‐GENOCIDE‐「負」、再ビ ダイジェスト版
「ゴジラ、負けないで・・・!あんな悪魔みたいな奴に絶対負けないって、僕は信じてるから・・・!」
長野県・安曇野市。
かつてゴジラへの愛情が憎悪に代わり、大魔獣・アンギラスや三魔獣を蘇らせてしまった少年・赤城切也は願っていた。
自分を憎悪から救ってくれた、夢のヒーロー・・・ゴジラの勝利を。
「負けては駄目よ、ゴジラ。世界中が、貴方を待っているのだから・・・」
切也以外にも、ゴジラの勝利を願う者達がいた。
京都からは、遥の祖母・佳奈他が。
「あなた、ゴジラは負けないわよね?哲平がいるなら、大丈夫よね?」
「・・・当たり前だ。」
ラゴウが去った太田市では、志真の両親の永次・恵が。
『『ゴジラ。貴方こそが、世界の希望です・・・!』』
「・・・ゴジラよ。この世界を、志真と一緒に救ってやってくれ!頼んだぞ!」
「我々自衛隊も、全力を尽くします!だから頑張って!ゴジラ!」
「ゴジラなら、やってくれる!まだまだ行けるよ!間違いない!」
「ゴジラは、勝つったい!なんせゴジラはでらぁ強いばいねぇ!」
「君にはチャイルドもいます!負けないでゴジラ!」
「・・・神は、『GODZILLA』は悪魔に決して屈しない。」
『世界をギドラ一族から救ったゴジラに、不可能はない・・・そうだろう?ミスター志真。』
「スーパースターのゴジラに、負けなんてありえない!必ずこれをニュースにして、ジャバンテレビは利益上々!支持率上々だよ!」
「志真君・・・多分、ゴジラの傍にいるのよね?じゃあ、ゴジラは必ず立ち上がれるわ。だって、志真君が・・・『怪獣取材の専門家』が信じた、正義の大怪獣だから!」
小美人を筆頭に・・・
常に志真を通して、ゴジラの活躍を伝え続ける日東新聞本社デスク・日下。
志真と共に初めてゴジラを目撃した自衛隊員・浜。
日本海溝でプレシオルと戦うゴジラを支えた、菅博士。
ラドンとゴジラを見て、怪獣とは共存出来ると信じた桜島監視員・二戸辺。
ゴジラの為にチャイルドを生み出し、ゴジラの元に行かせた研究員。
バランとゴジラの超克を通し、ゴジラの可能性を見出だした生物学者・黒沼博士。
ギドラ一族に対抗する為、志真とゴジラに協力したロシア親善大使・マルコ。
利益の為とは言え志真の依頼でN波を世界中に流し、ギドラ一族駆逐に貢献したジャバンテレビ局長・井過。
ゴジラと強く繋がる志真の事を強く信じる、日東新聞本社のマドンナ・潤。
『諦めるな!志真!』
ラゴウ到着と同時に志真の携帯に届いた、再びむささびを駆る瞬からの、シンプルだが力強いメッセージに志真の手は・・・心が、熱く震える。
「あれは・・・空飛ぶ船?」
「あれが瞬が言ってたラゴウだ。あいつ、やりやがって・・・!」
志真の心を包む絶望は晴れ、沸き上がる「勇気」で奮い起った志真は「結晶」を握り締め、ゴジラに語り掛ける。
――・・・なぁ、ゴジラ。
お前にも聞こえるだろ?お前が勝つって、負けないって信じてる世界中の、みんなの声が・・・!
――ゴジラ!僕も紀子もガメラも、みんなまだまだ諦めてない!だから、君も諦めないで!!
あんな奴に、負けちゃ駄目だ!!
――貴方には私達が、ガメラ達四神が、バランやモスラが、志真さん達がいるわ。
みんながいる限り、貴方は勝てる!
ヴォウァァァァォォオン・・・
――ファイトだよ!ゴジラ!
わたしとマンダも、もうすぐそっちに行くから!だからがんばって!!
ヌゥガァゥゥゥ・・・
――君はこの世界の、ヒーローなんだ!
ボクもギャオスもまた、君が立ち上がってくれるのを信じてる!
ギャァオォォォォ・・・
――この世に悪が栄えた試しは無い!そうでしょ!
私とアンバーとバランと一緒に、バガンなんか世界の果てまでぶっ飛ばすわよ!!
――穂野香、少し口が悪いですよ?
しかし、それだけ穂野香達が心から貴方の再起を願っている・・・それは紛れも無い事実です。
どうか、今一度立ち上がって下さい!ゴジラ様!
――あなたは、このせかいの「象徴」なんデス・・・「象徴」がいなくなったら、このせかいはほんとうになくなっちゃうデス・・・!
まだ、まけてまセン・・・やってやるんデス!ゴジラ!
