拍手短編集







ここは、とある波止場の倉庫裏。
瞬は志真に呼ばれ、やや不満げな顔をしながらも人の気配の無いこの場所に来ていた。



「どうした?話がしたいならこんな所でなくとも他にあるだろう。」
「いや、他人に聞かれたくない話だし・・・」
「そうか。なら早く用件を言え。」
「実は俺・・・この地球を守る使命があったんだ。」
「はっ?」



あまりに現実離れした志真の言葉に、瞬はつい空返事をしてしまう。
だが、志真の表情は真剣そのものだ。



「昨日、誰かに呼ばれて目を開けてみたら赤と銀の体をした巨人がこっちを見てたんだ。俺は交通事故でもう死んでるんだけど、俺の今までの勇敢な行動に感動した巨人が俺と一身同体になって生かしてくれたみたいで・・・」
「馬鹿馬鹿しい。こんな事を言う為に俺を呼んだのなら帰るぞ。」
「まぁ待てよ。まだ話には続きがあってさ、巨人は私の力を貸すからこの地球を守って欲しいと俺に言った。それでピンチになったらこれを使ってくれって・・・」
「そ、それはまさか!」



志真はおもむろに懐から銀色の筒状の物を取り出し、天高く掲げた。
そして筒の先から凄まじい閃光が起こり、辺りを包み込んだ・・・



 

『・・・って言う夢を見た。』
「そんな事で電話してくるなぁー!」

[シュワッチ!]
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好釦