ゴジラ4‐守護神の祈り‐






一方、フィリピン・ミンドロ島では大変な事態になっていた。
島の外れにある遺跡が突如爆発し、遺跡から岩石怪獣・レグチュアが出現したのだ。



ウゥィィィィゥウ・・・



ロボットを思わせる体に加え背中には大砲、手には斧を備えたレグチュアは近郊の村へ歩いて行く。
その村では村人達が荷物を抱え、村から避難している所だったが、レグチュアはもう目と鼻の先まで迫っていた。



『何なんだ・・・あの巨人は!』
『お母さん、僕達どうなるの・・・?』
『もう、駄目かもしれないわ・・・』



村人達が半ば諦めてかけていたその時、空から伸びた光の糸がレグチュアの動きを止めた。



カクィオオオオウン・・・



そう、モスラだ。
モスラはそのまま更に口から光の糸「光子ネット」をレグチュアに当てる。
一瞬レグチュアが怯んだ隙を突いてモスラは翼を水平に広げ、そのままレグチュアの胴体にぶつけた。
翼を使ったラリアットだ。



ウゥィィィィゥウ・・・



レグチュアは後ろから地面に倒れるが、すぐ四つん這いの体勢になると背中の大砲から岩の塊を打ち出す「岩塊砲」を使った。
岩塊はモスラ目がけて飛んで行ったが、モスラは岩塊を一つずつかわし、間を縫って光子ネットでレグチュアを攻撃する。
レグチュアは何も出来ぬまま、少しずつ村から離されていく。
と、その時レグチュアは突如尾の表面を逆だてたかと思うと、そこから無数の弾丸「石灰弾」を発射した。
石灰弾はモスラへ飛んで行くと、そこで砕けた。



クィィィィン・・・



辺りは白い石灰に囲まれ、モスラは何も見えない。
それを見越したレグチュアは大砲の砲口をモスラへ向け、岩塊を発射する。
岩塊は直線を描いてモスラに飛んで行き、空中で爆発した・・・が、レグチュアは警戒する様に轟音を上げて爆発する夜空を見上げる。
すると炎の中から帯電した七色の粉が噴き出し、その中から無傷のモスラが現れた。
自らの鱗粉を使い、爆発から身を守ったのだ。
更にモスラの体が赤く光ったかと思うと、瞬く間にその形態を変えた。



カグィィィィオウン・・・



赤い体に長い足、太い胴の「ファイヤーモスラ」に変化したモスラは腹から火の球「フレイム・シュート」を発射した。
火球はレグチュアに飛んで行き、直撃した。



ウゥィィィィゥウ・・・



再び地面に倒れ込むレグチュアにモスラは火球を打ち出し、攻撃の猶予を与えない。
更にそのままモスラはレグチュアに接近すると、近距離から熱風で攻撃を仕掛けた。
レグチュアは両手の斧で反撃するが、全てかわされる。
そしてモスラはまた空に舞い上がり、炎の塊となって地上のレグチュアへ突っ込んだ。
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