拍手短編集







前回のあらすじです。
約2年9ヶ月振りのお仕事となったホニャララさんは、瑠璃のように美しき青髪の姉妹・ラピスさんとラズリーさんのお仕事に同行する事になりました。
その中で「G」が関わる様々な歴史をお2人から学び、目的地の臥龍町にて清楚と言うお言葉の似合う女子高生・麻生春華さんと出会い、時を渡る永遠にうら若き美少女・桧垣菜奈美さんとも遭遇。
春華さんのお誘いで町の観光名所「アクアマリン・アクアリウム」を楽しみに行かれたのです。
さて・・・そろそろ皆さんがお帰りになる頃ですので、私はここで失礼致します。
それでは、貴女のマイン・シーランがお送りしました・・・






『う~んっ!「アクアマリン・アクアリウム」、おもしろかった~っ!』
『色んな海の生物が見れて、良かったわ~♪それに、カヲルさんともメル友になれたし♪』
「私も貴重な体験が出来て、足を運んだ甲斐がありました。ところで、次のご依頼は大丈夫ですか?」
『・・・あっ!ちょっと急がないとまずいよ、お姉ちゃん!』
『まぁまぁ。そう急がない、急がない。法定ギリギリスピードとジャックナイフ走法があれば大丈夫よ♪」
「ジ、ジャックナイフ走法?」
『それだけはないように祈りたいよ・・・とにかく、次の依頼先まで行くよっ!』
『りょ~かい♪』






「・・・と、言うわけで再び後部座席より、次の目的地まで同行していますが・・・」
『ホニャララさん、次の話のタネは何にします?歴史ネタなら、2012年の韓国・北朝鮮統一事件でガンヘッド507が出動した話とか、古代中国に現れた盗賊「我来也」とか、紀元前のインドを統治したラムセス一世こと「真理」の王様、「神々の王」についての話とか♪』
『某大学に出た、「草体」と「ダダ」とかもおもしろいですよ~?』
「あの、さっきから眠気が強くて・・・失礼ながら、ちょっと仮眠させて頂いてもよろしいでしょうか?」
『はい♪目的地に付いたら起こしますので。』
『おやすみなさ~い。』
「ありがとうございます。では・・・」






『・・・さぁて、いつやろうかと思ってたけど、都合良く寝てくれたし、やっちゃいましょうか♪』
『「もちのろん」、だねぇ~。』






『・・・ララサン。ホニャララサン。おきてくださいデス。』
「う、うぅん・・・まだ寝たばかり・・・はっ!ここは・・・えっ、ジャバンテレビスタジオ!?おかしい、確かに私はトラックに・・・」
『ここはホニャララサンの「夢の世界」デス。それより、はやてとほのかにあいたいデスか?』
「はい、勿論・・・ですが、初之兄妹は行方不明とラピスさんが・・・」
『だから、いまからワタシがはやてとほのかがいる「時代」につれていくデス。』
「お2人がいる時代に?と、言う事は・・・」
『それ以上は「禁則事項」デスよ?ワタシの「出番」はまださきデスけど、この「展開」にするにはワタシじゃないとだめってさくしゃサンがいってるので・・・ページがせまってますし、わかったならはやくこっちにくるデス。』
「こっち・・・って!?窓の外!?それに貴方は確か・・・!」
『それも「禁則事項」、デスよっ!』
「わ、わあぁ~っ!!」










「・・・はっ!い、生きてる・・・!しかも、ここは・・・岩屋寺!?」



「お兄ちゃん!ほら、早く行くよ!」
「ちょ、ちょっと待てって、穂野香。俺、まだ昨日の特訓の疲れが・・・」
『あの程度の訓練で弱音を吐くとは、軟弱な。そんな軟弱な態度では、新技の完成など程遠いぞ。』



「は、隼薙さんに穂野香さんがこちらに!しかも隼薙さんの腕にアークさんまで!と言う事は、この時代は・・・おっと、禁則事項でした・・・とにかく、これはまたと無い機会!早速あの質問をしに行こうと思います!」



「うるせぇな!あんな高速移動技、ずっとやってたら体力なんざ・・・」
「どうも~!突然すみません、ジャバンテレビのホニャララと申します!初之隼薙さんとアークさん、妹の穂野香さんですね?」
「そうだけど・・・ってか、久々のテレビか!」
『浮かれるな、隼薙。狙われなくなったとは言え、私達は・・・』
「いいじゃない、アーク。今なら取材くらい別に。それに私に何かあっても、お兄ちゃんとアークが守ってくれるんでしょ?」
『も、勿論ですが・・・穂野香様も警戒心と言うものを・・・』
「風車の癖にうるせぇんだよ、お前は!穂野香がいいって言ってんだから・・・あぁ、ちょっと失礼しました。それで、俺達に取材って?」
「一つだけご質問をさせて頂くだけです。無人島に持って・・・」

[・初之隼薙さんの回答「そんなの、穂野香に決まってんだろっ!」



「もう!お兄ちゃんったら!人前でそんな事言うのやめてって、言ってるでしょ!」
「あ、あちぃ~っ!!」
「おお、これが『火炎』の「G」・・・」
『隼薙!穂野香様に恥をかかせるなど、無礼にも程があるぞ!お前は身分をわきまえて・・・』
「だったらお前は黙ってろぉ!お前こそ、人前でペラペラ喋ってんじゃねぇ!」
「お、落ち着いて下さい・・・」
「酷くなったら、私の炎でまた止めます。いつもの事で慣れてますので。」
「そ、そうですか・・・あっ、では穂野香さんにお答え頂きましょうか。」
「私ですか?私は・・・うぅ~ん・・・ええっと・・・あ、あの、すみません。答えを誰にも言わないのでしたら、答えます・・・」
「はい。プライバシーはお守りしますよ。」
「ありがとうございます・・・じゃあ、私なら・・・」









