小説

12:20
「目だ、耳だ、鼻!!」
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近畿地方が梅雨入りし、何だかじめじめとした日々を過ごしつつも、先週の淡路島旅行の楽しい思い出で持ち直している今日この頃です。
ですが梅雨明けは例年より早いそうですし、そもそも今年は梅雨の前からよく雨が降っていましたから、梅雨入りも今更と言う感じで、どちらかと言えば梅雨明け後の猛暑の方が恐ろしいですね・・・






さて、遅れてしましたが今日は淡路島旅行前に公開した「Getter Ⅱ」について、色々と書いて行こうと思います。
必ず本編を読んでから、下に進んで下さい。
あと、アブジェの「イラスト集」の「「G」クロ小説登場画」に本作に登場する新キャラであるアレク・太田さんの人物画を追加しましたので、本作を読まれましたらこちらも是非ご覧下さい。










本作は第三章「GUARDIAN」を書き終わった後、以前触れた通り第一章「GAMERA」で言う「Getter」、つまり直接の後日談となる話として大体の内容を考えつつも、当時はそこまで形にしようと言う気にならず、「混ざってみました!in福江島」として少々形にするに留まっていました。
ですが「これ(「混ざってみました!in福江島」)を本編で見たかったです」、と言うAさんからの感想が僕の中にずっと残っており、いつか形にしなければ・・・と思っていた矢先、「Grasper」を書き終わった後の勢いなのか、唐突に「Getter Ⅱ」の内容やら台詞やらが頭の中から流れ出て、ひたすらにメモしていたらそのまま形となって行き、「Grasper」に次ぐ連続公開と相成りました。
それに合わせ、最初は「学校であまり上手く行っていなかったが、自分を助けてくれた男子(アレク)と知り合って好転し始めた樹」と「紀子と一緒の学園ライフを楽しみつつ、反抗期へと繋がる苛烈さの片鱗を見せ始めるレン」の学園生活を相互に描く予定が、ほぼ樹の物語となってレンの物語は1ページ中に反抗期ムーヴの出来事が語られるのみとなりましたが、最終的な内容を考えると「GUARDIAN」の裏主人公としている樹の物語にして、今は正解だと思っています。
まぁ、その内容が最初の内容より良くも悪くもテーマ性と重さが倍増した、「Grasper」の流れで見ると戸惑う事間違い無しのシロモノになったのですが・・・
そうなった理由として、樹のアイデンティティたる「体が女で心が男」と言う点をより強く描く以上は、渡辺やよせあつめブラザーズのような必要悪と「木曜日」のような展開がどうしても不可欠だった事、「LGBTQ」の単語がまだ日本で知れ渡っていなかった2017年・・・いや現在でも性同一性障害に対する差別的感情・不理解はどうしても存在する事、元いじめられっ子の僕の持論として「いじめ」と「差別」「暴力」は同音異義語で、「差別」「暴力」の温床は「いじめ」であり、「いじめ」を「いじめ」と呼んでいる限り、「いじめ」は・・・「差別」「暴力」は絶対に無くならない事、この点は絶対に描かないといけないと思ったからです。
この「『理不尽』と言う名の暴力」を描くのに合わせ、アレクが日本人から黒人系外国人になったり、樹の祖母・琉南の沖縄戦後の性暴力の過去が増えたり、婆羅陀魏小説初の直接的な性暴力(未遂)の描写があったりした結果、より陰湿な内容になってしまったのですが・・・こちらも以前触れた通り、こんな内容だからこそ本作で一番描きたかったのは「救い」で、聖人君主に近しいアレク及び最初は存在すらしていなかった太田さん、レンと紀子、そして元治・亨平・ギャオスの存在によって樹が救われ、更に新たな一歩を踏み出す・・・この結末だけは、最初から決めていた〆です。
扱う事柄が事柄なのと、今までの作品で最も僕の思想や持論(「餓鬼」発言にキレるレン等)を一方的に押し出している事、「Getter」でガメラを一切出さなかったように本作でもギャオスは一切出ない、「G」が絡んだり「G」で解決せずに樹や周囲の人達だけで解決する物語にしたかった・・・つまりは「G」クロ作品なのに「G」の出ない、限りなくヒューマンドラマに近い作品である事から、公開報告時に警告にも近い文章を書きましたが、描きたい事は皆様にも伝わったかと思いますし、本作が「逸見樹」にしか出来ない作品であるのも納得して頂けたかと思います。
後述のように急遽太田さんを追加した事によるアレクの存在感や、逸見一家の掘り下げと言う点がやや霞んでしまった感はあるものの、短編ドラマとしては物語を「一週間」に分けた事で起承転結の流れや伏線・描写をしっかりと盛り込めたと思っています。






