‐Going‐ 11月3日の祝誕祭







昼3時42分、シネパトス2窓口前。



穂野香「『VSスペースゴジラ』、凄かったわね!「VS」シリーズは見ててスカってするから、楽しい!」
樹「まず、観客に楽しんで貰う点を考えて作ってるからね。スペースゴジラにMOGERAもかっこよかったけど、モゲゴジのデザインは最高だなぁ。」
紀子「細かい粗なんて、どうでもいいの。新城さんと三枝さんの恋愛劇に『エコーズ・オブ・ラヴ』こそが重要なの。」
ジュリア『リトルゴジラにフェアリーモスラ、かわいい!ぬいぐるみ、ほしいな~!』
紀子「そうよね。リトルゴジラあっての『VSスペースゴジラ』よね。なのにほんと分かってない人が多いわ・・・」
樹「紀子って、スペゴジがそんなに好きなんだね・・・レンみたいになってる。でも今日は、橋爪淳さんに山下賢章監督に会えて良かった。」
穂野香「橋爪さんはダンディで、山下監督はロマンチストな人だったわね。」
樹「だからこそ、スペゴジは「VS」シリーズでも独自さを感じる作品になったのかも。その後浅田英一監督と一緒に、シークレットゲストが連続登場したのもびっくりしたけど。」
紀子「若狭新一さん、喜多川務さん・・・この後する『GFW』組ね。」
ジュリア『またマンダが出るから、たのしみだな~!・・・んっ、あれ?さくしゃさんたちが、さがしものしてるよ?』
樹「本当だ。何か落としたのかな?」
穂野香「あっ、司会の人が会場で落とし物があったって言ってる。えっと、モスラのピンバッチの・・・留め具だって。」
樹「と、留め具?」
紀子「それって、あの人達の連れの女の人が付けてた鎧モスラのピンバッチの事かな?」
穂野香「紀子もよく覚えてるわね・・・」
ジュリア『わたしたちもさがしにいこうよ!こまってるなら助けないと!』
穂野香「そうね。ここで私達が動かなかったら、日本を守る巫子の名がすたるわ!」
樹「でも留め具なら案外、鞄の中に入ってる事も多いから、すぐ見付かるかも。」
紀子「もうすぐGFWも始まるし・・・とりあえず、あの人達が探せない女子トイレを探してみよっか。」
ジュリア『じゃあ、早く行こっ!』
樹「・・・待って。あの人達が、帰って来た。」
紀子「見つかったのかな・・・?」
穂野香「そう・・・ね。樹の言う通り、鞄の中にあったみたい。」
ジュリア『よかった~!これで、あの人たちも安心だね!あっ、でもわたしもトイレ・・・』
穂野香「私もほっとしたら、なんか・・・」
紀子「実は私も。すぐ上映が始まるし、早くいこ。」
樹「ボクも一応、行っておこうかな。」


――それにしても、男子トイレの方が一杯って珍しいな。こう言う時って大抵、女子トイレが一杯になるし。
ボクは身体が女で紀子達も一緒にいるから、恥ずかしいけど女子トイレでしないと・・・でもやっぱり、こんな事で女の身体で得をしても、なんだかなぁ。
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好釦