特撮
20:52
「スッポンの善ちゃんはねっ、喰らい付いたら離れませんよっ!!」
---------------
さて、今日はゴジラ誕生祭2017in京都のレポートを書いて行こうと思います。
例にもよって長いので、時間にだけ注意して下さい(汗)
11月2日、午後8時に出発。
午後9時に会場の京都みなみ会館さんに到着し、車内で予め買っておいた弁当などを食べて夕食に。
それから10時半まで仮眠し、いつものようにチケットの順番で待機しながらLINEで東京会場の方の状況を確認していたのですが、ここで明日のゴジラフェスの為に東京に入っていた城村さんと皇さんが、東京会場の方に参加していた事が判明。
驚きながらも午後11時に入場。去年は後ろの方の席になってしまいましたが、今回は右端ながら前の方の席を確保し、予定通り11時15分に誕生祭が始まりました。
まず、誕生祭前にみなみ会館さんで開催されていた「鉄ドン」から引き続いてのゲストである西川伸司先生・坂井孝行先生が入場。
ライブドローイングで誕生祭の間ずっとみなみ会館さんの扉にイラストを書き続ける事になった両先生ですが、作業途中での撮影もその方が貴重だからOKだと快諾を頂き、ライブドローイングの為にここで両先生は一旦退場。
続けて金子昇さんと手塚昌明監督が入場し、トークショーが開始されたのですが、金子さんは思っていた以上にすごくフランクな方で、手塚監督は前回お会いした「みなみ会館SOS」こと2015年9月の「超大大大全集」に比べるとおとなしめでした。
以下、箇条書きでトークショーのメモを・・・
(「みなみ会館SOS」が分からない方は、2015年9月の「超大大大全集」について検索されるか、レポート後の解説を見て下さい。)
金子さん、「東京SOS」公開初日に徹夜組の為に缶コーヒーを差し入れ。
手塚監督はお腹の中で初代ゴジラを見たらしく(?)、「キングコング対ゴジラ」を見て監督になろうと決心。
邦画史上最大級のヒット作であり、立ち見が当たり前だった劇場を知っている手塚監督としては、「みなみ会館が満席程度じゃ昭和だと満席じゃない!」らしいです。
金子さんは作品は覚えていないものの、テレビで初めてゴジラを見て好きになり、「東京SOS」の出演が決まって飛び上がったそうで、前作(「×メカゴジラ」)は観賞済だったので整備員役は「うそやん!」と思ったとの事。
更に出演前から心の中で「61モスラの続きなら、中條を継げるのは俺だけ!」「20年後に続編をやるなら手塚監督で!」などと企んでいたそうです(笑)
ガオレッド(金子さん)を主役に、と勧めたのは富山プロデューサーで、東京SOSは小泉博氏が元気に参加出来るのが制作の絶対条件だったそうです。
金子さんは特撮独特の見えない、分からない演技に苦戦された経験を語られ、
・小美人の合成前の演技で、小美人の写真が貼られた紙に向かって話しながら「俺、もしかしてバカ?」
・機龍内に閉じ込められた後、整備通路内が揺れる演技の為に何度も自分でジャンプをして「何やってんだ、俺?」
・突然蝋で体の右半分の型を取られて「何?」と思っていたら翌日、型に鉄柱が。
型を付けて横にさせられながら丸一日回転されられ続け、何のシーンかと思ったらラストで機龍から落ちる約4秒のシーンだった。
・・・など、笑い話として結構な苦労話を語っていましたが、完成した映画を見て主役で良かったと、今まで出た作品のなかで一番強く思ったそうです。
手塚監督も金子さんは中條義人と言うキャラを見事に演じてくれたと太鼓判を押され、「続編は作るべき!是非皆さんも東宝にメールを!」と言う金子さんの嘆願と、「バルカン砲は笑って無い!」と言ってトークショーは終了しました。
