ゴジラ4‐守護神の祈り‐
その時、森に大きな地響きが鳴った。
小刻みに続く地響きは、何か巨大な物が歩いて来る証だ。
今まで小美人と話していたモスラも警戒する。
「なっ、何!?」
「これはまたでかいのが来るな・・・」
「怪獣でしょうか・・・」
「・・・間違いない。」
地響きの主は、段々と志真達の方へと近寄って来る。
そして木々の間から、地響きの主が姿を現した。
ディガアアアアアアオン・・・
「ゴ、ゴジラ!?」
「安田市の海岸から、こんな所まで来てたんだ・・・」
「えっ、ほんとか!?」
「はい。モスラが来る前に家のニュースで報道していました。何か探し物をしているみたい、とおばあちゃんは言っていましたが・・・」
――しかし、何でこんな所にゴジラが?
モスラ以外に怪獣は出てないし、だからってあいつはわざわざ日本へ暇潰しにくる様な奴でも無いし・・・はっ、まさか!
志真は後ろを向いた。
目線の先には、眠っているチャイルドが映る。
――ありえる。
チャイルドだって一応ゴジラのDNAが入ってるんだ。同族の存在に気付いて、迎えに来たと考えば説明がつく・・・
「どうしたの、モスラ!」
「えっ?」
「モスラが突然、ゴジラへ向かって行ったんです!」
遥の言う通り、モスラはゴジラへ向かって行っていた。
そのままモスラは光に包まれ、「ノーマル」体へその姿を変えた。
カクィオオオオウン・・・
「モスラ、何をする気なの・・・?」
「なぁ、なんかモスラが闘う気満々に見えるのは、俺の気のせいか?」
「えっ、でもモスラにはゴジラを攻撃する理由なんてありませんよ?」
「・・・じゃあ、何でゴジラはあんなに警戒してるんだ?」
グルルルルル・・・
志真の言う通りだった。
モスラの出現に、ゴジラはこれまでにない程にまで警戒している。