史上最大のラジオ番組「ゴジラジオ」! in令和











22時55分、京都みなみ会館正面入口前・・・



さくら「嵯峨野さくらです。
もうすぐ、『ゴジラ誕生祭2019in京都』の開場です・・・!あれから色々話してたら、あっと言う間に10時になっちゃったね。真ちゃん。」
真「うん。意外に早かったな・・・それに遥さんが正確に案内してくれたから、10時半より前に着けたし。ありがとうございます。」
遥「いえいえ。私もあれから日本史が変わりそうなくらい、凄い歴史の真実が聞けたし・・・」
お梅『うちはも~っと色々知っとるけど、今日の所はこれくらいにしとこ。』
バラン『余り口を滑らせるな。然し、正か彼のバランを衣服に背負った男も此処に来て要るとはな・・・』
真「バランパーカーの人、おれ達と行き先が一緒だったんですね・・・」
お梅『凄い偶然やねぇ。ここにバランはんがおるから、引き合ったんやろか?』
さくら「でも、バラン様のパーカーを着てるって事はバラン様が大好きな人なんですよね?それってむしろ、良い人ではないですか?バラン様?」
バラン『い、否・・・偶然かも知れん。逸んな酔狂なニンゲンが、今の世に居る筈が無い。』
遥「あのバランパーカーの人、先月もお母さんと一緒にここに来ていましたよ?私も小高恵美さんが来ると聞いて、同じ上映イベントに参加していたんです。」
バラン『先月も、だと?』
遥「それと、知り合いの志真さんと言う人から聞いたのですが、去年の11月3日に東京・・・昔で言う『江戸』で開催されていた、『ゴジラフェス』と言うゴジラの誕生日を祝う催し事がありまして、そこでも同じ人を見かけたらしいです。」
バラン『なっ!?』
お梅『良かったやん、バランはん?あの人が酔狂なニンゲンで。』
さくら「やっぱり、バラン様を大好きな人でしたね!良かったですね、バラン様♪」
真「今日はこっちに来てるって事は、去年はみなみ会館が移転再スタートの都合で閉館してたから、ゴジラフェスに行ってたんだろうな。京都在住の身としては、京都会場を優先してくれたのなら少し嬉しいかな。」
バラン『・・・全く、傍迷惑な。』
お梅『あらまぁ、照れとるん?嬉しいんやったら、正直になりぃや~?』
バラン『う、五月蝿い!』
さくら「わたしも嬉しいです♪もっともっと、バラン様を好きな人が増えて欲しいです!わたしもあのパーカー、着ようかな?」
真「えっと、あれって確か講談社のゴジラ映画の隔週マガジンの抽選で手に入ったパーカーだから、非売品なんだけど・・・」
さくら「え~っ、非売品なんだ・・・じゃあ、わたし自分で作ります!バランパーカー!」
バラン『そ、其処迄しなくて良い!遠慮でも何でも無く、本当に良いからな!』
お梅『あら、そうなん?じゃあ、代わりにお梅さんパァカァでも作って貰おかなぁ?』
さくら「それもいいですね~♪」
バラン『御前は悪乗り掏るな!』
遥「さくらちゃん、衣装作りは私より上手くなったから本当にやりそう・・・」
真「おれがなるべく阻止しますんで、安心して下さい。衣装作りって、結構お金かかるんで・・・」
遥「確かにね・・・だからあの人、本当に幸運だと思うな。私もモスラパーカーとかあったら、買ってしまいそう。」
真「ゴジラストアとかに本当にありそうですね、それ・・・本当にあるのかな?」






11時3分、みなみ会館1階劇場内・・・



さくら「あっ・・・バランパーカーの人を目印に座ったら、真ちゃんと2人っきりになってしまいました・・・」
真「ま、まぁ、5人並んで空いてる席なんてあるわけ無いし・・・」
お梅『うちはバランはんと遥はんと一緒に、後ろからさくらはんと真はんを見とくわな~♪』
遥「ごめんね、何だか除け者にしたみたいで・・・代わりに欲しい物があったら、すぐ買いに行くから言ってね。」
さくら、真「「あ、ありがとうございます・・・」」
バラン『バランの服の者の隣が空席成らば、其処に行ったのだが・・・くっ。』
お梅『それはそれでややこしくなるかもしれへんから、止めなはれや?』
真「と、とりあえず次の休憩時間に買えそうなの物販があるか、チラシ見て探そうか・・・おれ、『護国聖獣伝記』のクリアファイルとかいいって思うんだけど。」
さくら「そ、そうだね。あっ、わたしはこのオーナメントMiniが可愛いな~。」
お梅『それにしても、もうとっくに恋人同士やのに2人きりになったら急に初々しくなるやなんて、可愛ええどすなぁ~。』
バラン『彼の様子では、接吻すらも未だ遠いな・・・』



遥「物販コーナー、何買おっかな・・・?さくらちゃんが言ってたオーナメントMiniの、『みんなで力を合わせようVer.』の幼虫モスラ、可愛いから欲しいな・・・『最珠羅の封印石』もいい感じだけど、くじの景品だから当たるかどうか・・・」
???「最珠羅・・・あれっ?ああっ!!君、春華ちゃんやん!」
遥「あっ、岸田さん!」
岸田「おっ!やっぱ覚えとってくれててんな~!少し前にキミに『アクアマリン・アクアリウム』まで案内して貰った時の事は、今でも忘れられへんで!麻生春華ちゃん!」
遥「えっ?私の名前は『妃羽菜遥』です。それに、『アクアマリン・アクアリウム』なんて水族園は知りませんが・・・」
岸田「へえっ!?おっかしいなぁ、その可愛い顔とかモスラの紋章みたいなペンダントとか、確かに見覚えあるんやけどなぁ・・・?」
お梅『あんさん、誰や?それ、新手の口説き文句かいな?遥はんに手を出すんは、うちが許さんどすえ?』
岸田「どすえ?なんや、舞子はんか・・・って!いやいや、自分ナンパ師とちゃいますよ!ほんまに一回、道案内でお世話になった娘にそっくりで・・・」
バラン『其処が不審だな?此れからの言動に寄っては、御前を此処から追放掏るのも辞さんぞ?』
岸田「やから、ナンパなんかするつもり無いんやってぇ!」
遥「あ、あの・・・記憶違いはあるようですが、私と岸田さんが知り合いなのは事実です。とりあえずもうすぐ誕生祭が始まりますので、その辺りの話は後にしましょう。」
お梅『そやな・・・でも、うちはあんさんがほんまに怪しないかどうかきっちり見とくさかい、覚えときや?』
バラン『私も警戒して置くと掏るか。ハルカに指一本触れて見ろ、即座に御前を追放掏る・・・!』
岸田「わ、分かっとるわ!はぁ・・・なんでリーダーに頼み込んでやっと休めたせっかくの日に、こんな事にならなあかんねん・・・」
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好釦