それからすぐ、京都・東京会場共通でキャストさんが東宝から認可を受けて作った特製映像と共にカウントダウンが開始し、「鉄ドン」のゲストで平成・ミレニアムゴジラに参加していた経験を持つ田口清隆監督・おかひでき監督も飛び入り参加。
特製映像はクラシック音楽に乗せ、歴代ゴジラ作品(国内)のポスターをカウントダウンと共に製作順に続々と出して行くと言うもので、アニゴジのポスターの後にちょうど11月3日・・・ゴジラの誕生日を迎え、最後にアニゴジの予告が流れました。
そこからは今年お亡くなりになられたミスターゴジラ・中島春雄氏の訃報に触れ、ここで田口監督・おか監督が退場。
金子さんに「機龍は任せろ!」な背中越しのガッツポーズのリクエストがあり、最後に先日釈由美子さんに会って「行くよ!機龍!」と言って貰おうと思ったら、そんな卑猥な事を言わせるな!と何故か隣から言われた、とぶっちゃけて一旦退場された後、フォトセッションに。
続いて握手お渡し会になったのですが・・・参加条件であるブロマイドセットは金子さん人気か、ぴあまで回る前に完売すると言う事態に。
去年はぴあの最後尾ながらギリギリ割り込めたのもあって、今までにないこの事態に意気消沈していた・・・その時。
なんとキャストさんとご本人の好意で握手だけはして頂ける事になり、金子さん&手塚監督と無事に(タダで)握手!
しどろもどろになりながらも手塚監督に2年前のみなみ会館SOS事件の際も来た事を伝え、喜んで頂けました・・・
更に更にその後の休憩中、会場入り口でタバコを吸っていた母が楽屋に戻ろうとしていた金子さんに気付いてつい手を伸ばし、そんな母に金子さんが握手して下さると言う嬉しいサプライズも!
流石はガオレッドとして子供と奥様方のヒーローだった事もありますが、本当のイケメンはファンサービスからして違うのですね・・・!
ちなみにこの時、東京では樋口監督が酒が入って酔いどれトーク中だったらしいですf^_^
0時半、惜しまれながらも金子さんと手塚監督がお帰りになり、61モスラが上映されました。
前述のみなみ会館SOS時にも上映されているので、僕・母としては二度目となるのですが、今回のフィルムは事前に東京のスタジオでニュープリント作業が施されていた事もあり、前回とは比べ物にならない当時そのままの、幽玄なる極彩色の物語に相応しい美しきクオリティーで、終始見入っていました。
この後の機龍二部作に繋がる点を抜きにしても、特撮・演出・ストーリー・テーマ・登場人物、その全てが従来の特撮作品とは違いながらも高水準でまとまった、まさに現代の御伽草紙・・・
特撮・怪獣映画と言うジャンルを超えた、昭和の誇る大傑作映画だと言っても過言では無いでしょうか。
モスラがゴジラに並び立つキャラになったのも納得のデビュー作ですね。
そんな最高の気分の中、午前2時過ぎの終了後の休憩時間に事件が二つ起きました。
一つは61モスラ上映終了直後、ファン同士で少々の口論が起きた事で、どうも一人のファンが延々とここは合成だのこのシーンは口パクだのここは云々・・・と語って回りのファンに迷惑をかけていたらしく、すぐに収まったのですが・・・これに関しては声を上げた方のファンは悪くなく、むしろ感じが悪くなるのを覚悟して同じく迷惑していた周りの人の代弁者になったわけですから、責めるのは酷でしょう。
二つ目はその少し後、まだ途中のライブドローイングを撮影する為に扉の前にファンが殺到していたのですが、トイレまでの道がファンで塞がってしまい、男性どころか女性までトイレに行けなくなってしまいました。
