Made in Maid
「冥土の土産」厨房・・・
遥「・・・はぁ、緊張した・・・」
コンドウ「お疲れ、遥ちゃん。いいメイドっぷりやったで!」
華「そうね。特に問題の無い、見本のような振る舞いだったわよ。」
遥「ありがとうございます。この数日で私達にメイドのイロハを教えて下さった華さんにそう言われると、嬉しいです。
それで、あの・・・次は何を企んでいるんですか?コンドウさん。」
コンドウ「いや、企んでるって失敬な!俺は純粋に料理人の修業の場として、グレイス家に頼んでこの店を貸し切って貰って、女性陣にお手伝いをさせて貰ってるだけや!やから遥ちゃんにも特に変な事させへんかったし。」
遥「確かに、そう言われてみれば・・・」
コンドウ「これが茶番やったら、遥ちゃんに無理矢理萌え萌えジャンケンさせてるか、笑ってはいけない的な事が起こってるで?」
紀子「・・・私としては、萌え萌えケチャップくらいはやった方が良かったかしら。偉大なるマンネリってやつね。」
穂野香「ちょっともう、紀子!そういう事言ったら、本当にみんなやる流れになっちゃうわよ!」
ジュリア『もえもえケチャップって、こうやるんだっけ?もえもえ~、キュンッ☆』
紀子「それは放課後ティータイムのベース担当にだけ許されるやり方だからちょっと違うわよ、ジュリア。萌え萌えケチャップのやり方は・・・」
穂野香「・・・うーん、すこぶるどうでもいいんだけど。」
遥「あはは・・・紀子ちゃんにとっては、重要な事なのかも・・・」
華「はーい!無駄話はそこまで!もうすぐ弦義達が来るから、紀子ちゃんと穂野香ちゃんとジュリア様はお出迎えの準備をする事!遥ちゃんは、厨房の手伝いよ!」
遥、紀子、穂野香「「「はい!」」」
ジュリア『がんばって来るから、ちゃんと見ててね!はな!』
華「ええ、もちろんですよ。ジュリア様。ただし!メイドをやるからには例え相手がジュリア様でも、厳しく行きますからね?さぁ、行ってらっしゃい!」
コンドウ「・・・えーっと、いきなり出て来て今そこで指示出してる華さんってなんぞや?って人は、拍手短編『竜宮ノツカイ』を読んで下さい・・・
まぁ、簡単に言えばまだ公開してない「G」クロ第五章組で弦義の知り合いの、本物のメイドキャラです!」
紀子「・・・ステマ乙。」
コンドウ「いや、ちょっとどこぞの非公認戦隊の敵の名前みたいな言い草、止めてぇ!」
「冥土の土産」入り口・・・
憐太郎「着きましたね・・・」
隼薙「本当に入んのか?これ絶対茶番の始まりだぜ?」
アーク『だが、引き返した所で終わるわけでも無い。』
弦義「茶番を仕掛けて来るなら、真っ向から打ち砕くだけだ。入るぞ・・・」
紀子、穂野香、ジュリア「「『お帰りなさいませ!ご主人様♪』」」
憐太郎「のっ!?のり・・・こ?」
隼薙「・・・」
アーク『穂野香様の、メイド姿・・・!?』
弦義「ジュリア、こんな所で何をしている?それに守田と初之も。」
隼薙「かわいすぎ・・・って、弦義!お前よく平然とそんな事が言えんなぁ!?」
弦義「あいにくだが、メイド服なら屋敷の使用人達や華で見慣れている。それにジュリアもよく、メイド服を勝手に着ているからな。」
アーク『私ですら、故障しかけたと言うのに・・・流石は鳴神龍神流剣術の達人・・・!』
憐太郎「そ、それでも凄いですね、弦義さん・・・僕は今、心臓のドキドキが止まらないのに・・・」
ジュリア『そうだよ~!もっとつるぎにびっくりしてほしかったのに~!』
紀子「ちょっと、ジュリア。素の反応はまずいわ。華さんが見てる・・・」
華「・・・メイドたる者、勤務中は自分を出してはならない。特にご主人様の前では・・・残念ですがジュリア様、10点減点・・・!」
ジュリア『わわっ!?やばいっ!?』
穂野香「と、とりあえずご主人様♪こちらにずずずいっとおいでませ!ささっ、ずずずいっと!」
憐太郎「ちょ、ちょっと穂野香さん!?」
アーク『穂野香様?何を焦っておられて・・・』
隼薙「あぁ・・・押しの強い穂野香のメイドって、さいっこうだなぁ・・・」
弦義「やはり、こうなるか。」