夏の日の君に・・・in真地町




パレッタ『・・・コホンッ!異世界トークもいいけど、あたし達は「どきっ☆女だらけの異世界ミステリー海水浴ツアー」に来てるのを、忘れちゃダメだよ?気になる事はい~っぱいあるけど、今はとにかく真夏の海を楽しんで・・・』






客「で、出たあああぁっ!!」
客「みんな逃げて!!デストロイアが来たわ!!」
一同「「「『!!』」」」



ギュヴァァァァウウウ・・・



穂野香「な、何!?あの真っ赤な蟹だか虫だかよく分からないの!?」
ジュリア『なんか、こわくてきょうぼうで、いやなかんじがする・・・!!』
亜衣琉「見て分かるくらい、いかにも人類の敵って感じねぇ?」
純子「くそっ、こんな時に来るなよデストロイア!」
遥「デストロイア?」
ひなた「この町に以前から現れている、あらゆるモノを破壊してしまうとんでもない存在です・・・!」
パレッタ『ちなみにあたしの世界にも、デストロイアはいるよ。最初は大型の個体が某大学に現れて、あたしの知り合いの銀河君と関口君って子に倒されたかと思ったら、今度は日本中に小型の個体が現れるようになって・・・あそこにいるのはその間ぐらいの大きさだけど、もしあたしの知るデストロイアと同じなら、口から何でも溶かす破壊光線を出して来るわ!』
さくら「な、何でも溶かす光線ですか!?」
遥「『某大学』・・・?」
蛍「とにかく、早くここから逃げましょう!紀子ちゃん達は土地勘のあるひなたちゃんと純子ちゃんと一緒に逃げて!引田、私と一緒に他の人の避難を!」
引田「分かったわ。じゃあわたしは、まだ海にいる人達を逃がすわね・・・」
ひなた「了解しました!では皆さん、わたしと純子さんに着いて来て下さいっ!」
樹「くっ!こんな時にギャオスが、いてくれたら!」
ジュリア『マンダ~!!おねがいだから、きて~!!』
紀子「駄目よ、ジュリア。流石に異世界だからここにマンダも、ガメラも来てくれないわ。」
穂野香「も~っ!異世界じゃなかったら、今すぐアンバーを呼べるのに!!」
遥「モスラも、異世界には来てくれないよね・・・」
純子「ガメラ?アンバー?モスラ?お前らまさかマンダを、ガメラ様とアンバー様とモスラ様を知っているのか!?」
遥「えっ?やっぱり、この世界にもモスラがいるの!?」
穂野香「私も紀子も樹もジュリアも、元の世界だと『四神』って言う特別な怪獣と、心も体も繋がってる『巫子』なの!それで、ガメラとアンバーとマンダと、多分知らないみたいだけどギャオスもその『四神』ってわけ!」
純子「『四神』?『四大』じゃないのか?」
遥「多分、私達と同じ他人の空似だと思うけど・・・きっと、人々を守ってくれる存在なのは同じ筈。モスラも『四神』じゃないけど、立派に平和を守る『守護神』の怪獣なの。」
純子「『守護神』、か・・・『四大』はアタシやマンダ達「十二使獣」が使える、怪獣を超越した『神』のような存在だが・・・とりあえず、お前らは怪獣には慣れているようだな?それにお前らが異世界の他人の空似なら、アタシの本当の姿を見られても・・・問題無いな!
ひなた!『十二使盤』を!ここで元の姿に戻る!」
ひなた「えっ!?だ、大丈夫なのですか!?元の姿の事を知られるのは、とてもお嫌いだった筈では・・・」
純子「このままデストロイアに誰かが殺されるより、よっぽどマシだ!それに異世界から来たあいつらになら、見られても大丈夫だ!だから早く!」
ひなた「は、はいっ!では、皆さん・・・今から見る事は、どうかどなたにも内緒にして下さいっ!」
蛍「えっ?ちょっと、貴女達も逃げないと危険よ!」
パレッタ『ちょい待ち、ホタルちゃんっ!もしかしたら、あたしがこの世界に来た真の目的が果たせるかもしれないわ!』
引田「真の目的?」
樹「んっ?ひなたさんが浮き輪に引っ掛けてた、何かを持ってる?」
ジュリア『あれ、いっぱいどうぶつが描いてあるよ!しかも、真ん中がかがみになってる!』
亜衣琉「私、お洒落なアクセサリーだって思ってたのよねぇ♪」
さくら「何と言うか、霊験あらたかな感じがする・・・お梅さんが持ってた、菅原道真様の手鏡みたいな・・・」
紀子「一目見た時、『巫子』で言う勾玉みたいな特殊なアイテムみたいな感じはしたけど、本当だったのね。」
遥「あれ、風水占いで使われる『二十四山』の図に似ているわ。でも、十干の代わりに十二の動物が描いてある・・・もしかして、十二支?」
穂野香「ひなたも純子も、何をする気なの・・・?」






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ひなた「純子さん、お願いしますっ!」






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純子「ああ!行くぞ、ひなた!」






やあああああああああっ!!










穂野香「じ、純子が・・・!?」
樹「銀色の粒子に、なって・・・」
さくら「ひなたさんの手鏡からも粒子が出て来て・・・」
遥「銀色の粒子が、混ざり合って・・・!」










グェアヴウゥゥン・・・



ジュリア『おっきなシーサーになった~!!』
蛍「うそでしょ・・・人間が、怪獣になるなんて・・・!?」
亜衣琉「異性にハグされた人が十二支の動物になる漫画なら知ってるけど、これもそんな感じ?」
引田「元の姿に戻る、と言っていたから・・・あの姿こそが、宇佐美さんの本当の姿と言う事?」
紀子「とどのつまり、擬人化ね。」
パレッタ『キングシーサーじゃな~い!二本足で立つ獅子、ニライ・カナイの守護神と言われる巨大「G」!』
ひなた「えっ?どうして、キングシーサーさんの事をご存知なんですか?」
パレッタ『あたしの世界にも、キングシーサーがいるからだよ♪まぁ、あたしの知るキングシーサーはもっと大きくて男性的で、三重じゃなくて沖縄にいたけど・・・ひなたちゃん、キングシーサーも「十二使獣」?』
ひなた「は、はい。そうですが・・・パレッタさん、『十二使獣』の事もご存知なんですか!?」
パレッタ『モチのロン☆「どきっ☆女だらけの異世界ミステリー海水浴ツアー」をしたかったのはホントだけど、コンドウ君が教えてくれた「十二使獣」を見てみたかったのが、本当の目的なんだ♪』
引田「じゃあ、あわよくば異世界の怪獣を見る為にわたし達もわざわざ連れて来たって事?ほんと、貴女ってやる事が破天荒ね・・・」
蛍「コンドウったら、何処からそんな情報を仕入れて来るのかしら・・・」
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好釦