ここからは、本作の登場人物について。

・樹
今回の表主人公で、今までで一番酷い目に遇いながらも友達と心の強さを得て、「優しい人」にまた一歩近付いた「少年」。
「混ざってみました!in福江島」の続きでもある事から、作中で披露したバンバンジーや五島うどんへの「チャレンジ一年生」、自室の描写を入れていまして、樹の心境の変化や成長を示すギミックになってくれました。
また、本作は彼の独白形式で進むので、なるべくキツい印象を与える文章にならないように心掛けました。一度「ざまぁみろ」「~やがった」、と言わせてはいますが、相手が相手なので残当と言う事で。
ちなみに、制服を上半身だけセーラー服にしているのは、一目で「性同一性障害」だと分かるのと、樹が「体は女」である事を受け入れているから、と言う設定なのですが・・・個人的には、学ランよりセーラー服の方が見た目が良いから、と言う勝手なだったり(汗)
あと、今まで樹のキャラ造形や名前の由来を話した事が無かったので、ついでにお話しておきますと・・・キャラ造形、と言うかキャラの立ち位置として元にしたのは「交響詩篇エウレカセブン」のアネモネでして、「情緒不安定で危ない感じのライバルキャラ」、と言うのが当初予定していた樹のキャラクターで、性同一性障害故に性格も破綻しかけているイメージでした。
ギャオスも樹がアネモネポジと言う事で、彼女が駆るニルヴァーシュ type the ENDのイメージで、「同一の存在なのに非常に危険で異端な存在」、として当てはめていました・・・が、「GREATEST」等々で先行して優しい樹やママギャオスを描いて行く内に過激さが薄れて行き、「GUARDIAN」本編での「危ない感じだが対話の余地は十分ある」程度に収まりました。
名前の由来は、樹はアネモネポジ→アネモネの和名は「牡丹一華(ボタンイチゲ)」→牡丹の英名は「tree peony(ツリーピオニー)」→「tree」の和訳は「樹」・・・と言う、婆羅陀魏キャラあるあるの連想ゲームです(汗)
これを思い出せなくて、「GREATEST」解説日記の時に書けなかったんですよねぇ・・・

・アレク
今回の裏主人公としている、よくいる陽キャ黒人キャラを貫き通して聖人君主となったヒーロー。
「Goes」で存在を示唆した、樹の「同性婚」相手・・・つまり彼を出す事自体が本作を書いた最大の理由の一つで、本作を書くまでは単に「陽キャな地元の男性」で外国人ではありませんでしたが、「理不尽を強いられる存在」の代表である黒人にする事で、本作のテーマや彼の存在に説得力が持たせられると思い、書く直前に変更しました。
また、樹の末裔であるネウを偶然ながら「外国人」感を出す為に褐色にしていたのを思い出し、いずれ樹と共にネウと言う存在へと繋がって行くのを示唆したかった点も、黒人キャラにした理由の一つです。
ちなみに裏設定として・・・

・両親は大人になるまでアメリカ南部に住んでいたが、双方の両親から激しい黒人差別の実体験談を聞かされたり、実際に学生時代に差別を受けた事から、この理不尽がいつまでも続くアメリカの現状に嫌気が差し、大学卒業後に「外からの文化・人を受け入れて来た」福江島へ一家揃って移住した。
・髪は父親・目は母親譲り。
・学校では同級生だけでなく、先輩・後輩にも多数の友達がいる。広く浅く派。しかし、太田さんとの連絡先の交換は数ヶ月を要した。
・体を鍛えていたのは、家族から黒人差別の歴史を聞いて「暴力に決して屈しない」「差別される存在を守れる」男になる為。
・本編時点では気付いていないが、樹に初めて会った時点で彼に一目惚れしている。
・その後、高校三年生の時に後述の三角関係を経て樹から告白されて結ばれ、外交官の夢を叶える為に大学進学後は「武者修行」と称して樹と離れ離れになるが、外交官になった後に福江島に帰り、2029年5月5日の樹の誕生日に「同性婚」をして結ばれる。「決着の日」で登場しなかったのは、まだ離れ離れだった為(と言う後付け)。
元治は2027年に亡くなったので結婚式に立ち会えなかったが、死ぬ間際に「息子を絶対幸せにしないと天神様(菅原道真)みたいに祟っちゃうぞ」、と言うアレクへの遺言を遺しており、亨平からは以前からの付き合いもあって一切反対されなかった。
・結婚以降、外交官として基本的に世界中を飛び回っており、家には年に数回しか帰れていないが、結婚記念日には必ず帰っている。