ここで女性達をトイレに行かせる為に奮闘したのが母で、「女の子達がトイレに行けないので通して下さーい!!」と叫びながら、撮影するファン達の列を裂いて行ったのです。
「すみません、うちの仕事なのに・・・」と、キャストさんも加わってどうにか女性達はトイレに行く事ができ、母は真っ先にトイレを使う権利とキャストさん達からの賛美を得たのでした・・・
なんと言うか、昨年末の京都怪獣映画祭ナイト6のレポートでもクッションは設けつつも糾弾させて頂きましたが、いつの世も変わらない特撮ファンの悪い点が如実に出たと言えますね・・・
これまた京都怪獣映画祭ナイト6のレポートと被りますが・・・こういったイベントに参加する方はくれぐれもこんな事をなさらないよう、大人として常にマナーとエチケットを守るように心がけて下さい。
こんな事が続けばファンメイドのイベントは無しになり、特撮ファン全体に最悪級のレッテルが貼られ続け、やがては特撮自体の衰退を招きかねませんので・・・
午前2時半、ライブドローイング完成間近の西川・坂井両先生のトークショーが開始。
再び箇条書きで内容を書いて行きますと・・・
西川先生が最初にゴジラを描いたのは「対ヘドラ」の頃で、それまではガメラやギャオスを描いていたそうです。
先生曰く、ガメラ怪獣は記号がはっきりしているので描きやすいが、ゴジラは記号や特徴に乏しいので背鰭抜きで描くのは難しい・・・との事。
坂井先生は何かのパンフレットに描き方のコツが書いてあって、まずギャオスを描いたそうで・・・つまり、両先生最初の見本怪獣はギャオスだったわけです。
平成ゴジラはとにかくボリューミーなので、そこに気をつけたと言う坂井先生、バーニングゴジラはスケジュールの都合で脚本のイメージのみで描いたそうですが、実物を見て「全然赤くない!」と思ったそうです(汗)
西川先生は自分が怪獣を描いたらどうしても着ぐるみを意識するので固い感じになってしまうが、坂井先生は漫画慣れしているので生き生きとしている、と坂井先生の絵を絶賛。
更に機龍は昭和メカゴジラそのものを意識し、「メカ(機械)のゴジラ」ではなく「メカゴジラ」と言う新しいキャラなのがすばらしい、とおっしゃっていました。
最近超合金魂MIX化されて話題になっている「生頼先生ポスター版「VS」メカゴジラ」にも触れ、あれが商品化される事が平成世代の台頭の証であり、最後に「×メカゴジラ」は自由に絵コンテを書けたアバンを見て欲しいと言い、トークショーは終了。
ライブドローイングに戻る為に両先生は退場し、午前3時前に「×メカゴジラ」の上映が始まりました。
実は「ゴジラ全映画DVDコレクターズBOX」、略して「ゴジ全」で一ヶ月程前に鑑賞済みなので飽きないかと思っていましたが、前史である61モスラを見たからか、また違った感じで見れました。
ミレニアムシリーズ唯一の続編製作に繋がった、機龍の唯一無二のキャラクター性と釈由美子さんの代表キャラとなってまさかの「スパロボX‐Ω」参戦を果たした家城茜さんのかっこよさには、いつも心動かされますね・・・
「東京SOS」と比較してCGをダイナミックに使ったケレン味ある特撮と、「東京SOS」で更に掘り下げられる「命の行方」を扱ったストーリーも良かったです。
午前4時過ぎに上映が終了し、ロビーで物販が開始。
誕生祭に行く直前に情報が入るや、「婆羅陀魏」と名乗るからには絶対に入手しなければと固く決意していた「オール大怪獣バランカレンダー2018」を入手し、遂に完成した西川・坂井両先生のイラストも撮影。
この三点の画像は画集・弐の「その他」にアップしていますので、是非ともご覧下さい!
