拍手短編集
前回までのあらすじや。
いつの間にか「Next『G』」の世界を抜けだしたジャバンテレビアナウンサーのホニャララは、今回「G chronicle」の世界に来よった。
国家機密組織「Gnosis」の面々に「あの質問」がしたいとか言うて防衛省に入ったんはええけど、待ってたんはGnosis記録担当・蓮浦賢造による理不尽な説明会やった。
2時間も硬直した末に何とか説明会から抜け出して、直接Gnosis達に質問しようとホニャララは単独行動に出てん。
やけど、途中で出会ったGnosis撮影担当・首藤秀馬の策略にはまってな、ホニャララはとある部屋に入ってもうた。
そこにはなんでか、能登沢憐太郎と守田紀子がおったんや・・・
・・・ば、バレた!?
『マイクと本持ってるけど、あんな人テレビで見た事無いよ?』
『地方のアナウンサーの人かしら・・・?』
不味い、この状況は非常に不味い!
どう見ても、私は不審者ではないですか!
・・・まさか、私は首藤さんに騙された!?
『でも、取材があるなんて聞いて無いよね・・・』
『・・・はっ、紀子!もしかしてあの人・・・!』
やばい!
このままだと、私の単独行動が蓮浦さんにバレてしまう!
それだけは避けたい!
こうなれば・・・!
『新入りの・・・』
『どうも取り乱してしまい、申し訳ありません。私はジャバンテレビアナウンサーのホニャララと申します。』
『ジャバンテレビ?』
『はい、最近出来たばかりでして。今回晴れてGnosisに取材出来る事になり、こうして各メンバーの方の所を回っているのですよ。』
『そうなんですか。』
『ところで、貴方達に質問したい事があるのですが・・・お時間は大丈夫でしょうか?』
『大丈夫です。私達はこれからGnosisの調査に同行する事になってまして、ここで待っていただけです。』
『そうですか、それは助かります。』
――おじさん、何だか変に焦ってるけど、どうしたんだろう・・・?
『さて、それでは貴方達にお聞きします。無人島に一つ・・・』
[・能登沢憐太郎さんの答え「紀子さえいれば、何もいらないです!」]
『・・・それにしても遅ぇな。ジャバンテレビとか言う所から来る予定のアナウンサー。』
『験司、もしかしたら何かあったのかもしれないわ。』
『約束を守らんとは駄目な大人だな、弟よ。』
『でも兄者、この前もダイゴロウが気になるって言って、集合が掛かったのに中々来なかったじゃないか。』
『し、仕方無いだろう!ザノン号と決着が付く話だったんだぞ!これを見逃して、任務に没頭出来ると思うか!?』
『ちゃんと毎回録画してるのに・・・』
『『リーダー!』』
『おう、引田に蓮浦か。例のアナウンサーは来たか?』
『いいえ、まだなんですが・・・蓮浦さんがその人と会ったって言ってるんです。』
『アナウンサーと?』
『はい。確かに二時間半前、五階の会議室で「G」についての講義を受けさせていたのですが、三十分前にトイレに行くと言って部屋を出て、それっきり。』
『二時間半前?・・・おい、その講義って何時間やる予定だった?』
『四時間です。』
――・・・なるほどな、そう言う事か。
そりゃ、抜け出したくもなるよな・・・
『とにかく、そいつはこの防衛省の何処かにいる筈だ。機密情報を盗まれる可能性もあるし、手分けして・・・って、何でさっきからだんまりしてんだ、首藤。』
『い、いやぁ・・・それが・・・』
『ほんと、てめぇは時々くだらねぇ事を考え付くよな。』
『す、すんません・・・』
『国家機密組織の一員って言う自覚あるんですか?首藤さん?』
『う、うるせぇぞ、岸田!そんな時だけ強気になりやがって!』
『とにかく、これで手掛かりは掴めたわね。後はまだ能登沢君と紀子ちゃんの部屋にいるかどうかだけど。』
『さて、どうかな・・・っと。』
『それで、ガメラは基本的に何でも食べてたんですけど、何故かタマネギとニンジンだけは食べませんでした。』
『なるほど・・・怪獣にも、好き嫌いがあるのですね。』
『ちなみにレンはキャベツを中心に、野菜系全般が好きじゃありません。』
『な、何だよ紀子!そんな事、ここで言う必要無いじゃないか!』
『さっきの質問で、あんなに恥ずかしい答えを言った仕返し。』
『もう・・・』
『・・・あの、そろそろ次の質問に移ってもよろしいでしょうか?』
『は、はい。すみません・・・』
『さて、ガメラ関連のお話を十分に伺った所で、次の質問に・・・』
『・・・おい、その前に何か忘れてねぇか?ジャバンテレビアナウンサーのホニャララさんよ。』
『えっ・・・あ、ああっ!?』
その後、ホニャララは首藤さんと一緒に蓮浦さんの講義を残り二時間分聞かされた挙げ句、某所にある地下遺跡でひたすら発掘活動と言う名の肉体労働をさせられた・・・とさ。
ついでにホニャララ、今後も「G」クロ最新作が完成したらそこにお邪魔する予定らしいから、一応覚えといてや。
以上、Gnosis運転担当の岸田月彦がお送りしたで。
ところでやけど、なんで俺が関西弁でナレーションしてるん?
[ではでは、まだ次回!]