『ゴジラ!みんな待ってるよ!キミがバガンを倒してくれるのを!力が足りないなら、受け取って!あたしが具現化した、「思い」って言う最強の「力」を!』
憐太郎、紀子、ジュリア、樹、穂野香、チェリィ、パレッタと四神達の・・・
「ガッデム!!だが、グレイテストな怪獣のゴジラが、ギブアップする筈など無いっ!!ガメラ達四神と同じこの星、ガイアのガーディアンなのだから!!験司もそう思うだろう?」
「んなでかい声出さなくても、分かってんだよ!バカ兄貴!ゴジラが負けねぇ事なんて、な・・・!」
「私もそう思うわ。貴方達も、思いは一緒よね?憐太郎君、紀子ちゃん・・・」
防衛省内に構えたダミーオフィス「GSIONS」で一同に会す、防衛大臣・土井平司とその弟・浦園験司率いる、国家機密組織・Gnosis達の・・・
「ゴジラ!!ここで負けたら、男がすたるだろ!!だから、絶対立て!戦え!あんな邪悪野郎なんか、お前の拳でぶちのめせ!!」
新潟県・弥彦山の頂上で天に向かって拳を突き上げながら叫ぶ、元・天下無敵の喧嘩番長、桐城健の・・・
「ゴジラさんが勝つのを・・・わたし、ずっと祈ります・・・!
真ちゃんも、きっと一緒に祈ってくれてるよね?」
――「救世主」なの成らば、期待に応えて見せろ・・・ゴジラよ!
『ゴジラは~ん!最後の最後まで、おきばりや~!!』
「そうさ、こんな所で負けないのがゴジラなんだ・・・!
さくら、君もきっと願ってくれてるよね?」
京都と福岡、今は住む場所は離ればなれだがその思いは一つ・・・現代に生きる「飛梅伝説」、嵯峨野さくら・バラガミ・お梅・麻野道真の・・・
「いけー!!ゴジラー!!」
「あんなの、やっつけちゃえ!!」
「お願いよ~!ゴジラ~!」
「頑張れ!!ゴジラ!!」
「ゴジラ!頼むから負けないでくれぇ!」
「ゴジラは勝つって、私は信じてるわ!」
「「「ゴジラしか、勝た~ん!!」」」
『ゴジラ、オレ達の声を受け取ってくれ!』
『あたし達のも受け取って!ゴッジラー!』
「やるんじゃあ!ゴジラあ!」
「ゴジラ・・・お行きなさい!」
「「「フレーッ!フレーッ!ゴージーラーッ!!」」」
「ゴー!ゴー!ゴジラッ!!」
『『『『『GODZILLA!!GODZILLA!!』』』』』
「何を言われようと、ゴジラは俺にとって最強のヒーローなんや!その存在そのものが俺に、みんなに力をくれるんや・・・!
やから、もっともっと俺達に見せてくれ!強くて、かっこよくて、大好きなお前を!
やったれ!!ゴジラ~!!」
・・・世界中の人々の、コンドウの声。
粒子を介して響き渡る、世界中からのゴジラへの数多のエールが戦場を覆い、温かな言葉の力を浴びたゴジラの目に、再び燃え上がるような「力」が宿り・・・
ディガァァァァァァァァオオン・・・
ゴジラは胸を張り、復活の狼煙となる咆哮を上げた。
――五月蝿い・・・!煩い!うるさいぞ!!
無責任に声を上げる事しか出来ない、無力な連中め!!
「いえ、無力なんかじゃない!この声援と言う力こそが、私達人間の最大の力なの!無責任だなんて・・・絶対に言わせない!」
「そうだ!人間はそうして支え合い、助け合って如何なる困難も乗り越えて行く!お前には絶対に分からない力だ!」
「瞬・・・!遥ちゃん・・・!」
「ゴジラ!俺達に見せてみろ・・・俺が、バランが、皆が信じたお前の真の力を!」
グウィゥゥゥゥゥゥゥゥウウン・・・
「ゴジラ!貴方にはモスラが、私達がいつだって傍にいるわ!みんなで、この世界を守ろう!」
カクィォォォォォォオン・・・
「・・・だってさ、ゴジラ!
お前には、みんながいる!今までお前が助けて来たみんなが、お前の力になるんだ!」
ギュオオオオン・・・
ズゥイイイイン・・・
グィドゥウウウウウウン・・・
瞬とバランの、遥とモスラの、チャイルドとバラゴンとラドン兄弟の声がゴジラの胸を打ち、ゴジラに無限にも近いエールの力が集まって行く。
グルルルル・・・
「・・・ありがとう?
へっ、相棒が挫けたなら支えるのが当然だろ?それに、その言葉は世界中のみんなにも言うもんだ!
さて、と!ここまでしてくれたからには、絶対に負けられねぇ・・・いや!負ける気なんて絶対しねぇよなぁ!
行くぜ・・・!
ゴジラァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!」
ディガァァァァァァァァオオン・・・!
志真とゴジラは心を一つにし、叫ぶ。
集いし思いの力を取り込んだゴジラの体は輝き、みるみると巨大化して行き・・・
――な、なんだ・・・この力は?
私が、恐怖している・・・?
馬鹿な!私は「殺ス者」!そんな事が、ある筈が無い!
あってはならない!!
『み~んな~!!応援、ありがと~!!
みんなの応援の力、ゴジラに伝わったわよ~!!
さぁ、ここからが超クライマックス!あたしはやる事があるから、ここでバイバイだけど・・・みんなもゴジラ達の最後の戦い、まだまだ応援ヨロシクっ♪』