獣人界、都内某所・・・



茉姫「もうすぐですか？ヤマトさん？」
ヤマト『うん。ブルトンからの情報によれば、確かこの辺りの筈だよ。』
茉姫「それにしても、まさかヤマトさん以外に『怪獣使い』がいたなんて、びっくりですね～。しかも、ヤマトさんと同じくゴモラを使うんですよね！私、会うのが楽しみです♪」
ヤマト『俺も楽しみだ。「レイオニクス」のレイ、どんな「怪獣使い」なんだろう・・・んっ？』






？？？「スクワット！スクワット！スクワット！」
？？？「ちょっと兄貴、もうそろそろヤメにしなぁい・・・？ミッション前の追い込み筋トレなら、十分ねちっこくやったと思うわよぉ？」
？？？「諦めんな、諦めんなよ弟ぉ！！お前宇宙一のヒットマンになるって言ってただろぉ！だったらもっと上を目指せよ！心燃やしてけよ！こんなんじゃまだまだ僕の心に全っ然響かないよぉ！！」
？？？「サイボーグが燃えたら駄目だろうに。だが、この程度で根を上げるとはお主も所詮は見た目だけじゃな？」
？？？「あーもう、うるさいわねぇ！見るからに重火器ゴツ盛りのゴリマッチョなアンタと一緒にしないでよぉ！」






茉姫「・・・なん、でしょうか？あの人？達・・・なんとかブートキャンプ？」
ヤマト『この世界には怪獣だけじゃなくて、宇宙人や異次元人も沢山いるらしいから、多分宇宙人の人達じゃないかな？』
茉姫「そ、そんな簡単に済ませていい話なんですかぁ！？」
ヤマト『まぁ、道案内くらいはしてくれるだろうから、ちょっと聞いてみようか。』
茉姫「えっ！？ヤ、ヤマトさん！？」






ヤマト『君達、ちょっとすまない。この辺りにある、「嶺門」と言う家を知らないか？』
？？？「『嶺門』？アタシ達もそこに用事が・・・って、『嶺門家』？あらヤダ。兄貴、こいつらもしかしてアタシ達のジャマをしに来たんじゃなぁい？」
？？？「まぁ、ミッションに邪魔は付き物さ。邪魔をはね除けてこその達成感、これは燃えるねぇ・・・！！」
？？？「殺っていいのだな？」
？？？「勿論よ、マイフレンド♪」
？？？「その呼び方はやめろ、若造が。馴れ馴れしい。儂はお前を未熟者だとは思っても、友と思った事なぞ無いわ。」
？？？「な・・・っ！わ、若造ですってぇ！！見た目と口調だけは老けてる癖して、実年齢は多分アタシより年下のアンタに言われたくないわぁ！！つうか、アンタってほんっと兄貴と違って弟のアタシには当たり強いわよねぇ？いい加減、どっちが強いかここで決着付けようじゃねぇかゴルァァァ！！」
？？？「おいおい、敵を前に喧嘩は止めなさぁいっ！これ以上やるなら、僕も全力で混ざっちゃうぞー！！」
茉姫「お、おわわわっ！？あ、あの人達、味方同士で撃ち合いを始めましたよ！？」
ヤマト『どうやら悪人だったか・・・残念だな。茉姫、ひとまず逃げよう！』
？？？「おっと、逃がさないわよぉ！」
バァン！

茉姫「ひいぃ～っ！！」
ヤマト『簡単には逃がしてくれないか・・・！』
？？？「依頼者以外の目撃者は誰であろうと消す、それが一流のヒットマンのヤリ方よぉ？」
？？？「ただ、挨拶も無しでいきなり死ぬのは可哀想だから、冥土の土産に教えておいてあげよう！僕は奇機械宇宙人・ガピヤ星人のサ～デスだよ！！」
？？？「アタシはサデス兄貴の弟・・・時空を股にかける宇宙ヒットマン・ガピヤ星人アベルよ。もう死んじゃうけど、ヨロシクねぇ♥️」
？？？「儂は奇機械怪獣・デアボリックだ・・・ふふん。」
サデス「そして僕達は・・・三つの銃と絆をむすび！今、立ち上がるブラザー！！人呼んで『ガピヤブラザーズ』さぁ！！」






