‐GREATEST‐応の超獣と七体の大怪獣







あいつは、突然現れた。




ギャァヴォァァァァオォォン・・・



全身が黄色に輝くその巨大な龍は、現れてすぐに街を破壊した。
風が、炎が、水が道路もビルも車も、人々も残らずに消し去り、一時間も経たない内に街はまるで、天災が起こったのかと勘違いするくらいに凄惨な光景に変わった。
俺と瞬と遥ちゃんが来た時にはもう、そこは街とは呼べない状態になっていた。




ディガァァァァァァァァオオン・・・

グウィゥゥゥゥゥゥゥゥウウン・・・

カクィォォォォォォオン・・・



しばらくして、ゴジラ・バラン・モスラが現れて、あいつに挑み掛かった。
俺達はゴジラ達がいればきっと大丈夫だと、三大怪獣なら絶対にあいつを倒してくれると、信じきっていた。



「いけ!ゴジラ!」
「任せたぞ、バラン。」
「モスラ、お願い!」






けど・・・それはすぐに裏切られた。



グァアアア・・・

ガァアアン・・・

クィイイン・・・



あいつの前ではゴジラの熱線も、バランの弾丸も、モスラの鱗粉も効かなかった。
何もかもあいつの力で押し切られ、ゴジラ達はみるみるうちに弱って行き、ボロボロになった。
そしてあいつはその足一つで地割れを起こし、中にゴジラ達を落としたかと思うと、そのまま地割れを閉めてゴジラ達を閉じ込めた。



ヌゥガァウォォォォウン・・・



あっさりゴジラ達を封印したあいつは、夕日の中へ姿を消した。
俺達は夜の闇に包まれながら、ゆっくりとこの事態を理解した。
ゴジラ達が、負けた事を。
5/56ページ
好釦