それから午前5時前、もはや恒例のお三方である吉田館長・キャスト藤村さん・木原さんからの誕生祭の締めの言葉の後、「東京SOS」の上映がスタート。
どれを取っても素晴らしい作品、金子さん演じる中條義人の「エンジニア」と言う縁の下の力持ちが主人公だからこそ出来るかっこいい活躍は言うまでも無いですが、今までと一番違ったのはモスラ・小美人、そして小泉博氏が時代を超えて演じた中條信一さんが出てきた時でした。
まるで7年前、ゴジラ「VS」シリーズを一日で見ると言う阿呆な事をした時のようだと言いますか・・・とにかく、非常に感慨深い気分になったのです。
機龍二部作は過去の昭和特撮怪獣映画が前史として設定に組み込まれているのが特徴ですが、これは言い換えれば機龍二部作は「ミレニアム版昭和シリーズ」なのだと言う事に気付き、他作品に無い奥深い魅力もこの感慨深さもこの設定が生かされ、尊重されているからなのだと思いました。
前々から思っていましたが、それならやはり機龍シリーズは二部作で終わらせるのはあまりにもったいないです・・・!
僕もまた、機龍シリーズの続編を望みます!
そして朝6時半、ゴジラ誕生祭2017が終了。
母の希望で坂井先生が持って来ていたあの幻の「モスラ1・2」のコミカライズの同人誌と、西川先生デザインの初ゴジマスキングテープを買い、特撮大百科くじを引いて「大怪獣バラン」と「VSスペースゴジラ」のブロマイドを貰い、帰路に付きました。
それから朝7時半に帰宅し、母は8時過ぎに弾丸ツアーで知り合いとキャンプへ行き、僕はサイト友達様達に短編を送った後、深い眠りに付いたのでした・・・
今回は久々に僕と母だけの誕生祭参加となりましたが、皇さん・城村さんは東京会場の方に参加されていた事を考えると、会場が変わっただけではありました。
ゴジラフェスも様々な催し物で盛り上がったようですし、誕生祭・フェス共に来年以降も開催される事を望みます。
戦利品も毎回入手していた特製ブロマイドが手に入らなかったのは悔やまれる所ですが、金子さん・手塚監督と握手は出来ましたし、貴重なモスラ1・2のコミカライズ本にオールバランカレンダーと、補って余りある素晴らしいグッズを入手出来ました。
キャストさんも言っていましたが、来年の干支はバランですよ!(笑)
ゴジラ誕生祭・フェスに参加した方々、スタッフ・ゲストの方々・・・特に誕生祭から弾丸ツアーでフェスにも登場された手塚監督、そしてここまで見て下さった方に、感謝の意を示します!
本当に、ありがとうございました!!
さて、最後に「みなみ会館SOS事件」について知らない方へ解説しますと、2015年9月20日に開催された「超大大大全集」は手塚監督をトークライブのゲストに迎え、本来は「61モスラ」の後に「東京SOS」を上映する予定でした。
ですが、東宝側の痛恨のミスで「東京SOS」ではなく「×メカゴジラ」のフィルムが届いてしまい、これまでのイベントでそんなミスは起こらなかった事から確認をしないまま上映し、この手違いが発覚。
吉田館長・キャストさん一同が頭を下げて、参加者の合意でそのまま「×メカゴジラ」を上映し、リベンジ上映として一ヶ月後の10月24・25日に急遽「東京SOS」のみの上映を行った・・・と言う事件です。
この時、リベンジ上映の券をこの場で買った人全員に坂井先生書き下ろしイラストが使われた「特殊戦略指令室のあいつ」ショッパーが無料で進呈されると言う措置もあり、余程スタッフの方々にとって堪えた事態だったのが伺えます。
まぁ、僕も母も「機龍二部作を順番通りに劇場で見れてよっしゃ、ラッキー!」と思っていたのですがf^_^
ちなみによく訓練されたファンには東宝マークの時点で「×メカゴジラ」だと分かるので、東宝マーク後の館山のシーンに入る前後から笑いがこぼれていたりしました。僕もそうです(汗)
