the After 「G」 ~「G」が導く明日~
「新郎、桐城健さん。
あなたは新婦、手塚みどりさんを妻とし・・・
病める時も、健やかなる時も。
悲しみの時も、喜びの時も。
貧しい時も、富める時も・・・
これを愛し、
これを助け、
これを慰め、
これを敬い、
その命のある限り、心を尽くすことを誓いますか?」
「・・・誓います。」
「続けて新婦、手塚みどりさん。
あなたは新郎、桐城健さんを夫とし・・・
病める時も、健やかなる時も。
悲しみの時も、喜びの時も。
貧しい時も、富める時も・・・
これを愛し、
これを助け、
これを慰め、
これを敬い、
その命のある限り、心を尽くすことを誓いますか?」
「はい、誓います。」
「「「「『結婚、おめでとう!!』」」」」
「・・・こうして、俺はゴジラ達と一緒にエセゴジラとテロリストと皇帝野郎をぶちのめして、無事みどりと結婚式を挙げました・・・とさっ!」
「やっぱりあの戦いに、お父さんもいたんだね・・・なんでか結婚式の写真のお父さんの服がボロボロだったし、記録に名前は無かったけど、いないわけないって思ってた。」
「と言うか、一応の一般人が未来の武器を使って怪獣や自衛隊と一緒に戦ってたなんて、記録に残しても信じて貰えないわよね?嗚呼、お金にも名誉にもならないケンカの為に、可愛い妻を置き去りにするなんて・・・」
「自分で可愛い言うな!世界の為だ!それにお礼代わりにここの家賃諸々全部G対が払ってくれてんだから、別にいいだろ?」
「えっ?お母さん、可愛くないの?」
「そ、それは・・・可愛いって言うか、何と言うか・・・」
「あら?可愛いじゃないなら何なのか、言ってくれないんだ?」
「い、いいから結婚式の続きを見るぞ!ほら、ブーケを受け取ったのが・・・」
「あっ、将治だ!すっごい慌ててる!」
「まさか、あれから麻生君があんな女性と結ばれるなんてねぇ・・・」
「俺は案外、翼と美歌みたいな感じになると思ってたけどな?」
「翼と美歌って言えば、大翔(まさと)可愛いよね~。」
「分かる分かる!子供はあれくらいの歳が一番可愛いって聞くけど、ほんとよね~♪」
「・・・お母さんも、やっぱり自分の子供は自分で産みたかった?」
「・・・ううん、って言うと嘘になるけど、だからこそ貴女があたし達の所に来てくれた。それだけであたしは他に何もいらないくらいに幸せだし、これは本当よ。」
「そうだ。俺はみどりと、お前と一緒にいる今この時の為に、あの日戦って・・・絶望の未来を今度こそぶっ飛ばした。血の繋がりなんか関係ない、お前がいてくれる明日があるのが本当に嬉しいし、将治達やモスラが、それと俺のダチ・・・ゴジラがいる限り、この平和な明日は終わらない。だから・・・お前は何も気にしないで、ずっと俺達といてくれ。」
「・・・うん。私は幸せだよ。こうして、明るい明日の話が出来るんだから。
ありがとう、お母さん。
ありがとう、お父さん。」
後に「オルガ・カイザー事件」と呼ばれた、大いなる戦いと言う名の試練を乗り越え、再度開催された健とみどりの結婚式から、数年後。
健とみどりはこのあまりにも破天荒な結婚式の動画を「娘」に見せながら、かつて別の顔と機械の体をした「娘」から聞いた絶望の未来が逸れ、未来が・・・明日が平和へと向かう結末が漸く決まった事と、家族として毎日を過ごせる事への幸福を、笑顔で分かち合っていた。
「あたしこそ、あたしと健の元に来てくれてありがとう・・・睦海。」
違う時代と機会で、本来の顔と名前で再び2人と巡り会い、2人の娘として平和な日々を過ごす、彼女の名は・・・桐城睦海。
こうして、3人の明日は続いて行く。
その先にある新たなる物語に、新たなる主人公にバトンを渡す、その時まで。
「俺達は一緒だ。これからも、いつまでも・・・
なっ、睦海!」
the After「G」
~「G」が導く明日~
~「G」が導く明日~
the END
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