Recollection of 「VS」






I‐E『次は「VSスペースゴジラ」、宇宙からの脅威と戦った唯一の話。』
将治「もう一つのGフォース最高傑作兵器、MOGERAが活躍する話だね。」
みどり「フェアリーモスラとコスモスも、忘れちゃ駄目よ!」
健「そういやMOGERAって、絶対モグラからだよな。」
将治「違うよ、桐城。MOGERAの正式名称はモービル・オペレーション・ゴジラ・エキスパート・・・」
健「あーっ!分かった分かった!長くなるから後で聞くって!」





バース島の上空に現れた宇宙怪獣は、謎の結晶体が未だ鼓動する中央部へ向かった。
巨大な宇宙怪獣の体が島を覆い、新城達も岩場の影に隠れる。



ギュアアウン・・・



中央部には砂浜から逃げて来たリトルがおり、こちらへと向かって来る宇宙怪獣に怯えていた。
が、そんなリトルに構いもせずに宇宙怪獣は中央部に降下し、突き出る背中の結晶体がまるでステンドガラスのように透明になって小型に収縮していき、そのまま背鰭と肩の結晶剣と化した。
その着地の衝撃は中央部一帯を揺らし、慌ててリトルは逃げ出す。
突き裂く咆哮を上げて火花の中から現れた者、それはゴジラ細胞が産んだもう一体のゴジラ・・・スペースゴジラであった。



ギィアァァァァァウウゥ・・・





みどり「スペースゴジラって、いかにも凶悪な感じだけど・・・この出方はちょっと綺麗ね。」
健「って言うか、スペースゴジラってビオランテみたいじゃねぇか?」
将治「その説もあるけど、宇宙に行ったモスラに付いていたG細胞と言う説もあるみたいだよ。」
みどり「なによ麻生君、モスラのせいにするって言うの!」
将治「ち、違いますよ!その説もあると言う可能性を・・・はい、きっとビオランテです・・・」





ゴジラは怯えながら戻って来たリトルを自分の足元に寄せると、熱線を放った。
熱線はスペースゴジラに直撃するも、スペースゴジラは背中の結晶体を再び肥大化させると空を舞い、ゴジラとリトルにコロナビームを浴びせた。



グルルルル・・・



変幻自在の光線が二体を襲い、傷付けていく。
だが、ゴジラはリトルだけは守ろうとその身を屈め、空中からの光線を全て自らの体に受ける。
スペースゴジラもそれを見越してか、二体の上空を旋回しながら何度も、何度もゴジラへ熱線を放つ。



グァアアア・・・



不安と心配の思いが渦巻く未希が見つめる中、遂にゴジラは力無く倒れてしまった。



ギュアアアウウ・・・!



次は自分が狙われている事も考えず、リトルは目の前の同族に駆け寄った。
身を呈して自分を守ってくれた、たった一体の同族に・・・





美歌「あっ、ゴジラ!」
みどり「あんな可愛いリトルをいじめるなんて、最悪なんですけど!」
健「意地の悪い野郎だぜ、スペースゴジラ!」
エマーソン「・・・そういえば、違う次元にいじめっ子怪獣がいたと言う話があったな、I‐E。」
I‐E『そうだな・・・確か、名前は・・・』





「スパイラルグレネードミサイル、ファイア!」



MOGERAの両腕から放たれた超回転のミサイルは、スペースゴジラの左肩の結晶剣を粉砕した。



「プラズマメーサーキャノン、ファイア!」



間髪入れずにMOGERAは腹からメーサーキャノンを、目からレーザーキャノンを一斉に発射した。
凄まじい爆発がスペースゴジラを包み、衝撃に巻き込まれたゴジラが市街地に倒れる。



ギィアァァァァァウウゥ・・・



怒り狂ったスペースゴジラはコロナビームを発射し、MOGERAの左手を根元から破壊した。



「レフトアーム破損!」
「構わん!」



それでも新城の意思は揺らぐ事無く、残った右腕からスパイラルグレネードミサイルを、スペースゴジラ目掛け発射した。
土壇場の一撃は正確にスペースゴジラの結晶剣を捉え、木っ端微塵にする。
宇宙からのエネルギーを断たれたスペースゴジラは爆炎の中、悲鳴を上げた。



ギイィィィヤァァ・・・





将治「よし!やったよ!」
美歌「しょうにぃ、今までで一番楽しそうだね~。」
将治「し、しょうにぃ?ま、まぁ、MOGERA最大の見せ場だと思ったから、つい・・・」
未希「・・・新城さん、かっこいい・・・」
和美「惚れ直しました?三枝さん。」
未希「えっ!?そ、そうですね・・・和美さん。」
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好釦