そういう経緯があり、今回のゴジラ誕生祭in京都のラインナップはこの事件そのもののリベンジも兼ねていたのですが・・・今回は無事に終わり、リベンジを達成出来て良かったですね(^^ゞ
「スッポンの善ちゃんはねっ、喰らい付いたら離れませんよっ!!」
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さて、今日はゴジラ誕生祭2017in京都のレポートを書いて行こうと思います。
例にもよって長いので、時間にだけ注意して下さい(汗)
11月2日、午後8時に出発。
午後9時に会場の京都みなみ会館さんに到着し、車内で予め買っておいた弁当などを食べて夕食に。
それから10時半まで仮眠し、いつものようにチケットの順番で待機しながらLINEで東京会場の方の状況を確認していたのですが、ここで明日のゴジラフェスの為に東京に入っていた城村さんと皇さんが、東京会場の方に参加していた事が判明。
驚きながらも午後11時に入場。去年は後ろの方の席になってしまいましたが、今回は右端ながら前の方の席を確保し、予定通り11時15分に誕生祭が始まりました。
まず、誕生祭前にみなみ会館さんで開催されていた「鉄ドン」から引き続いてのゲストである西川伸司先生・坂井孝行先生が入場。
ライブドローイングで誕生祭の間ずっとみなみ会館さんの扉にイラストを書き続ける事になった両先生ですが、作業途中での撮影もその方が貴重だからOKだと快諾を頂き、ライブドローイングの為にここで両先生は一旦退場。
続けて金子昇さんと手塚昌明監督が入場し、トークショーが開始されたのですが、金子さんは思っていた以上にすごくフランクな方で、手塚監督は前回お会いした「みなみ会館SOS」こと2015年9月の「超大大大全集」に比べるとおとなしめでした。
以下、箇条書きでトークショーのメモを・・・
(「みなみ会館SOS」が分からない方は、2015年9月の「超大大大全集」について検索されるか、レポート後の解説を見て下さい。)
金子さん、「東京SOS」公開初日に徹夜組の為に缶コーヒーを差し入れ。
手塚監督はお腹の中で初代ゴジラを見たらしく(?)、「キングコング対ゴジラ」を見て監督になろうと決心。
邦画史上最大級のヒット作であり、立ち見が当たり前だった劇場を知っている手塚監督としては、「みなみ会館が満席程度じゃ昭和だと満席じゃない!」らしいです。
金子さんは作品は覚えていないものの、テレビで初めてゴジラを見て好きになり、「東京SOS」の出演が決まって飛び上がったそうで、前作(「×メカゴジラ」)は観賞済だったので整備員役は「うそやん!」と思ったとの事。
更に出演前から心の中で「61モスラの続きなら、中條を継げるのは俺だけ!」「20年後に続編をやるなら手塚監督で!」などと企んでいたそうです(笑)
ガオレッド(金子さん)を主役に、と勧めたのは富山プロデューサーで、東京SOSは小泉博氏が元気に参加出来るのが制作の絶対条件だったそうです。
金子さんは特撮独特の見えない、分からない演技に苦戦された経験を語られ、
・小美人の合成前の演技で、小美人の写真が貼られた紙に向かって話しながら「俺、もしかしてバカ?」
・機龍内に閉じ込められた後、整備通路内が揺れる演技の為に何度も自分でジャンプをして「何やってんだ、俺?」
・突然蝋で体の右半分の型を取られて「何?」と思っていたら翌日、型に鉄柱が。
型を付けて横にさせられながら丸一日回転されられ続け、何のシーンかと思ったらラストで機龍から落ちる約4秒のシーンだった。
・・・など、笑い話として結構な苦労話を語っていましたが、完成した映画を見て主役で良かったと、今まで出た作品のなかで一番強く思ったそうです。
