張られるように、他の一行も後を追う。
「‐」ゴジラ『おい、チャイルドもバラゴンもまてよ~!』
「‐」バラン『慌ただしい連中だ・・・』
僧バラン「だが、拙僧は嫌いではないぞ?活気があってよろしい!」
イシュタル「それに、フェアリーもラドンもすごく楽しそう♪」
シン「ラドンは子供好き同士で気が合って、フェアリはああ言う雰囲気が好きだし、いいチームじゃない☆」
「‐」モスラ『子供は、元気が一番ですわね。』