キャラ造形としては、樹が「エウレカセブン」のアネモネポジなので、アネモネの相手役のドミニクが一応の元ネタですが・・・「相手に何があろうと受け入れて側に居続ける男」、くらいしか共通項がありませんf^_^
一応、名字の「ドミトリー」はドミニクから採りましたが、どちらかと言えば誰とでも仲良くなれる人たらしキャラとして、「ゴジラ×コング」のトラッパーをキャラ造形の参考にしています。
下記の太田さんと合わせ、ある意味都合の良いヒーローのような存在かもしれませんが・・・本作はあくまでフィクションであり、「救い」が最大のテーマであるならば、せめてフィクションでは都合良く主人公が救われて欲しい・・・そんな願いを込めて送り出したキャラです。
いつか何処かで、子沢山な未来の樹と共に「素敵」で「無敵」な夢を叶えた彼を出してみたいですね。

・太田忍
存在自体無し→よせあつめブラザーズの1人の好みの女子として名前だけ登場→「木曜日」事件の「証拠」要員→樹のもう1人の友達ポジ・・・と言う存在感のインフレを重ねた結果、最後の「土曜日」パートにまで登場した、地味系女子。
もう1人くらい樹の協力者・友達キャラがいてもいいか?と思ったのと、「クラスにこんな女子がいたらいいよなぁ~」、と人物画を含めて僕自身がかなり気に入ってしまったからなのですが(汗)、結果としてアレクの存在感を少し食ってしまった罪な女です(笑)
ちなみに、樹が三点リーダ(「・・・」)をなるべく使わず読点(「、」)を多めにしているのに対し、太田さんは逆に読点をあまり使わず三点リーダを多用している、と言う文章上での真逆の方法論があったり。
キャラ造形元は「ちいかわ」のちいかわで、「普段は内気で臆病で地味だが、いざと言う時は勇気を出して結果を示す」、と言う所はちいかわと同じです。
名前については、本名の「忍」は平成ガメラの長峰さんを演じた中山忍さんからで、樹と言えばギャオスであり、ギャオスと言えば長峰さん、だと僕は思っているので拝借しました。「忍」と言う字が太田さん自身のキャラに合う、と言うのもありますが。
そして名字ですが・・・実は、僕の初恋相手と「管理人前略・改」に書いている、中学校の先生の名字が元ネタだったりf^_^
あと、彼女の裏設定として・・・

・身長は中二時点で139cmと小柄だが、「地味にスタイル抜群」の噂の通り出ている所はしっかり出ているトランジスタグラマー。本人も分かっているので、結果的に地味な服装ばかりになっているが、本当はお洒落好きなので樹・アレクと遊ぶ時は地味に攻めた服装をする事が多い。
・アレクと同じく樹に一目惚れしており、アレクと違って樹への好意は自覚している。
・真に友達と言えた存在は、アレクと樹のみ。狭く深く派。
・高校三年生に樹への愛が隠せなくなった事から、地味に樹を誘惑したりするようになり、触発されて樹への恋愛感情に気付いたアレクと三角関係になるが、樹がアレクを愛している事に気付き、卒業前に断られると分かった上で樹に告白。彼の背中を押し、2人が結ばれるのを見届けて東京の大学へ進学した。
・大学卒業後、福江島に戻って服屋を開店。樹・アレク一家を地味に支えている。
・酒が入ると、色々と忍ばなくなる。

