小説


20:47
「ようこそっ、真地町へ!」
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先週から続いていた風邪のぶり返しですが、昨日無事全快しました。
前回のおたふく風邪と合わせて、まさか風邪のダブルパンチに苦しめられるとは思っていませんでしたが、改めて日々の予防や健康について見直す機会になりました。
皆様も、新型コロナに限らずあらゆる病気への危機感及び感染対策は常にお忘れなく・・・!






風邪が治ったので、今日は早速先週公開した15周年記念作品第一弾「TB第0話」や「TB」自体について、長々と色々書いて行きます。
当然ながら作品を見た事前提で書きますので、なるべく作品を見てから下に進んで下さい。










と、言う事で「TB第0話」を見終わって幾つか既視感・・・と言うか、少し具体的に書くと「怪獣8号?」「フルバ?」「ウルトランス?」の三つに分けられると思いますf^_^
結論から書きますと、フルバは間違いなく参考の一つにしていますが、怪獣8号
は僕は未見で(主人公が怪獣になって怪獣に立ち向かう、と言う共通点があるので名前を出しただけです)、ウルトランスは被り覚悟で「獣装」を出しました。
TB0話について話す前に、まずTBシリーズの成り立ち諸々について書いて行きます・・・



本作最大の元ネタになったのは、当然フルバ・・・ではなく、実は「GEAR戦士電童」だったりします。
電童はリアルタイムで見て、今でも本当に大好きなロボットアニメなのですが、約6年前くらいから電童みたいな・・・正確には「電童をゴジラ、仲間の怪獣をデータウェポンに見立てて、ゴジラと武器になった仲間の怪獣が合体して敵に立ち向かう」作品を書きたいと思っていました。
加えて、電童には「データウェポンの元ネタは十二支」と言う噂がありまして、これは今の所ソースは見つかっていない本当に噂レベルの情報なのですが、この噂を兼ね支持している僕は未登場になった他の干支を埋める意味で、「十二支に選ばれた十二体の怪獣がチームを組む」設定が浮かび、結果「TB」の基本が出来上がりました。
なので、「獣装」はウルトラマンビクトリーの「ウルトランス」では無く、「電童のデータウェポンインストール」が元ネタである事は、ウルトラファンとして強く主張しておきます!(汗)
・・・まぁ、第0話だけだとバラゴンナックルはEXレッドキングナックルにしか見えないのも分かるのですが、「TB」本編が進めば分かる人にはこりゃ電童(データウェポン)だな、と思って頂けると信じていますf^_^



その後、バトスピで「十二神皇」と言う十二支をモチーフにしたシリーズをやったり、フルバの再アニメ化が発表されたりして、僕の中で今十二支関連の波が来た(と思った)ので、公開に向けて本格的に他の設定を固めて行ったのですが・・・同じ「十二」ながら、十二星座ネタに比べるとマイナー気味な十二支ネタを扱う作品の代表と言えば、やはり僕の中ではフルバだったので、「十二支憑きは条件次第で憑かれた動物(正肖)に変化してしまう」、と言う有名な設定を「十二支の怪獣(十二使獣)は体の粒子をコントロールして人間に変化出来る」、として取り込みました(汗)
これによって作風自体も変化し、「人間になった十二使獣達と主人公・ひなたとの日常」がメインになり、その点を強調する為に舞台となる「まちまち」な町・「真地町」が生まれました。
少女漫画を元ネタにしたと言う事で、前述した電童・特撮怪獣のエッセンスによる少年漫画のワクワクと合わせて、少女漫画的なドキドキも描けて行ければ・・・と思っています。
ちなみに、ゴジラの人間体である竜宮斗真及びバラゴンの人間体である剣崎謙介のデザインがまんま「‐」ゴジラ・バラゴン人間体であるように、一部キャラのデザインに今まで出した怪獣の人間体(擬人化)を流用する予定で、それを筆頭にスターシステムとして歴代婆羅陀魏キャラも一部名前と設定を変えて出す予定もありますので、あのキャラがどう出て来るのか・・・と言う点も、楽しみにしていて下さい。