手塚監督も金子さんは中條義人と言うキャラを見事に演じてくれたと太鼓判を押され、「続編は作るべき!是非皆さんも東宝にメールを!」と言う金子さんの嘆願と、「バルカン砲は笑って無い!」と言ってトークショーは終了しました。
それからすぐ、京都・東京会場共通でキャストさんが東宝から認可を受けて作った特製映像と共にカウントダウンが開始し、「鉄ドン」のゲストで平成・ミレニアムゴジラに参加していた経験を持つ田口清隆監督・おかひでき監督も飛び入り参加。
特製映像はクラシック音楽に乗せ、歴代ゴジラ作品(国内)のポスターをカウントダウンと共に製作順に続々と出して行くと言うもので、アニゴジのポスターの後にちょうど11月3日・・・ゴジラの誕生日を迎え、最後にアニゴジの予告が流れました。
そこからは今年お亡くなりになられたミスターゴジラ・中島春雄氏の訃報に触れ、ここで田口監督・おか監督が退場。
金子さんに「機龍は任せろ!」な背中越しのガッツポーズのリクエストがあり、最後に先日釈由美子さんに会って「行くよ!機龍!」と言って貰おうと思ったら、そんな卑猥な事を言わせるな!と何故か隣から言われた、とぶっちゃけて一旦退場された後、フォトセッションに。
続いて握手お渡し会になったのですが・・・参加条件であるブロマイドセットは金子さん人気か、ぴあまで回る前に完売すると言う事態に。
去年はぴあの最後尾ながらギリギリ割り込めたのもあって、今までにないこの事態に意気消沈していた・・・その時。
なんとキャストさんとご本人の好意で握手だけはして頂ける事になり、金子さん&手塚監督と無事に(タダで)握手!
しどろもどろになりながらも手塚監督に2年前のみなみ会館SOS事件の際も来た事を伝え、喜んで頂けました・・・
更に更にその後の休憩中、会場入り口でタバコを吸っていた母が楽屋に戻ろうとしていた金子さんに気付いてつい手を伸ばし、そんな母に金子さんが握手して下さると言う嬉しいサプライズも!
流石はガオレッドとして子供と奥様方のヒーローだった事もありますが、本当のイケメンはファンサービスからして違うのですね・・・!
ちなみにこの時、東京では樋口監督が酒が入って酔いどれトーク中だったらしいですf^_^
0時半、惜しまれながらも金子さんと手塚監督がお帰りになり、61モスラが上映されました。
前述のみなみ会館SOS時にも上映されているので、僕・母としては二度目となるのですが、今回のフィルムは事前に東京のスタジオでニュープリント作業が施されていた事もあり、前回とは比べ物にならない当時そのままの、幽玄なる極彩色の物語に相応しい美しきクオリティーで、終始見入っていました。
この後の機龍二部作に繋がる点を抜きにしても、特撮・演出・ストーリー・テーマ・登場人物、その全てが従来の特撮作品とは違いながらも高水準でまとまった、まさに現代の御伽草紙・・・
特撮・怪獣映画と言うジャンルを超えた、昭和の誇る大傑作映画だと言っても過言では無いでしょうか。
モスラがゴジラに並び立つキャラになったのも納得のデビュー作ですね。
そんな最高の気分の中、午前2時過ぎの終了後の休憩時間に事件が二つ起きました。
一つは61モスラ上映終了直後、ファン同士で少々の口論が起きた事で、どうも一人のファンが延々とここは合成だのこのシーンは口パクだのここは云々・・・と語って回りのファンに迷惑をかけていたらしく、すぐに収まったのですが・・・これに関しては声を上げた方のファンは悪くなく、むしろ感じが悪くなるのを覚悟して同じく迷惑していた周りの人の代弁者になったわけですから、責めるのは酷でしょう。