・逸見一家
今回は亨平よりも元治の出番の方が多いですが、「混ざってみました!in福江島」と同じくいつも樹と共にいる元治の出番が増えるのは必然ですし、今回についてはワイフ(琉南)の過去も含め、元治の方が樹に深く寄り添えると思いました。
逆に亨平は当初は出番はほぼ無かったのですが、やはりちゃんとした「父親」となった彼も物語に必要だと思い、無理矢理帰宅させて学校に行かせたり、樹やアレクと話させたりしました。
少しだけですが、妻・夕和との出会いのきっかけや彼女のパーソナルな部分なども触れられましたし、美愛→晋とは逆に亨平→夕和だったと言う点もギャップがあったかと。
逆に、本作における賛否のポイントの一つである、琉南の米兵からの性暴力の件については・・・沖縄慰霊祭が近かったからとか、「沖縄戦」や当時の米兵の是非を問いたい、などよりも「木曜日」の一件後の樹の悲しみや心の傷を真に受け止められるのは、妻がかつて更に酷い目に遭った事への怒りや悲しみを胸に抱えながら、それを堪え受け止める決心をした元治だからこそ・・・と言う「説得力」の為に設定した面があります(ちなみに元治が横文字をよく使うのは、妻の過去を受けてアメリカと言う国やアメリカ人そのものを憎悪しないようにする為、と言う設定)。
これもまた、賛否分かれると思いますが・・・「戦争・争いに巻き込まれた・敗けた側の人々」もまた「理不尽を強いられる存在」の代表格ですし、その点はフィクションに限らずいつの時代も変わりませんから、かつての大戦の敗戦国である日本人として、賛否覚悟で設定する事としました。
元治をただの好々爺にするつもりは最初から無かったので、そこを描く点では良い機会だったと思います。
と、ここで話を変えて・・・元治の元ネタはアニメ版「ローゼンメイデン」に出て来た、銀様に名言「乳酸菌採ってるぅ?」と言われた名前が丸々一緒な元治じいちゃんで、ニヤリスマイルの「い~つ~き~?」も錯乱して蒼星石を掴みながら放った迷言「かぁ~ずぅ~きぃ~!!」からだったりします(笑)
樹の祖父が必要だと思った際、樹と蒼星石って何となく似ていると思い(特に原作版の色々アブない蒼星石)、起用してみました。
では、亨平はと言うと・・・本当に元ネタはなんにもありませんf^_^
Gnosisの邪魔になる典型的なタカ派軍人キャラが必要だった、それだけなので(汗)
樹の父親・晋の親友・平司と美愛の後輩、と言う設定を思い付いて、本当に良かったと思っています。

・よせあつめブラザーズ(濱名・椎葉・平山)、渡辺
だいたいこいつらのせい。
元ネタも何も無い、ただの必要悪と言うより僕の思う「嫌なクラスメイト」の具現化で、名前も学生時代に僕にいじめ行為及び横暴な言動を取っていたクラスメイトの名前から採った、公式クズキャラです(元治風に言うなら「3バカ」「クサれ4人衆」)。
ですが案外「クラスにこう言うヤツいたなぁ」、と共感して貰えるかと。
末路もあえて「反省を示さないままひっそりと島を出て行く」、と言うスッキリしないものにしました。罰と言うかは最初からこいつらを改心させる気は無く、むしろ都合良く改心なんてせず、大人になって自分がいじめをしていた事をすっかり忘れ、のうのうと過ごす・・・それが真のいじめっ子である、と僕は思っているので。
「憎まれ役世に蔓延る」、とも言いますからね・・・
ちなみに、よせあつめブラザーズは所詮中坊なのと渡辺がいるのもあり、一応樹と「本番」をやるつもりは無かった、としています。それでも許される事ではありませんが。






それから、本作の小ネタについて。

・タイトルの「Getter Ⅱ(ゲッターツー)」は、既にお気付きの方も多いかと思いますがゲッターロボが元ネタです(笑)
日記やアブジェの更新報告の題名は全て、ゲッター2のパイロットの神隼人の台詞から採っていたりしますしf^_^
そうなると、「Getter Ⅲ(ゲッタースリー)」もいつか何処かで・・・?