茉姫「・・・えっ？名乗った？ヒットマン(殺し屋)なのに？」
ヤマト『とりあえず、君達が喧嘩する程仲が良いらしいのは分かった。だが、俺も茉姫もここで死ぬ気は無い。俺は元の世界で「新世紀超「G」大戦」を終わらせなければならないし、茉姫は絶対に死なせない。俺は、茉姫の言う「ウルトラマン」だからね。』
茉姫「ヤマトさん・・・！」
アベル「あらヤダ、ウルトラマン！？アタシ、こんなウルトラの一族なんて知らないわよぉ？」
サデス「そう言われてみれば、君って何だか似た感じがプンプンするんだよねぇ。僕の永遠の好敵手のクレナイ ガイ君・・・ウルトラマンオーブにさぁ！」
ヤマト『オーブ、か・・・それはあながち、間違いでも無いかもしれないな・・・』
アベル「じゃあ、アタシは茉姫とかいう女からね・・・アンタ、ループ前にアタシの邪魔をしてきた『E.G.I.S.』とか言う警備会社のあの女にビミョーに似てる感じだから、ねちっこく追い込んで始末してあげるわ♥️」
茉姫「し、知りませんよそんな会社もあの女って人も～！！私は『J.G.R.C.』奈良支部の社員ですから～！！」
アベル「うるさいわねぇ！ アタシ達の任務遂行にケチがつく前に、二度と泣き事言えないようにしてやるわぁ！」
サデス「そう言うわけで、見せてくれよヤマトくぅん！！君の本気ってヤツを、さぁ！！」
バババァン！バババァン！
バンバンバァン！



茉姫「ひ、ひえええ～っ！！」
ヤマト『茉姫、俺の後ろから絶対に離れるな・・・獣奏剣！
ラドン・・・キレの良いやつ、頼んだぞ！ソニックブーム！』
ザッ、ザッ、ザッ・・・！



アベル「あらヤダ！アタシと兄貴の銃撃を全部捌いちゃったわ！？何なの、あの剣なのか笛なのか分からない武器！」
サデス「どんな武器かなんて、どーだっていいよぉ！！問題なのはお互いにどれだけ心燃やせるかだよ！！いいねぇ、いいよヤマト君！！」
デアボリック「次は儂の番だ・・・ふっはっはっは、撃つぞ撃つぞ撃つぞ！」
ドドドドドド！！



茉姫「こ、今度は銃弾の雨！？ひえぇ～！！」
ヤマト『大丈夫だ、茉姫。どんな攻撃が来ようと、君は絶対に守る。俺と「従者」の力を信じてくれ・・・！
ソドム・・・紅(くれない)に、燃えるぞ！ファイヤーウォール！』
ボオォォォォォォ！！



デアボリック「炎の壁、だと・・・！」
サデス「あちちち、これはアツいねぇ・・・アツくなれよ！もっとアツい血を燃やしていけよぉ！！」
アベル「あらヤダ、サイボーグのアタシ達が物理的にアツくなったらマズいわよ、兄貴！それにしても、ラドンにソドムって確かどっちも怪獣の名前じゃなかったかしらぁ？」
サデス「別にいいじゃないか、弟よ！火中の栗をなんとやら！！こうなったらブラザーズコンビネーション、行くぞぉ！！」
アベル「アレね？分かったわ、兄貴♥️デアボリックちゃん、『ジュエリックブレーズ』ヨロシク頼むわよぉ！」
デアボリック「気安く命令するな。言われずとも、足止めはしてやる・・・ふふん、お前も宝石にしてやろうか・・・！！」
カァァァァァァァァァ！！



ヤマト『っ！？剣先が、宝石に変わって行く・・・？この光線を受け止め続けるのはまずい、茉姫！俺と一緒に後ろへ下がるんだ！』
茉姫「は、はいぃ！！」
アベル「ウフフ、かかったわねぇ！！スキありよ！！」
サデス「兄弟の力を、一つにぃ！！
ギャラクティカ・サデスファクション！！」
アベル「ファンタスティック・アベルフィクション！！」
サデス、アベル「「ガピヤダブル、フラッシャー！！」」