夏の日の君に・・・in真地町
〈お前、異世界から来た癖にアタシの本当の姿の事も、「十二使獣」の事も知ってたのか?なんて奴だ・・・
まぁいい、アタシはデストロイアをぶっ飛ばして来る!!〉
ひなた「はい!頑張って下さい!キングシーサーさんっ!」
蛍「今の言葉、私にも聞こえた・・・もしかして、怪獣になっても人語が話せるの?」
紀子「『結晶』や『勾玉』が無くても会話が出来るなんて、ますます擬人化ね。」
亜衣琉「そう見たら、純子ちゃんってキングシーサーの姿の面影が色々とあって、面白いわぁ♪」
ジュリア『マンダとしゃべってるみたいだったね♪おもしろ~いっ!』
さくら「純子さん・・・いえ、キングシーサーさんはバラン様みたいな存在だったんですね~♪」
樹「『十二使獣』ってまさか、十二支?この町にあと十一体も怪獣が、いるって事?」
ひなた「その通りですっ。わたしは十二支が大好きなので、勝手ながら十二支に当てはめているのですが、『十二使獣』は『神に使える十二の獣』にして・・・いずれこの町に訪れる『大いなる滅び』から世界を守る為に、この町にいて下さっています。そして、純子さんの正体は銀色の粉・・・特殊な粒子によって人の姿になったキングシーサーさんで、わたしはこの『十二使盤』を使って十二使獣さん達が元の姿に戻るお手伝いをしていますっ。」
遥「だからこの町は『怪獣と共に生きている町』と呼ばれていて、怪獣・・・十二使獣達はモスラみたいに、みんなの守護神としてこの町にいるのね・・・」
ひなた「ちなみに先程、勝手ながらわたしは『十二使獣』を十二支に当てはめている、と言いましたが・・・わたしはキングシーサーさんは『卯』、ウサギさんだと思っていますっ♪」
樹「ウサギ?シーサーなんだからどう見ても獅子、ライオンじゃ?」
さくら「えっと、わたしにはあの大きな耳がウサギちゃんの耳に見えましたし、さっき威嚇した時の耳を立てた姿なんて、まさにウサギちゃんです!」
樹「そ、そう言う理由?」
ひなた「恥ずかしながら・・・それに純子さん、実はとっても寂しがり屋さんでして、2人きりの時にわたしに甘えて来られたりする事もありまして・・・純子さんには、絶対に内緒ですよ?」
穂野香「ウ、ウサギだ・・・」
パレッタ『ウサギは寂しいと、死んじゃうんだゾ☆』
さくら「あんなにかっこいい感じの人なのに、かわいいですね♪」
引田「ちなみに、兎は寂しがり屋で寂しさのあまり孤独死する・・・と言う説は間違いよ。逆に野生だと、一羽で過ごす個体も多いくらいなの。ただ、極度のストレスで死に至る可能性があるのは本当だから、適切なコミュニケーションを図るのが大切ね。」
〈お前のせいで・・・折角のひなたとの2人っきりの海水浴が台無しだ!アタシがどれだけ楽しみにしていて、今どれだけ腹が立ってるのか、その身に教えてやる!!〉
引田「まぁ、あのウサギ様は今まさにだいぶ私情が入ったストレスを抱えているようだけれど。」
遥「で、ですね・・・」
亜衣琉「うふふっ、やっぱり百合百合な関係じゃなぁい♪」
蛍「亜衣琉ちゃん、それを言ったらまた怒られるわよ?ウサギは耳も良いんだから。」
???「あっ、キングシーサーじゃない!」
???「相変わらず派手に、やってるね。」
???『いっけ~!!』
穂野香、樹、ジュリア「「『えっ!?』」」
さくら「ほ、穂野香さんと樹君とジュリアちゃんがもう1人います!!」
引田「もしかして、この世界の穂野香さんと樹さんとジュリアさんかしら?」
蛍「噂をすれば・・・って事?」
遥「本当にいたんだ・・・」
亜衣琉「あらぁ、でも水着の色は違うわね?ジュリアちゃんは全く違う水着だし・・・ゲームの2Pカラーみたいねぇ?」
パレッタ『この妙にソワソワするようなワクワク感、まさに平行世界!マルチバースの醍醐味だね~!』
紀子「・・・やっぱり、私はいないか。」
???「あれ?あそこにいるのって、ボク達?」
???『ほんとだ!ほのかといつきと・・・わたし?』
???「ど、どう言う事!?水着は違うけど、顔とか体とか・・・」
ひなた「み、皆さんこんにちはっ!これについては、わたしからご説明させて頂きます!あそこにいらっしゃいますのは、異世界からやって来られた皆さんの、ええっと・・・そう!そっくりさんなのですっ!」
???「「『そ、そっくりさん?』」」
〈・・・微妙に違わないか?ひなた・・・まぁ、可愛いから許す。〉
ひなた「それから、異世界の皆さんにご紹介しますっ!こちら、沢之(さわの)穂野香さんに、火見(ひみ)樹さんに、巽(たつみ)珠理亜さんです!」
穂野香「沢之?」
樹「火見?」
ジュリア『たつみ?』
「「『・・・ええっ!?』」」