・樹達が通っている「福中」こと「五島市立福江中学校」は、福江島に実在する中学校です。ただ、深くリサーチはしていないので実際の福中とは違う点が色々あるかもしれないのと、制服は明らかに違う点はご了承下さい(汗)

・樹が引用した「男なら誰かの為に強くなれ、歯を食いしばって思いっきり守り抜け」は、「ウルトラマンネクサス」の前期OP「英雄」の歌詞が元ネタです。神曲として名高いので、分かった方もいらっしゃるのでは無いでしょうか?
この部分に限らず、「英雄」の歌詞はことごとく本作・・・と言うか樹に合致するものが多く(「カッコつけてるつもりで得意になって 大事な事は全部置き去りにしちゃって 自分で自分を苦しめているシュウジン そんな僕にサヨナラさ transformation!」等)、何なら太田さんにも合うパートもあり(「女もそうさ 見ているだけじゃ始まらない」)、勇壮な曲にも関わらず本作のテーマソングにしています。
ちなみにネクサス後期OPの「青い果実」は、高校卒業前にアレクへの恋愛感情で揺れ動く頃の樹のイメージソングとしていたり。

・よせあつめブラザーズの台詞「さっすが~、ナベ様は話がわかるッ!」は、「タクティクスオウガ」の有名な台詞「さっすが~、オズ様は話がわかるッ!」からです。
下劣極まりないシチュエーションは大体一緒ながら、公式もネタにしているのもあり、せめてもの緩衝材として使わせて使わせて頂きました。
・・・ちなみにこの言い回し、フウナにもさりげなく言わせていたり(「日省月試」「とりかえっこプリーズ!-Part2-」)。

・アレクの台詞「これからお前を右ストレートでぶっ飛ばす」は、「幽遊白書」の幽助の台詞が元ネタです。
どちらかと言うと、この後の読心による「右ストレートでぶっ飛ばす まっすぐ行ってぶっ飛ばす」連呼の方が有名ですが、読心術が使えようとも圧倒的な実力差の前ではまるで意味が無い、と言う事を示した幽白屈指の名シーンです。

・これまたアレクの台詞「真の男女平等主義者な俺は、女の子相手でもドロップキックを食らわせられる男だからな・・・」は、「この素晴らしい世界に祝福を!」の主人公であるサトウカズマの名(迷)言が元です。
まぁ、このカズマと言う主人公は「カスマ」だの「クズマ」だの呼ばれるような事をしでかす男なので若干説得力は無いのですが(笑)、アレク同様実行に至った事は無く(どこぞの駄女神へのゲンコツはする)、「男女平等」の真意を案外突いているかもしれない台詞だと思います。
ついでに渡辺の台詞「女を殴んの!?」は、GFWの女X星人の唯一の台詞が元ネタだったりします。

・亨平の激昂の台詞の中の「敢えて言おう・・・貴様らはカス同然の存在だ!!」は、気付いた方もいるかもしれませんが「機動戦士ガンダム」のギレン・ザビの演説中の台詞「あえて言おう!!カスであると!!」を元にしていたりします。
「GUARDIAN」にてシャアの名言「当たらなければどうと言う事は無い」、と言わせた樹に「それ、もしかしてギレン・ザビのパロディ?」と言わせる予定でしたが、最終的にカットしました。

・樹に話し掛けるクラスメイトの中に、もう中学生さんの「為になったねぇ~!」を言っているヤツがいますが(笑)、人気芸人のネタを唐突に使うクラスメイトっていたよなぁ~、と思って使ってみましたf^_^

・アレクの台詞「いーじゃん!すげーじゃん!」は、「仮面ライダー電王」のOP「Climax jump」の歌詞が元です。ちなみに樹と「英雄」の歌詞が合致したように、アレクと「Climax jump」の歌詞も中々に合致したりします(「叶えたい夢があるなら 信じなくちゃ 願った日々を」等)。






解説は以上です。
本作を読んで、ほんの少しでもLGBTQや「いじめ」について考えて頂けたなら、何よりも逸見樹と言う人物を好きになってくれたなら、作者冥利に尽きますm(_ _)m
「GATHERING」では書く予定の無かった樹主人公の物語の補完と言う点でも、本作の存在理由は十分にあると思いますし、こうした社会的ドラマに挑戦してみた事が、僕にとって糧になったのは間違いありません。
と、言うわけで今度こそ「Geek」を・・・と行きたい所ですが、もしかしたらまたまた違う作品を先に書くかもしれません(汗)
ここまで読んで頂き、ありがとうございました!
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