「・・・はっ!やっと元に・・・あれ?何故か灯台が見えます・・・!?し、しかも手足が縛られてる!?」
『あら、おはようございま~す♪』
『今起こそうと思ったけど、ちょうどよく目を覚ましたね~?』
「ラピスさん!ラズリーさん!これは一体!」
『決まってるじゃない、貴方への罰ゲームよ。』
「ば、罰ゲーム?」
『だって、もうすぐわたしたちにオファーが来ますって言っときながら、三年半もかかったじゃん!「もくしろく」とか言ってるけど、さぼってた事に代わりはないよっ!』
「えっ!いや、ですがそれは私と関係は・・・!」
『とにかく、誰かにこの責任は取って貰うって事で、ここ御浜に住んでるスペシャルゲストに来て頂きました♪』
「スペシャルゲスト・・・あ、ああっ!」






「ふう、やっと私の本当の出番ね。」
「ひ、桧垣菜奈美さん!」
『今からホニャララさんには菜奈美ちゃんの「G」で、サボってた分の時間を取り戻して貰いま~す♪』
『いいなぁ~。タイムスリップなんて、中々できないのにねぇ~。』
「時間?タイムスリップ?」
『特別に一年は勘弁してあげるから、二年半前からちゃんとお仕事してね♪』
『じゃっ、いってらっしゃ~い!』
「へっ!ちょっと、行ってらっしゃいって・・・!」
「2017年・3月へ・・・ハレルヤ、チャンス!」
「わ、わああぁぁぁ~っ!!」






『・・・さて、ミッション完了ね♪ありがとね、菜奈美ちゃん。』
「ううん。これくらいなら、きっと作者も許してくれるわ。それで、依頼の品はある?」
『モチのロンよ♪えっと、ここに・・・』
『あっ、お姉ちゃん。あの人クリームパンわすれてるけど・・・たべちゃっていいよねぇ?』
『いいんじゃない♪食べられなくなるくらいなら、食べちゃった方がクリームパンも本望よ♪あっ、あったあった。はい、菜奈美ちゃん。』
「ありがとう。やっぱり、わたしみたいな隠居生活の身にはなんでも極秘に運んでくれる『RuRi』は役に立つわ。」
『あら♪ありがたいお言葉、感謝しま~す♪』
『ねぇねぇななみ、その中身って聞いてもだいじょうぶ?』
「うーん・・・この内容なら別にいっか。これはある電磁バカからの・・・」
『・・・手紙?』
『名前は書いてあるわね。名前は・・・瀬上浩介?あら、前に書類の発送を依頼してきた警部補の人と同じ名前ね?』
『「びりびり」の人?』
「びりびり?その人って、どんな人だったの?」
『えっと、その人どうも「どうきょう」するとでんきが出ちゃうみたいで、お姉ちゃんが恋人がいないか聞いただけで街灯がこわれたり、トラックのエンジンがおかしくなっちゃったんだ~。ひっしにいないって言ってたけど、あれはまちがいなくいるよ!』
『「動揺」ね、ラズリー。なんか本人が言うには、いつまで経っても口の減らない「タイム・イズ・マネー」な若作り娘なら知り合いにいるって言ってたけど・・・』


――わ、若作り!?
それに、なにが『時は金なり』よ!
電磁バカの癖に、私の知らない所で嘘言ってくれちゃって・・・!
こうなったら、仕返しにこの2人にある事ない事言っちゃえ!
やられたら、倍返し!


「あの、言っときますけどその瀬上って人、実は警察官のフリしてスリをしてる極悪非道な『電磁』の爾落人なの!」
『え、ええっ!?』
『やっぱり、あの人は爾落人だったのね~。』
「それで、その電磁バカったら無駄に長生きしてる爾落人だから、あの百年戦争の時に・・・」

[・初之穂野香さんの回答「私は・・・お、お兄ちゃんがいれば・・・」]






こうして、菜奈美様の「G」によってホニャララ様は過去へ飛ばされてしまいました・・・
果たして、ホニャララ様は元の時代に戻る事が出来るのでしょうか?
2017年3月に飛ばされたのが、せめてもの幸いと言いますか・・・とにかく、ホニャララ様がどうなったのかは、「G」クロ第三章の完結までお待ち下さい。
それにしても、ラピス様もラズリー様も少々やり過ぎですよ。
もうこうならないよう、お気を付けて下さいね?作者様。
と言うわけで、今回の短編はここで終わりとさせて頂きます。
増刊号まで読んで下さった皆様、本当にありがとうございます。
以上、四神・白虎こと、アンバーがお送り致しました・・・






えっ?わたくしが無人島に一つだけ、何か持って行くなら・・・ですか?
それなら、わたくしはですね・・・あの日、隼薙が「わたくしに」買って下さったこの櫛(くし)を・・・♪あっ!そ、それでは、失礼致します!
皆様、またいつかお会いしましょう・・・

[・アークさんの回答『私ならば・・・なに?答えは聞いてない?』]
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好釦