「Twelve Beast」第0話「ようこそっ、真地町へ!」
主人公名変更
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・・・と、その時。
突然周りが揺れたかと思うと、アスファルトの道路を突き破って「何か」が僕達の前に現れた。
「「!」」
(ひっ・・・こ、これって・・・!?)
「デストロイア!いきなり来やがったな!」
その「何か」は、真っ赤な蟹のような姿をしながら、無数の足に長い尻尾と首、背中からのびる鋭い二本のツメ、そしてカブトガニのような形をした悪魔みたいな顔がある、三階建てのアパートくらいの大きさをした「怪獣」だった。
少しだけど、聞いた事がある・・・ゴジラが現れる少し前からこの町で目撃されていた、あらゆるものを破壊してしまうとんでもない破壊怪獣・・・デストロイア。
ゴジラや他の怪獣はこのデストロイアと戦う為に、現れたって噂があって・・・
「ひなた!章造を連れて逃げろ!」
「はいっ!章造さん、こちらへ!」
(えっ、わ、分かりました!)
「うわああああっ!!デストロイアだぁぁ!!」
「は、早く逃げるわよ!!」
「なんで今来るんだよぉー!!」
『ヘルプミ~!!ゴジラ~!!』
ひなたさんに連れられ、僕は周りにいた人達と一緒に走った。
逃げ惑うみんなの叫びが沢山聞こえて来て、僕も叫びたいくらいの怖さだったけど・・・僕の手首を強く掴むひなたさんの手のひらのやわらかさと温かさ、僕の後ろでデストロイアを警戒しながら走る斗真さんの真剣な顔が、不思議と僕の怖さを和らげてくれた。
しかし、デストロイアはうなり声を出しながらしばらく僕達を追いかけた後、背中のツメで近くにあった車を串刺しにすると、僕達に向かって投げて来て・・・
「あっ・・・!!」
「斗真さん!このままでは・・・!」
「・・・仕方ねぇ・・・!!
章造、ここで見た事は・・・誰にも内緒だぜ・・・!」
斗真さんは僕とひなたさんの前に立って、迫って来る車をジッとにらむと・・・目が赤く光って、全身が銀色の光の粉みたいになったかと思うと、ひなたさんはカバンに付けた鏡を手に持って、斗真さんに向けてかざして・・・
「斗真さん!お願いしますっ!」
「おう!行くぜ、ひなた!」
ひなたさんの鏡から同じ光の粉が出て来て、光の粉が混ざり合って・・・
うおおおおおおおおおおおおっ!!
車がぶつかる、その直前に。
光の粉はマンションくらいの大きさの一つの「姿」になって、僕達の前に現れた。
たくましい両手で車をつかむその姿は、何度見たか分からない、間違えようの無い姿・・・
背中に生えた鋭い背びれ。
太くて立派な尻尾。
スポーツ選手みたいな引き締まった筋肉が付いた、ヒトに似た体。
赤色の瞳に口にはキバがびっしりと生えた、ドラゴンに似た顔。
この町に来たら会いたいと、心の中で願っていた「黒き竜人」が・・・ゴジラが、そこにいた。
(ゴ・・・ゴジラだ!!斗真さんが・・・ゴジラ!?)
「はいっ、その通りです。斗真さんの正体は、特殊な粒子によって人の姿に変わったゴジラさん・・・そしてわたしは、この『十二使盤』でゴジラさん・・・斗真さんが姿を変えるお手伝いをしています。」
(十二使・・・って、あの十二支!?)
「えっと、わたしは勝手ながら十二支に当てはめてはいるのですが・・・真地町には『神に使えし十二の獣』・・・『十二使獣』と言う十二体の守り神のような怪獣さんがいまして、ゴジラさんはその『十二使獣』さんのリーダー・・・『獣王』さんなんですっ。」
(十二使獣・・・じゃあ、斗真さん・・・ゴジラとデストロイア以外にこの町で目撃されている怪獣って・・・)
「はいっ。全て、『十二使獣』さんですよっ。」
・・・偶然、しかも初めてこの町に来たのに、僕はすごい事を知ってしまった。
すご過ぎて、きっとクラスのみんなは信じてくれないだろうけど・・・
〈・・・大丈夫だな、章造。
逃げろって言いたいけど、俺・・・ゴジラに会いたかったって、言ってたよな。
じゃあ、そこでひなたと大人しく見ていてくれよ・・・!〉
車を道路に置きながら、今まさに振り返って僕を見つめながら語りかけるその姿は・・・これが真実なんだって、証明してくれた。
斗真さんに初めて会った時に微かに知っていた感じがしたのも、無意識にワクワクしたのも、気のせいじゃなかったんだ・・・だって、僕の大好きなゴジラがそこにいたんだから。