そんな作品の象徴となる、主人公・ひなたですが・・・フルバを知っている方の大体はまず「どう見ても元ネタ透だよね?」と思われたかとf^_^
ただ、この辺りも「獣装」と同じく被り覚悟でやりました。少女漫画路線に決めてから、最初のひなたの性格はプリキュアの主人公として出て来そうな今時の女子高生寄りの強気な感じでしたが、長年の時を生きる怪獣達を相手にすると言う事で、包容力があって彼らにとって「帰る場所」になれるような温かみのある癒し系のキャラにした方が思い、フルバの透と被る覚悟でああ言うキャラにしました。
個人的としては、フルバのような登場人物全員が心に深い傷を持ったキャラ達の群像劇の主人公として、透は非常に理想的なキャラだと思っているので、普通の女子高生キャラを捨てて癒し系キャラにした時点で、被るのもやむ無し?と思っていたり・・・
ちなみに、ひなたのデザイン自体や一部性格のモデルにしたのは、実は艦これの榛名です。理由は・・・一番好きな艦娘だから、としか(笑)
左前髪にヘアピンを付けているのも、婆羅陀魏キャラとしてはやたらスタイルが良いのも、妙に丁寧な敬語口調なのも(ここは透と一緒)、甲斐甲斐しい言動や斗真へのLOVEさ加減も・・・提督諸兄ならとっくにお分かりになったかと思います(?)
・・・と、言った感じでひなたは少々の「萌え」を意識しつつ、なるべく女性にも嫌われないような・・・真地町の人々と同じように「誰からも愛されるようなキャラ」にする事を心掛けていますので、「TB」が始まった際は彼女が歩み出す物語も、どうか一緒に見守って下さい。



他に書くべき点としては、第0話に登場したゴジラ・バラゴン・デストロイアについてでしょうか。
ゴジラは「黒き竜人」と言う異名や斗真から変身する際の「赤い目」の描写、「大怪獣バトル」でのゴモラのような激しいアクションをさせている通り、デザインイメージはGFWゴジです。
当時までの歴代ゴジラの要素を混ぜたデザインと、「怪獣バーリ・トゥード」に対応すべく生まれた人間に近いプロポーションを持ったGFWゴジは、作品自体への思い入れからお気に入りだったので何処かで使いたいと思っていたら、まさに適材適所でした。
多分、今でも武器持って激しいアクションが出来るゴジラなんてGFWゴジか、強いて挙げてメガロゴジくらいでしょうし(汗)、必然とも言えますね。
バラゴンは狛狗がモチーフなので、迷う事なく「戌」の十二使獣にし、本作においてのゴジラの一番の相棒役にしたかったので、マルチウェポンのナックルを「獣装」体にしました。一番最初に浮かんだ「獣装」も、バラゴンナックルだったりします。
人間体・謙介の髪色や服装は、オリジナルの「‐」バラゴン人間体に比べてオレンジ寄りに変えました。「‐」バラゴン人間体は茶色が中心でしたが、本作では「ややあざとめな弟系中二男子」と言うキャラにしていたり、他の十二使獣と並んだ際のバランスを考え、パーソナルカラーをより明るめな印象のオレンジに変えています。
名前については、戌の十二使獣で「獣装」体がナックルなので「けん(犬、拳)」を入れ、名字と本名の両方に入れる事で「両拳」の比喩と、頭文字で「ケンケン」とあだ名っぽくなるようにしました。
ちなみに名字の「剣崎」は、 「仮面ライダー剣」の主人公・剣崎一真から採りまして、理由は・・・インパクトのある「けん」が付く名字で真っ先に浮かんだ、それ以外に理由は無いまさに語感的なサムシングです(汗)
そして、デストロイアは第0話のゲスト怪獣では無く、「TB」序盤の共通の敵としています。
起用理由は知名度以外にも、様々な形態変化によって等身大・巨大関係無く様々な状況で出せる、一度に何体も出せる、生き残りがいればまた復活出来る・・・など、デストロイアの設定が基本的に十二使獣以外の怪獣はあまり出て来ない、本編の作劇の都合にぴったりだったのが一番ですf^_^
あと、ゴジラやデストロイアの大きさの描写からお分かりの通り、本作の怪獣は約10メートル台を基本にしています。
なので本作のゴジラ(10m・75t)は恐竜並み・・・いや、ミニラどころかゴジラザウルスよりも小さい事になりますが、これは舞台が町なので50m台だと十二使獣が増えて行くにつれて、全体的に舞台そのものがせせこましくなるのではないか?と思ったのと、都会では無いのでスケール感としては10m台の方が良く、10m台は怪獣達をより身近に感じられる大きさではないか・・・と思い、思い切って10m台のスケールにしました。無印版のウルトラマンギンガみたいな処置ですね。
・・・ただ、こう書きはしましたが実はある十二使獣の身長・体重を見たら、「これがやりたかっただけだろ?」とゴジラマニアの方は一発で真の元ネタが分かるかと思いますf^_^
ヒントは上に書いたTB版ゴジラの身長・体重です。これで分かった方もいるかもしれませんが、答え合わせは本編の公開後に・・・