二つ目はその少し後、まだ途中のライブドローイングを撮影する為に扉の前にファンが殺到していたのですが、トイレまでの道がファンで塞がってしまい、男性どころか女性までトイレに行けなくなってしまいました。
ここで女性達をトイレに行かせる為に奮闘したのが母で、「女の子達がトイレに行けないので通して下さーい!!」と叫びながら、撮影するファン達の列を裂いて行ったのです。
「すみません、うちの仕事なのに・・・」と、キャストさんも加わってどうにか女性達はトイレに行く事ができ、母は真っ先にトイレを使う権利とキャストさん達からの賛美を得たのでした・・・
なんと言うか、昨年末の京都怪獣映画祭ナイト6のレポートでもクッションは設けつつも糾弾させて頂きましたが、いつの世も変わらない特撮ファンの悪い点が如実に出たと言えますね・・・
これまた京都怪獣映画祭ナイト6のレポートと被りますが・・・こういったイベントに参加する方はくれぐれもこんな事をなさらないよう、大人として常にマナーとエチケットを守るように心がけて下さい。
こんな事が続けばファンメイドのイベントは無しになり、特撮ファン全体に最悪級のレッテルが貼られ続け、やがては特撮自体の衰退を招きかねませんので・・・
午前2時半、ライブドローイング完成間近の西川・坂井両先生のトークショーが開始。
再び箇条書きで内容を書いて行きますと・・・
西川先生が最初にゴジラを描いたのは「対ヘドラ」の頃で、それまではガメラやギャオスを描いていたそうです。
先生曰く、ガメラ怪獣は記号がはっきりしているので描きやすいが、ゴジラは記号や特徴に乏しいので背鰭抜きで描くのは難しい・・・との事。
坂井先生は何かのパンフレットに描き方のコツが書いてあって、まずギャオスを描いたそうで・・・つまり、両先生最初の見本怪獣はギャオスだったわけです。
平成ゴジラはとにかくボリューミーなので、そこに気をつけたと言う坂井先生、バーニングゴジラはスケジュールの都合で脚本のイメージのみで描いたそうですが、実物を見て「全然赤くない!」と思ったそうです(汗)
西川先生は自分が怪獣を描いたらどうしても着ぐるみを意識するので固い感じになってしまうが、坂井先生は漫画慣れしているので生き生きとしている、と坂井先生の絵を絶賛。
更に機龍は昭和メカゴジラそのものを意識し、「メカ(機械)のゴジラ」ではなく「メカゴジラ」と言う新しいキャラなのがすばらしい、とおっしゃっていました。
最近超合金魂MIX化されて話題になっている「生頼先生ポスター版「VS」メカゴジラ」にも触れ、あれが商品化される事が平成世代の台頭の証であり、最後に「×メカゴジラ」は自由に絵コンテを書けたアバンを見て欲しいと言い、トークショーは終了。
ライブドローイングに戻る為に両先生は退場し、午前3時前に「×メカゴジラ」の上映が始まりました。
実は「ゴジラ全映画DVDコレクターズBOX」、略して「ゴジ全」で一ヶ月程前に鑑賞済みなので飽きないかと思っていましたが、前史である61モスラを見たからか、また違った感じで見れました。
ミレニアムシリーズ唯一の続編製作に繋がった、機龍の唯一無二のキャラクター性と釈由美子さんの代表キャラとなってまさかの「スパロボX‐Ω」参戦を果たした家城茜さんのかっこよさには、いつも心動かされますね・・・
「東京SOS」と比較してCGをダイナミックに使ったケレン味ある特撮と、「東京SOS」で更に掘り下げられる「命の行方」を扱ったストーリーも良かったです。
午前4時過ぎに上映が終了し、ロビーで物販が開始。
誕生祭に行く直前に情報が入るや、「婆羅陀魏」と名乗るからには絶対に入手しなければと固く決意していた「オール大怪獣バランカレンダー2018」を入手し、遂に完成した西川・坂井両先生のイラストも撮影。
この三点の画像は画集・弐の「その他」にアップしていますので、是非ともご覧下さい!
