‐GREATEST‐応の超獣と七体の大怪獣







「・・・目覚めてっ!モスラ!」
「来い・・・バラン!」
「じゃあ行くぜ・・・!ゴジラァァァァァァァァ!!」



志真・瞬・遥が自らと「絆」で繋がる怪獣達の名を叫ぶと同時に、結晶から流れる雷が消え失せ、今まさに波動を放とうとした黄龍の全身の雷が、一斉にショートした。
波動を放つのを止め、何が起こったのかが分からない黄龍は周囲を見渡す。
そして黄龍の目の前に、地より湧き上がる三つの光の柱が現れ・・・



ディガァァァァァァァァオオン・・・


グウィゥゥゥゥゥゥゥゥウウン・・・


カクィォォォォォォオン・・・



その中から、三体の怪獣が現れた。
黒き大怪獣・ゴジラ。
荒ぶる山神・バラン。
輝く守護神・モスラ。
幾多の怪獣達の脅威から日本を守って来た、三大怪獣だ。



『ゴ・・・ゴジラだぁ~っ!バランとモスラもいる~!』
「やったわね、みんな!大成功よ!!」
「妃羽菜さん。約束、果たしましたよ・・・」
「ゴジラ達が来てくれた・・・これで、黄龍に勝てる!」
「ええ。私達もあと少しだけ・・・力が出れば手伝えるのに・・・」



「お帰りなさい・・・!モスラ。」
「無事だな、バラン。」
「・・・よっ。元気そうで良かったぜ、ゴジラ。」



志真達は三大怪獣に一言告げ、怪獣達も後ろへ振り返り、各々のパートナーに向けて頷いて応えると、前を向いて昨夜自分達を地の底に封じた史上最大の敵、黄龍を見る。



ギャァヴォァァァァオォォン・・・



黄龍も自らが封じたはずの怪獣達が戻って来た事に一瞬たじろぐも、すぐに臨戦態勢に入り、咆哮でゴジラ達を威嚇する。
無論、その程度の威圧で再戦・・・いや、リベンジに燃えるゴジラ達が引き下がるわけが無く、こちらも黄龍に宣戦布告をするかのように咆哮を上げると、一斉に黄龍へと向かって行った。



カクィォォォォォォオン・・・



まずはモスラが光子ネットで黄龍の動きを封じ、ゴジラは背鰭を青く光らせ、バランは口内で吸い込んだ空気を圧縮させる。
黄龍は灼熱の爪でネットを切り裂くが、その間に攻撃準備を完了したゴジラの放射熱線と、バランの真空圧弾が黄龍目掛けて放たれた。
青い炎と真空の弾丸が黄龍の胴体に直撃し、黄龍は怯む。



グウィゥゥゥゥゥゥゥゥウウン・・・


――バラン、空へ行け!
上手く二体と連携するんだ!



バランは背中の棘を飛ばして黄龍を挑発し、皮膜を広げて飛び上がる。
挑発に乗った黄龍も飛翔し、バランを追いながら火球で攻撃するが、それに気を取られて背後にいるモスラに気付かず、翼のラリアットを後頭部に受けた。
次はモスラを標的にしようと目を向ける黄龍だが、今度はバランに背後を取られ、突撃を受けて地面に叩き付けられる。
これに対して黄龍はバランを水の尾で振り払うも、ゴジラの接近を許してしまい、黄龍とゴジラの押し合いになる。
しかし、黄龍がゴジラを少しずつ押し込んで行き、ゴジラを押さえ付けながら胸の勾玉を光らせ、雷電光線を発射しようとする。



――モスラ!ゴジラが危ないわ、助けてあげて!



が、モスラが尾を掴んで黄龍を引っ張り、集中力を切らした隙にゴジラは放射波動で黄龍を弾き飛ばした。
倒れた黄龍をゴジラは尾で叩き、バランも続けて空中から一回転して満月輪を放ち、追撃と足止めを行う。



――もっと、もっとだ!
俺達の怒りを、あいつに見せてやれ!ゴジラ!


ディガァァァァァァァァオオン・・・



ゴジラは黄龍にのしかかり、黄龍の頭を何度も何度も殴る。
これ以上殴らせまいと、黄龍は両手でゴジラの拳を掴み、そのまま手を雷火で包んでゴジラの腕を焼こうとする。
ゴジラはそれを渾身の頭突きを黄龍の顎にぶつける事で阻止し、今度は黄龍の胸を殴り付けて行くが、黄龍はその胸に埋め込まれた勾玉からエネルギーを放射する事でゴジラを払い、大地の鎧を纏おうとする。
だが、モスラとバランの突風が鎧を阻み、黄龍と距離を詰めたモスラは翼を羽ばたかせ、鱗粉を黄龍に浴びせた。
電荷を持ち、イオンクラフトの要領でモスラに揚力を与えている必殺の電磁鱗粉は「雷」の塊と化している黄龍の全身をスパークさせ、黄龍の動きを鈍くしながらダメージを与えていた。
それでも抵抗する黄龍は苦み紛れに左足で地割れを起こしてバランに向かわせるが、バランは飛び上がって回避し、真空圧弾で攻撃、炸裂させて鱗粉を拡散させ、鱗粉による黄龍へのダメージを増やす。
痺れを切らした黄龍は全身から四大元素の波動を放ってモスラを吹き飛ばし、翼からの突風でバランを退けさせるものの、ゴジラがすかさず熱線で黄龍に攻撃し、黄龍は後退せざるを得なくなった。
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好釦