それから、第0話に関する事を色々と。
・以前書いた通り、「第0話」としていますが本編の時事列としては半分程十二使獣が登場済みの辺りで想定しています。本編のどの辺りに本作が挟まるのか、楽しみにしていて下さい。
・ひなたに話し掛ける人々や劇中で出た店の名前は、全て東宝特撮映画ネタです。

・田崎さん→昭和東宝特撮映画名バイプレイヤーの「田崎潤」氏から。
・ボウリング屋「Go!ten」→轟天号から。神宮司大佐繋がり。
・中川ちゃん→「VSキングギドラ」のエミー役の「中川杏奈」氏から。
・ペットショップ「ロバート」→M11役のロバート・スコット・フィールドさんから・・・説明不要?「VSキングギドラ」繋がり。
・白川さん→昭和東宝特撮名ヒロインのお1人である「白川由美」氏から。
・洋服屋「ロダン」→ラドンの海外名。「空の大怪獣ラドン」繋がり。
・リサイタルショップ「アレキサンドロス」→「ゴジラKoM」の日本語版主題歌を歌った「[Alexandros]」さんから。
・薩摩さん→こちらも説明不要?「VS」シリーズのゴジラのスーツアクターを担当された「薩摩剣八郎」氏から。
・喜多川さん→これまた説明不要?主にミレニアムシリーズのゴジラのスーツアクターを担当された「喜多川2tom」さんから。
・マーさん→昭和ミニラのスーツアクターを担当された「小人のマーチャン」氏から。
・ファーストフード店「バーガーギドラ」→「バーガーキング」+「ギドラ」、ギドラにちなんで3号店まであり。

これらを含め、真地町はこうした怪獣映画ネタの店ばかり出て来ますので、こちらもお楽しみに(?)
・ひなたがカバンに付けているマスコットの「みがわりくん」は、もちろんポケモンの「みがわり」で、「TB」内では「みがわりくん」と言うポケモンのサブシリーズが存在するくらいみがわりが大人気、と言う設定があります(汗)
例えるならピカチュウ族やブイズ、ポケダンやポケマスに「Pokemon Go」みたいな感じでしょうか・・・そんなみがわりくんも、物語に関わって来たりするかもしれません。
・「ワダツミーとタタラン」は、かの「愛・地球博」のマスコットキャラだった「モリゾーとキッコロ」がイメージ元です。
ちなみに、元になった民話「わだつみ様とたたら神」における「わだつみ様」がゴジラなのは劇中でも触れていますが、「たたら神」はヘドラの事です。第四地区の工場絡みの話から、予想していた方もいらっしゃるのでは無いでしょうか。
余談ながら、「ゴジラSP」の第一話冒頭で祭りの絵にヘドラっぽいのがいるのを見て、内心「公開前に被っちゃった・・・?」と冷や汗を掻いていましたf^_^
・主人公の少年の親戚である「震和 来造(ふわ らいぞう)」は、今回はあくまでひなた・斗真の紹介がしたかったので一言だけの出番となりましたが(汗)、一応本編で登場するサブキャラの1人で、八卦の「震」と「付和雷同」が名前の元ネタです。
このように、本編では「二十四方表」にちなんで十二使獣達及びひなたと絡む、「十干」を元にした大人キャラと「八卦」を元にした学生キャラを、サブレギュラーとして出そうと思っています。
・主人公の少年のデフォルトネームである「章造」は、僕の名字と同じ名前のホホホイな某芸人さんが元ネタです(笑)
来造の親戚なので、似た名前を探していたら不意に浮かびましたf^_^
・タイトルが「Twelve(トゥエルブ)」、メインが十二支と言う事で12ページで終わるようにしました。なので、実は当初12ページ目のバーガーギドラや謙介の下りは無く、ひなたの家に入る所から直接駅での別れのシーンに繋ぐ予定でした。
最後の労テク画像もひなたの家に入る前の想定で作っていて、ひなたがナイショのポーズをしているのはその名残です。



・・・と、色々書いて行きましたが、「TB」本編についてはまだ序の口くらいの事しか書いていません。
第0話も「『TB』とはどんな作品なのか?」を伝える事を最優先にしたので、登場人物も真地町の各地区や店も必要最小限に留めましたし、正直本作の魅力は半分も伝わっていないと思っています。
それでも、これまでの作品の中で一番賛否が分かれるのを承知で、僕の中で面白いと思った事を全てやり切りながら、歴代怪獣映画への愛とリスペクトをはちきれんばかりに込めた作品にしたいと思っている、本作の世界に触れるきっかけとしては最適に出来たと思います。
第0話を見て、「TB」を好きになった・興味を持って頂けたなら・・・本編が始まるその時まで、どうか第0話を読みながら心待ちにして頂ければ、と思います。
48/95ページ
好釦