＜　アブジェ組み(16)

アイキャンフライ
すみません、皆さん今日志真さん
から「今日中にいい事ある」って
言われませんでした？
はるかかなた
うん。私も言われたよ。憐太郎君
も言われたんだね。
瞬庚
俺も今朝言われた。まさか、モー
ニングコールと同時だとは思わな
かったが。
じゅりあらんとぐれいす
わたしも言われたよ！しまさん、
なんだかすっごくうれしそうだっ
たね～。
蘭戸弦義
俺も言われたのだが、何故突然予
言染みた事を言って来たのだろう
か・・・？
疾風迅雷!
あの人ジャーナリストだから、予
言者にでも取材して来たんじゃね
ーの？
パレッタだよ♥️
じゃあさ、志真君に今日どんない
い事あるのかみんなで予想しよう
よ☆あたしは、神話の幻獣ユニジ
ン辺りの激レア怪獣に遭遇すると
見たっ！
ほのかっち
じゃあ私は、志真さんが気になる
あの女性にいよいよプロポーズす
ると見たっ！
ユーレカ@アイプラ劇場版公開日決定!
私は、志真さんが今日放送される
アニメにゲスト声優として呼ばれ
たか、ドラマにカメオ出演したと
予想します。
tree
コンドウさんの新作で主役やった
とか、そんなんじゃないかな？
さくらドロップス
わたしはちょっと予想が付きませ
んが・・・何にせよ、志真さんに
どんないい事があるのか楽しみで
すね！
マコト
今日中、って言ってたけど、いつ
いい事があるんだろ？それがあっ
たら、すぐに分かるのかな？
元喧嘩番長タケル
すぐに分かるから、志真さんもそ
う言ったんじゃねぇか？だよな、
翼！睦海！
プテラノウィング
そうっすね、義兄さん。とりあえ
ず今日中に俺っち達でも明確に分
かる「何か」があるのは確かだと
思いますから、情報に注目してお
きましょう。
ムツミン
これだけ大々的に言っていますか
ら、志真さんにとって多分相当な
「何か」なんでしょうね・・・
きっと。










翌日(2022年4月17日)、夕方。
日東新聞本社、玄関・・・



志真「さぁて、みんなそろそろ気付いてくれたかな？っと。返事が楽しみだな～。特に瞬と遥ちゃんからの・・・」
潤「あっ、志真さん。こんばんは。」
志真「こんばんはです、潤さ～ん！」
潤「志真さん、何だか今日は凄く嬉しそうですね？今朝も同じような感じの挨拶でしたし。」
志真「あぁ、分かりますか潤さんも！いや～、そうなんですよ～。実は昨日の夜にいい事がありまして、正直今日はずっと浮かれてまっす！潤さんにも理由、教えましょうか？多分知らない事柄だと思いますけど・・・」
潤「・・・昨日完結した『Next「G」』の新作、『「G」vsディアボロス』にゲスト出演出来た事ですか？」
志真「そうそう、そうなんで・・・って、へええええっ！？な、なんでご存知で！？と言うか、潤さんも『ディアボロス』読んでたんですか？俺、てっきり流石に潤さんは読んでないかって・・・」
潤「『Next「G」』は志真さんが最初のゲストキャラになった物語なんですから、その後の話もちゃんと追いかけてましたよ？前作で瞬さんと遥ちゃんに出番があったのに、志真さんが出なかったのは私も気になっていましたから・・・」
志真「そ、そうなんですね・・・ま、まぁ俺も名前くらい出番は欲しかったって思ってましたけど、あれはあくまで睦海ちゃんの話だし、他のゲストキャラも特に出番もなかったから、まぁしょうがないかなって、思ってたんで・・・あはははは。」


ーーい、言えねぇ・・・
その件で瞬と遥ちゃんをまた呼び出して色々やったり、作者に直談判しようとしたり、それを止める為にわざわざ睦海ちゃんが来たとか、絶対言えねぇ・・・！


潤「でも、それもあって『ディアボロス』での志真さんの登場の仕方、本当に素敵ですよね。60過ぎのおじいさんになった志真さん・・・どんな感じなんでしょうね？」
志真「うーん・・・それは2、30年経てば自然と分かるんじゃないんですかね？俺も正直、実感がないって言うか・・・遥ちゃんと違って、じいさんになった俺なんてカスタムキャストでも再現出来ないって言うか・・・」
潤「それもそうですね。ふふっ。でも、私・・・リアル志真おじいさんをこの目で確かめる自信、ありますよ？」
志真「そりゃ楽しみで・・・って、ゑ？」
潤「あっ、別に他意はありませんよ？それだけの時が過ぎても、志真さんはこの会社で元気にジャーナリストをしていて、私もここで受付をしている・・・それが言いたかったんです。」
志真「そ、そうですよね～！俺、まさか潤さんが俺の奥さんになってくれるなんて勘違いしちゃって、あはははは！つうかそんな事になったら、絶対先輩や同僚からリンチされるし・・・でもまぁ、俺がじいさんになってもここでジャーナリストやってるのは、間違いないですね。」
潤「ですよね♪それなら私も、おばあさんになってもここで志真さんの事を、お待ちしていますね。」
志真「そりゃ嬉しいなぁ～。何せ『日東の玄関のマドンナ』で、『日本一嬉しいお出迎えのある会社』の評判の元になってる潤さんですから、おばあさんになっても絶対キレイですよ！それに・・・あっ、瞬と遥ちゃんからメッセージが来たっ！さぁて、なんて言って来てんのか・・・」


潤ーー・・・実は正解、なんだけどな。
まっ、こうやって同期のジャーナリストと受付嬢として挨拶し合う今の関係も、これはこれで好きだから・・・
でも、もうそろそろ強めのアプローチをしてくれても、私はいいんだけどな・・・♪
それに、いつか本当におじいさんになる時までには・・・私を奥さんにしてよね？志真君？

[さぁ始めよう、僕らの未来を勝ち取る為に・・・]