それから午前5時前、もはや恒例のお三方である吉田館長・キャスト藤村さん・木原さんからの誕生祭の締めの言葉の後、「東京SOS」の上映がスタート。
どれを取っても素晴らしい作品、金子さん演じる中條義人の「エンジニア」と言う縁の下の力持ちが主人公だからこそ出来るかっこいい活躍は言うまでも無いですが、今までと一番違ったのはモスラ・小美人、そして小泉博氏が時代を超えて演じた中條信一さんが出てきた時でした。
まるで7年前、ゴジラ「VS」シリーズを一日で見ると言う阿呆な事をした時のようだと言いますか・・・とにかく、非常に感慨深い気分になったのです。
機龍二部作は過去の昭和特撮怪獣映画が前史として設定に組み込まれているのが特徴ですが、これは言い換えれば機龍二部作は「ミレニアム版昭和シリーズ」なのだと言う事に気付き、他作品に無い奥深い魅力もこの感慨深さもこの設定が生かされ、尊重されているからなのだと思いました。
前々から思っていましたが、それならやはり機龍シリーズは二部作で終わらせるのはあまりにもったいないです・・・!
僕もまた、機龍シリーズの続編を望みます!
そして朝6時半、ゴジラ誕生祭2017が終了。
母の希望で坂井先生が持って来ていたあの幻の「モスラ1・2」のコミカライズの同人誌と、西川先生デザインの初ゴジマスキングテープを買い、特撮大百科くじを引いて「大怪獣バラン」と「VSスペースゴジラ」のブロマイドを貰い、帰路に付きました。
それから朝7時半に帰宅し、母は8時過ぎに弾丸ツアーで知り合いとキャンプへ行き、僕はサイト友達様達に短編を送った後、深い眠りに付いたのでした・・・
今回は久々に僕と母だけの誕生祭参加となりましたが、皇さん・城村さんは東京会場の方に参加されていた事を考えると、会場が変わっただけではありました。
ゴジラフェスも様々な催し物で盛り上がったようですし、誕生祭・フェス共に来年以降も開催される事を望みます。
戦利品も毎回入手していた特製ブロマイドが手に入らなかったのは悔やまれる所ですが、金子さん・手塚監督と握手は出来ましたし、貴重なモスラ1・2のコミカライズ本にオールバランカレンダーと、補って余りある素晴らしいグッズを入手出来ました。
キャストさんも言っていましたが、来年の干支はバランですよ!(笑)
ゴジラ誕生祭・フェスに参加した方々、スタッフ・ゲストの方々・・・特に誕生祭から弾丸ツアーでフェスにも登場された手塚監督、そしてここまで見て下さった方に、感謝の意を示します!
本当に、ありがとうございました!!
さて、最後に「みなみ会館SOS事件」について知らない方へ解説しますと、2015年9月20日に開催された「超大大大全集」は手塚監督をトークライブのゲストに迎え、本来は「61モスラ」の後に「東京SOS」を上映する予定でした。
ですが、東宝側の痛恨のミスで「東京SOS」ではなく「×メカゴジラ」のフィルムが届いてしまい、これまでのイベントでそんなミスは起こらなかった事から確認をしないまま上映し、この手違いが発覚。
吉田館長・キャストさん一同が頭を下げて、参加者の合意でそのまま「×メカゴジラ」を上映し、リベンジ上映として一ヶ月後の10月24・25日に急遽「東京SOS」のみの上映を行った・・・と言う事件です。
この時、リベンジ上映の券をこの場で買った人全員に坂井先生書き下ろしイラストが使われた「特殊戦略指令室のあいつ」ショッパーが無料で進呈されると言う措置もあり、余程スタッフの方々にとって堪えた事態だったのが伺えます。
まぁ、僕も母も「機龍二部作を順番通りに劇場で見れてよっしゃ、ラッキー!」と思っていたのですがf^_^
ちなみによく訓練されたファンには東宝マークの時点で「×メカゴジラ」だと分かるので、東宝マーク後の館山のシーンに入る前後から笑いがこぼれていたりしました。僕もそうです(汗)
そういう経緯があり、今回のゴジラ誕生祭in京都のラインナップはこの事件そのもののリベンジも兼ねていたのですが・・・今回は無事に終わり、リベンジを達成出来て良かったですね(^^ゞ